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Nov 08, 2023

【管理栄養士監修】美肌に効果的な食べ物って?必要な栄養素と食生活

ニキビや乾燥、シミ、シワなど「最近お肌の調子が良くないな」と悩んでいませんか。私たちの肌は食べたもので作られているため、必要な栄養が摂れていなかったり、特定の栄養ばかり摂っていたりすると、肌に影響が出てしまうことがあります。

健康的な美しい肌を保つには、日々のスキンケアに加え、普段口にするものにも気を配ることが大切です。この記事では、美肌を叶えるために必要な栄養素とおすすめの食べ物を紹介します。ぜひ肌に良い食べ物を取り入れて、内側から輝く美肌を目指しましょう。

食生活で肌って変わるの?

 

肌のコンディションには、日々の食生活が大きく影響します。肌に良い食べ物がある一方、摂り過ぎると肌に悪影響な食べ物もあるため、日頃から何をどのくらい食べるか意識することが大切です。ぜひ普段の食生活を見直して、健康で美しい肌を手に入れてくださいね。

なお、食べ物の影響が肌に現れるまでには、約1ヶ月かかります。個人差はありますが、肌のターンオーバーは約4週間で起こり、すべての肌細胞が入れ替わるまでには3ヶ月もの日数が必要と言われています。食事を見直す際はなかなか効果が出ないからといって元通りの食生活に戻してしまわず、長い目で取り組むようにしましょう。

美肌になるために摂りたい5つの栄養素

 

美肌を叶えるためには、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。ここでは、美肌作りに役立つといわれる5つの栄養素と含有量が多い食べ物を紹介します。

ビタミン

 

ビタミンには、A、B群、C、Eなどの種類がありますが、いずれも肌の健康維持に欠かせません。ビタミンAやビタミンB群は皮膚や粘膜の健康、ビタミンCは活性酸素を除去してコラーゲンの生成を促したり、シミの元になるメラニンの生成を抑えたりと、肌の美しさと深く関係する栄養素です。

また、ビタミンEは「若返りビタミン」とも呼ばれており、高い血行促進作用があることから、クマやくすみが気になる方におすすめです。ビタミンは種類によって多く含まれる食べ物が異なるため、それぞれバランスよく摂取しましょう。

 

ビタミンA:レバー、うなぎ、卵、緑黄色野菜、乳製品 など
ビタミンB群:豚肉、大豆、魚、大豆、玄米、乳製品、緑黄色野菜 など
ビタミンC:緑茶、アセロラ、青汁、ピーマン、ブロッコリー、じゃがいも、レモン など
ビタミンE:植物油、アーモンド、落花生、うなぎ、緑黄色野菜 など

たんぱく質

 

たんぱく質は肌をはじめ、筋肉や骨、ホルモンなどを作るために必要な栄養素です。肌の潤いを保ちターンオーバーをスムーズに行うには、十分な量のたんぱく質を摂取しなければいけません。たんぱく質が不足すると健康な皮膚を作り出せず、肌のくすみや黒ずみの原因になることもあるため、ぜひ積極的に摂取しましょう。

たんぱく質はさまざまな食べ物に含まれていますが、美肌目的で摂るなら肉・魚・卵・大豆・乳製品など、アミノ酸がバランスよく含まれた「良質なたんぱく質」がおすすめです。過剰な脂質は肌に良くないため、なるべく脂身の少ない鶏肉を優先的に選びましょう。

ミネラル

 

カリウムやカルシウム、亜鉛、鉄、セレン、銅などのミネラルは体の新陳代謝を高め、肌の潤いやハリを保ってくれます。このうち特に肌と関係の深いミネラルは、カリウムとカルシウムです。カリウムとカルシウムは共にニキビや皮膚炎など肌荒れの予防効果が期待されていて、不足するとさまざまな肌トラブルを引き起こします。

また、もともと日本の食事はカルシウム・カリウム・鉄・亜鉛が不足しやすい傾向があります。コンビニの食べ物やインスタント食品ばかり食べている場合は特にミネラルが不足しがちなため、注意が必要です。最近ミネラル不足かもと感じたときは、パセリや小松菜、そら豆、ひじき、バナナなどミネラル豊富な食べ物を意識して取り入れてみてくださいね。

食物繊維

 

