図書館は学生以来行っていない・・・という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。人によっては図書館といえば、静粛な空間で勉強する場所というイメージが強いかもしれません。
そんな図書館ですが、昨今はただ本を借りることができる役割にはとどまりません。アートのような建物を見て楽しんだり、ただそこにいるだけで癒されるような空間など独自の魅力を持つ図書館がたくさんあります。
こちらの記事では、都内近郊にあるおすすめの図書館や、図書館と一緒に楽しめるおしゃれカフェを紹介します。
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都内でおすすめの図書館
はじめに、東京都内でたくさんの本と名建築の両方楽しめる、おすすめの図書館を5つ紹介します。
【上野】国際子ども図書館
文化的な施設が立ち並ぶ上野公園のすぐそばにある、児童書専門の図書館です。前身は明治時代に設立された帝国図書館で、当時の建築様式を残した建物からは今でもクラシカルな異国の雰囲気を味わうことができます。
神殿のような柱やフランス調のレンガが美しい外観はもちろん、吹き抜けの階段や大きな格子状の窓など魅力的な内装で見どころいっぱいの名建築といえます。
約45万冊を所蔵する館内では大人も子どもも一緒に楽しめるような工夫が散りばめられています。たとえば円形に並んだ本棚やテーブルが印象的な「子どものへや」では、天井全体を照明にすることで、どの角度で本を読んでも影ができにくいようになっています。
また、併設されたカフェテリアとは別に持ち込みOKの休憩・飲食・授乳スペースが用意されており、お子さん連れのママに嬉しいポイントです。
【八丁堀】本の森ちゅうおう
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本の森ちゅうおうは東京メトロ日比谷線・JR京葉線八丁堀駅からほど近い場所に、2022年12月にリニューアルオープンした複合施設です。施設には郷土資料館やカフェ、多目的ホールが集まっており、その中心となるのが創立111年にもなる京橋図書館です。蔵書数は約42万冊で、自習室やwifiも完備されており、勉強する場所としても最適な環境です。
オフィス街に大きく構える建物は、1階〜6階までほぼすべての窓がガラス張りになっていたり、ルーフバルコニーが不規則に張り出していたりとアート的な美を感じる外観となっています。どことなく、隠れ基地みたいでワクワクするような印象です。
内装もこだわりが詰まっており、葉脈のように張り巡らされた天井照明や上階に行くにつれて明るくなるように設計されていたりと自然界を彷彿とさせる空間になっています。各階には森林構造にちなんだ名称が名付けられており、都会のど真ん中でありながら森の中にいるようでリフレッシュして過ごせるでしょう。
【早稲田】早稲田大学 国際文学館
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早稲田大学内にある国際文学館は、通称「村上春樹ライブラリー」とも呼ばれていて、小説家・翻訳家である村上春樹さんの作品が全て置かれています。他にも村上さんの書斎を再現したスペースやオーディオルームがあり、村上さんの世界観を体感することができます。一人の作家をまるまると表現した空間となっており、村上作品を愛するハルキストはもちろん、そうでない人でも楽しめる図書館といえます。
また、建物のデザインも目を引くもので、入り口にかかるアーチは地下への階段にまで続いており、まるで異世界へ向かっているかのような感覚を味わえます。隈研吾氏らしい木製のアーチと一体となっている階段本棚はついつい写真に収めたくなるほど見応えがあります。
一般の方の来館には定員あり90分ごとの入替制となっているため、当日受付もありますが前もって来館予約をしておくと安心です。
入館方法・事前予約について – 早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー) (waseda.jp)
【武蔵野市】武蔵野プレイス
図書館だけでなく、生涯学習支援や市民活動支援、青少年活動支援などの機能を備えた複合施設です。規則的に並ぶ大きな丸い窓が印象的な建物で、館内にもところどころに曲線がデザインされており、どこか優しい雰囲気が感じられます。
地下1階〜地上3階までは開放感のある吹き抜け。そうでない地下2階は楽器演奏のできるスタジオやボルダリングなどのスポーツができるスペース、地上4階は自習ができるワーキングスペースとなっておりそれぞれ目的に合わせた空間がフロアごとに保たれています。
目の前には、緑豊かな境南ふれあい広場公園があり、子どもの遊び場にも最適です。天気の良い日には借りた本を広場で読むのもいいですね。正式名である「ひと・まち・情報 創造館」のとおり、それぞれ異なる目的を持った人が集まる居心地の良いコミュニティ施設となっています。
【八王子市】多摩美術大学図書館
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多摩美術大学八王子キャンパスにある図書館ですが、建築の美しさや専門的な蔵書から一般の方が訪れることも多いようです。美大にふさわしい独創的なデザインは、いつまでも見ていたくなる素敵な建物となっています。
設計したのは、世界的に有名な建築家の伊東豊雄。「創造する図書館」というコンセプトをもとに、曲線の美しさやエッジの効いた角、ディティールにまでこだわった設計となっています。1階部分に置かれたインテリアも一風変わったデザイン。そこで、本を読みながらゆったり過ごせるのも魅力です。建物周辺や1階のオープンスペースまでは一般の方も利用可能なのでぜひ見学してみてはいかがでしょうか。
