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Apr 28, 2024

端午の節句に「ちまき」を食べるのはなぜ?子供の成長を伝統お菓子でお祝いしよう

子どもの健やかな成長を祈るのが、5月5日の端午の節句です。端午の節句にはちまきや柏餅を食べてお祝いするのが一般的ですが、なぜそのようになったのかをご存知ですか?本記事では、端午の節句の由来や伝統的なお菓子、ちまきの由来、保存方法などを紹介します。

端午の節句とは

 

端午の節句とは5月5日に行われる伝統行事で、男の子の誕生を祝い、健やかな成長を祈ってさまざまな催しを行います。
端午の節句が全国的に広まったのは江戸時代といわれています。後継の男の子が生まれたことを祝ったり、これからの成長を祈ったりするため、端午の節句でお祝いをするようになりました。もともと男の子の成長を祈る行事でしたが、昭和に入ってからは「子どもの日」と改められ、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」と定義づけられています。
端午の節句の風習は地域によって違いますが、鯉のぼりをあげたり、ちまきや柏餅を食べたりすることが多いです。

ちまきを食べるようになった由来・歴史

 

端午の節句の代表的なお菓子、ちまきが食べられるようになった由来は、2300年ほど前の中国の歴史にまで遡ります。中国で詩人、政治家として地位を獲得していた屈原という人が、陰謀に巻き込まれて自殺してしまいました。その日が5月5日だったことから、屈原の死を悲しんだ人々が毎年5月5日にお供物を川に流すようになったといわれています。しかし川には龍が住んでおり、お供物を食べてしまいます。人々はお供物のもち米を龍に食べられないように、龍が嫌いな楝樹の葉で包んで五色の糸で縛ってから川に投げ入れるようになりました。
この言い伝えから、中国ではちまきは屈原のイメージと結びつき、忠誠心が高く立派な人物であるものの象徴とされてきました。日本でも中国の言い伝えにならい、5月5日には子どもが立派な大人に成長するよう願いを込め、子供にちまきを食べさせるようになったとされています。

地域によって端午の節句のお菓子は異なる

端午の節句で食べるお菓子は、地域によって異なります。ちまき一つをとっても違うので、それぞれの特徴をみてみましょう。

関西では長細いちまき

 

中部から西は甘いお団子を食べることが多く、細長い形をしているのが特徴です。あんこなどが入っていないもちもちのお団子が包まれています。

東日本・関東では三角ちまき(中華ちまき)・柏餅

 

関東より北では中身がおこわのちまきが主流です。おこわのちまきは中国風で、中華料理としても馴染み深いでしょう。また、端午の節句にはちまきではなく柏餅を食べる地域もあります。

九州では灰汁巻き

鹿児島では、灰汁巻きを食べる地域が多いようです。灰汁巻きとは、灰汁にもち米を漬け込んだものです。砂糖醤油や黒砂糖などをつけて食べることもあります。

お家で作る手作りちまきレシピ

 

ちまきは市販のものを購入してもいいですが、手作りすることも可能です。ここからはちまきの手作りレシピを紹介します。今年の端午の節句はこだわりのちまきでお祝いしてみませんか?

 

<材料>
・上新粉…180g
・片栗粉…10g
・砂糖…50g
・沸騰した熱湯…190g
・笹の葉…約21枚
・い草…約7本

<作り方>
1.上新粉と片栗粉、砂糖を混ぜ合わせる
2.沸騰した熱湯を加える
3.ゴムベラで混ぜ合わせる
4.手でしっかりこねる
5.電子レンジで四分ほど温める
6.ヘラでしっかり混ぜ合わせる
7.団子をさっと伸ばして形を整える
8.七等分にカットして楕円形にする
9.ラップを被せておく
10.笹の葉を水洗いする
11.い草を十分ほど水に浸しておく
12.一つの団子につき三枚の笹の葉を使い、包んだらい草で結ぶ
13.蒸し鍋に水を入れてちまきを入れる
14.強火にかけて沸騰したら弱火にし、ふたをして12分間蒸したら完成

ちまきの日持ちと保存方法

 

端午の節句にちまきを用意しても、すべて食べきれないことも。購入したちまき、作ったちまきはどれくらい日持ちするのか、どのように保存すればいいのかを確認しておきましょう。

ちまきの賞味期限

ちまきの賞味期限は、常温保存で3日から4日程度です。市販のものは賞味期限が記載されているので、賞味期限までに食べ切るようにしましょう。夏場はさらに賞味期限が短くなります。気温が高く湿度が高い地域では、早めに食べ切るようにしてください。

ちまきの保存方法

ちまきの保存方法は常温、冷蔵、冷凍がありますが、長持ちさせたいのであれば冷凍がおすすめです。冷凍すれば食べたいときに解凍すればいいだけなので、たくさんあって困っている方は冷凍をしましょう。冷凍する際は、ちまきを笹の葉から外し、一つずつラップに包みます。そのちまきをジップロックなどに入れて、まとめて冷凍しておきましょう。袋から空気を抜いておくと、風味もしっかり維持できますよ。

冷凍ちまきの解凍方法

冷凍したちまきを解凍する方法は、自然解凍、電子レンジ、さらにトースターの三つの方法があります。時間に余裕があるなら、自然解凍がおすすめ。自然解凍でもまだ凍った部分がある場合は、電子レンジで温めましょう。ラップのまま10秒ずつ電子レンジで温め、ちょうどいい柔らかさに調整してください。トースターで温める場合は、ラップを外した状態で軽く炙りましょう。

おわりに

 

端午の節句に食べるちまきの歴史から手作りする方法や保存方法まで紹介しました。
ちまきには長い歴史があり、日本では地域によってさまざまな形で受け継がれています。自分が住んでいる地域のちまきはもちろん、別の地域のちまきも食べてみましょう。子どもの成長を祈りつつ、ちまきや柏餅を食べて楽しい1日にしてくださいね。