食物繊維には、腸内の有害物質や悪玉菌を減らす働きがあります。腸内環境が乱れていると本来排出されるべき老廃物や毒素が血液に流れてしまい、皮膚から排出しようとして肌荒れが起きやすくなるため、要注意。腸内環境を整えることで食べ物の栄養もしっかり吸収できるようになり、特別なスキンケアをしなくても美肌を維持しやすくなりますよ。

食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があり、不溶性食物繊維は穀類、野菜、豆類、きのこ類に多く、水溶性食物繊維は海藻類やこんにゃく、里芋、果物に多く含まれています。腸内環境を整えるには、どちらもバランスよく摂ることが大切。いきなりたくさんの食物繊維を摂るのではなく、毎食少しずつプラスしていきましょう。

必須脂肪酸

 

必須脂肪酸は肌を外的刺激から守り、潤いやしなやかさを維持する「皮脂」の原料になる栄養素です。必須脂肪酸にはオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の2種類があり、どちらも日々の食事から摂取する必要があります。2つの必須脂肪酸はそれぞれ異なる働きを持っているため、どちらかに偏らずまんべんなく摂取できると良いでしょう。

オメガ6脂肪酸は大豆油やコーン油に、オメガ3脂肪酸は魚類(特に青魚)やあまに油、えごま油などに多く含まれます。特にオメガ3脂肪酸は日々の食生活で不足しやすいため、積極的に摂取しましょう。熱に弱い性質に考慮し、加熱しないで摂るのがおすすめです。

手軽に摂れる美肌におすすめの食材3選

意識して摂りたい栄養素を覚えたら、次はどんな食べ物が肌にいいのか知っておきたいもの。ここでは、美容に嬉しい効果が期待できるおすすめの食材を3つ紹介します。どれも身近な食材ばかりなので、取り入れやすいものから摂ってみてくださいね。

豚肉

 

豚肉は良質なたんぱく質やビタミンB群、コラーゲンなど、美肌効果が期待できる成分が豊富な食材です。特にビタミンB群の含有量はかなり多く、ビタミンB1に関してはあらゆる食べ物のなかでもトップクラスに多いのが特長。ビタミンB1には肌の代謝を改善・乱れたターンオーバーを整える働きがあり、若々しくハリのある肌を維持するのに役立ちます。

海藻類

 

わかめや昆布、ひじきなどの海藻類は、ミネラルや食物繊維が豊富。不足しがちな栄養素を効率的に摂取できるため、忙しく食事に気が回らない人にもおすすめです。

また、海藻にはフロロタンニン(別名:海藻タンニン)という海藻ポリフェノールが含まれていて、紫外線のダメージから肌を守ってくれます。適量であれば問題はありませんが、海藻の摂り過ぎはかえって体に良くないため、1日50グラムを目安に摂取しましょう。

発酵食品

 

発酵食品にはポリフェノールやアミノ酸、酵素などの成分が豊富に含まれています。これらの栄養素は発酵の過程で生まれるもので、新しい皮膚細胞を作りだしたり、腸内環境を整えたりする作用があることから、高い美肌効果が期待できます。

なお、発酵食品に含まれる乳酸菌には、納豆や味噌、キムチなどの「植物性乳酸菌」とチーズやヨーグルトなどの「動物性乳酸菌」がありますが、どちらを摂っても構いません。好みに合ったものを選びましょう。

普段の食事に美肌食材を取り入れよう!

 

美しい肌は、ひとつの食べ物や栄養素を摂っただけでは作られません。美肌を叶える栄養素にはビタミンやたんぱく質、ミネラルなどがあり、それぞれ違った形で働いています。

忙しい日々が続くと栄養はどうしても偏りがちになりますが、栄養不足はニキビやシミ、シワ、たるみ、くすみなど、さまざまな肌の不調を引き起こします。ぜひ普段の食事に美肌食材を取り入れて、美しく健康な肌を手に入れてくださいね。

【野菜は最強のインベストメント – 投資 – である】

 

本記事監修をした、医学博士であり管理栄養士でもある岩崎真宏氏が執筆した、健康のための栄養学を楽しく学べる本が発売中です。岩崎氏が医学的に栄養学をみっちり学び、研究と臨床の経験やスポーツやヘルスケア、農業に携わる人たちとの出会いによって見えた一つの提案です。野菜を食べて未来の自分に投資しませんか?

監修:岩崎 真宏

医学博士/ 管理栄養士/ 臨床検査技師
一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会代表理事
医学研究者、病院管理栄養士として国内外での研究・論文発表、学会賞受賞など多くの実績を持つ

instagram @mahiron6