都内近郊でおすすめの図書館
ここからは都内近郊にあるおすすめの図書館を4つ紹介します。
【千葉】地中図書館
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千葉県木更津市のサステナブルファーム&パーク施設、クルックフィールズ(KURKKU FIELDS)内に、2023年2月にオープンしたのが地中図書館です。「晴れの日には畑を耕し、雨の日には読書をする」という「晴耕雨読」をコンセプトに作られました。地中図書館は名前の通り、自然の中に埋もれるように作られていて、ひっそりとした隠れ家のような建築が魅力となっています。
オープン時に選ばれた3000冊の本は、農業や自然の暮らしの内容のものを中心に、歴史や宗教、詩などコンセプトに沿ったものが並べられています。利用の際はクルックフィールズの会員登録が必要で本の持ち出しはできませんが、館内で読む体験は唯一無二の価値があるのではないでしょうか。
【栃木】那須塩原市図書館みるる
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建物全体が木で造られていて、那須塩原市らしさともいえる「森」を表現した図書館です。1階は市民が集う賑わいの空間、2階は読書に没入できる空間を目指して、建築スタジオ「UAo」の伊藤麻理さんが設計しました。全面ガラス張りの窓と、壁の代わりに本棚で仕切られてできた空間はなんともいえない開放感と一体感を織りなしています。
また、館内の本棚には、言葉の彫刻(アフォリズム)が展示され読むアートを楽しむことができ、歩くだけでリフレッシュできるような場所になっています。駅前に位置する図書館で、駅前広場や駅との一体感のあるデザインも注目ポイントです。
【茨城】水戸市立西部図書館
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中世ヨーロッパを思わせる、円形状のドームになっているのが、水戸市立西部図書館です。映画「図書館戦争」や「水曜日が消えた」のロケ地となり、美しすぎる図書館としても有名になりました。
こちらは横浜赤レンガ倉庫2号館などを手がける建築家、新居千秋さんが設計しています。360°ぐるりと本を見渡せる幸せな空間を、ぜひ堪能してみてください。
【神奈川】海老名市立中央図書館
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プラネタリウムだった場所を改修、図書館に生まれ変わった施設が、海老名市立中央図書館です。ドーム型の天井と円形に並べられた本棚がプラネタリウムの名残を感じさせ、特別な空間となっています。今でもプラネタリウムの上映イベントがあるのだとか。温かみのある空間で、汽車のおもちゃの中で読み聞かせ会が行われたり、リフレッシュできるテラスがあったりと、気持ちよく過ごせる図書館となっています。
蔦屋書店が併設されているため、上質な文房具を選ぶことができたり、スターバックスコーヒーをテイクアウトできたり、本だけではない楽しみもある点も魅力的です。
都内・都内近郊でおすすめの図書館併設カフェ
図書館の楽しみ方の一つとして、併設のカフェで過ごすのはいかがですか。ドリンクを片手に本をゆったりと楽しみたい人に向けて、3つのカフェを紹介します。
【群馬】太田市図書館 Coffee&Th!ngs Oh!
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白い建物に光が差し込み、明るい雰囲気が魅力の太田市図書館。その1階に併設するのが、Coffee&Th!ngs Oh!(コーヒーアンドシングスオー!)です。絵本の世界から飛び出したような可愛らしい形のクッキーや、ラテアートのコーヒーなどが楽しめます。
地産地消をモットーとしていて、太田市産の食材や自家焙煎のコーヒー豆を使用しているのも特徴です。
【渋谷】森の図書室
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渋谷駅から徒歩1分という都会の中心でゆったり読書ができるカフェです。店内は壁一面が本棚になっていて、心地の良い素敵空間が広がっています。
本棚に向かって座れるカウンターや、ゆったり過ごせるソファ席など、好みの席を選んでくつろげます。柔らかい照明の中で読書しながらお茶するもよし、パソコンを持ち込んで仕事をするもよし、自由に過ごせるカフェとなっています。
【神奈川】神奈川県立図書館併設 猿田彦珈琲
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神奈川県立図書館に併設しているのが、猿田彦珈琲です。大きな窓ガラスから明るい日差しが差し込み、気持ちの良い空間でコーヒーを楽しむことができます。神奈川県立図書館ブレンド、というオリジナルブレンドのコーヒーを楽しむことができるのもポイントです。
猿田彦珈琲といえば、恵比寿創業の人気の高いスペシャルティコーヒー専門店。それが、神奈川の図書館で本を楽しんだ後に味わえるが嬉しい特徴です。
休日は図書館へ行こう!
図書館はただ本を読む場所なだけではなく、落ち着いてゆったりとした時間を過ごせる癒しスポットです。読書はご無沙汰という方も名建築を見学したり、アートに触れるきっかけとして図書館巡りをしてみてみるのも良いかもしれません。きっとリフレッシュできるとともに、新たな発見が得られるはずです。
日常の喧騒から離れて、素敵な図書館やカフェで贅沢な時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。