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Jul 02, 2024

【関東】おすすめ図書館特集 本棚も建物も見どころ満載♪

図書館

図書館は学生以来行っていない・・・という人も多いのではないでしょうか。人によっては図書館といえば、静粛な空間で勉強する場所というイメージが強いかもしれません。
そんな図書館ですが、昨今はただ本を借りることができる役割にはとどまりません。アートのような建物を見て楽しんだり、ただそこにいるだけで癒されるような空間など独自の魅力を持つ図書館がたくさんあります。
こちらの記事では、都内近郊にあるおすすめの図書館や、図書館と一緒に楽しめるおしゃれカフェを紹介します。

都内でおすすめの図書館

はじめに、東京都内でたくさんの本と名建築の両方楽しめる、おすすめの図書館を7つ紹介します。

【上野】国立国会図書館 国際子ども図書館

国際子ども図書館
文化的な施設が立ち並ぶ上野公園のすぐそばにある児童書専門の図書館で、レンガ棟とアーチ棟の2棟から構成されています。明治時代に設立された帝国図書館の建物を再利用し、2000年に国際子ども図書館としてオープンしました。当時の建築様式を残した建物からは今でもクラシカルな異国の雰囲気を味わうことができます。昭和初期に増築されたレンガ棟は、旧建物のデザインと構造を活かしながら、耐震改修が行われました。2015年に安藤忠雄史らの設計により新たに建てられたアーチ棟は、全面ガラス張りで美しい曲線を描くデザインが特徴。本のページをめくるようなイメージで設計されています。神殿のような柱やフランス調のレンガが美しい外観はもちろん、吹き抜けの階段や大きな格子状の窓など魅力的な内装で見どころいっぱいの名建築といえます。
約45万冊を所蔵する館内では大人も子どもも一緒に楽しめるような工夫が散りばめられています。たとえば円形に並んだ本棚やテーブルが印象的な「子どものへや」では、天井全体を照明にすることで、どの角度で本を読んでも影ができにくいようになっています。
併設されたカフェテリア・カフェベルではリーズナブルな価格でランチやティータイムを楽しめます。また、カフェテリアとは別に持ち込みOKの休憩・飲食・授乳スペースが用意されており、お子さん連れのママに嬉しいポイントです。

 


国際子ども図書館

【八丁堀】本の森ちゅうおう

本の森ちゅうおう

 

本の森ちゅうおうは東京メトロ日比谷線・JR京葉線八丁堀駅からほど近い場所に、2022年12月にリニューアルオープンした複合施設です。施設には郷土資料館やカフェ、多目的ホールが集まっており、その中心となるのが創立111年にもなる京橋図書館です。蔵書数は約42万冊で、自習室やwifiも完備されており、勉強する場所としても最適な環境です。
オフィス街に大きく構える建物は、1階〜6階までほぼすべての窓がガラス張りになっていたり、ルーフバルコニーが不規則に張り出していたりとアート的な美を感じる外観となっています。どことなく、隠れ基地みたいでワクワクするような印象です。
内装もこだわりが詰まっており、葉脈のように張り巡らされた天井照明や上階に行くにつれて明るくなるように設計されていたりと自然界を彷彿とさせる空間になっています。各階には森林構造にちなんだ名称が名付けられており、都会のど真ん中でありながら森の中にいるようでリフレッシュして過ごせるでしょう。

1Fに併設されたカフェ・サンドイッチとコーヒー アンペアでは、こだわりの自家製サンドイッチとバリスタが淹れるコーヒーを楽しむことができます。

 


京橋図書館 図書館情報 - 中央区立図書館

【日比谷】千代田区立 日比谷図書文化館

 

日比谷公園内に位置する「千代田区立日比谷図書文化館」は、本を読む「図書館」、文化情報を展示する「ミュージアム」、講座やイベントを行う「カレッジ」が一体となった複合施設です。特徴的な三角形の形状は、戦災で失われた建物を再建する際、日比谷公園の区画整理で残された三角形の土地を利用したためと言われています。東京都から千代田区に移管されたことをきっかけに建て替えられ、2011年に千代田区立日比谷図書文化館として新たに開館しました。
館内は「江戸・東京」「ビジネス」「アート」の情報を中心に約22万冊を所蔵しており、新聞や雑誌、東京に関する書籍が並ぶ「パープルゾーン」、ビジネス関連の書籍やデータベースが揃う「オレンジゾーン」、芸術や映画・演劇の書籍が充実した「ブルーゾーン」、哲学や歴史の本を集めた「グリーンゾーン」の4つに分かれています。特に、3階ブルーゾーン入口の「アート情報支援コーナー」では、海外のアート雑誌や展覧会図録などアートに関する情報が充実しています。
館内にはカフェとレストランも併設されており、1階の「ライブラリーショップ&カフェ日比谷」では、図書フロアの本や雑誌を持ち込むこともでき、コンセントのある席でゆったりと過ごせますよ。

【早稲田】早稲田大学 国際文学館

早稲田大学国際文学館
早稲田大学内にある国際文学館は、通称「村上春樹ライブラリー」とも呼ばれていて、小説家・翻訳家である村上春樹さんの作品が全て置かれています。他にも村上さんの書斎を再現したスペースやオーディオルームがあり、村上さんの世界観を体感することができます。一人の作家をまるまると表現した空間となっており、村上作品を愛するハルキストはもちろん、そうでない人でも楽しめる図書館といえます。
また、建物のデザインも目を引くもので、入り口にかかるアーチは地下への階段にまで続いており、まるで異世界へ向かっているかのような感覚を味わえます。隈研吾氏らしい木製のアーチと一体となっている階段本棚はついつい写真に収めたくなるほど見応えがあります。

地下1Fには、国際文学館の静かで洗練された世界観に合わせたカフェ、橙子猫-Orange Cat-が併設されています。

一般の方の来館には定員あり90分ごとの入替制となっているため、当日受付もありますが前もって来館予約をしておくと安心です。

 


入館方法・事前予約について – 早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー) (waseda.jp)

 

【武蔵野市】武蔵野プレイス

武蔵野プレイス
図書館だけでなく、生涯学習支援や市民活動支援、青少年活動支援などの機能を備えた複合施設です。規則的に並ぶ大きな丸い窓が印象的な建物で、館内にもところどころに曲線がデザインされており、どこか優しい雰囲気が感じられます。
地下1階〜地上3階までは開放感のある吹き抜け。そうでない地下2階は楽器演奏のできるスタジオやボルダリングなどのスポーツができるスペース、地上4階は自習ができるワーキングスペースとなっておりそれぞれ目的に合わせた空間がフロアごとに保たれています。
目の前には、緑豊かな境南ふれあい広場公園があり、子どもの遊び場にも最適です。天気の良い日には借りた本を広場で読むのもいいですね。正式名である「ひと・まち・情報 創造館」のとおり、それぞれ異なる目的を持った人が集まる居心地の良いコミュニティ施設となっています。

図書館の真ん中にあるオープンスペース、カフェ・フェルマータは訪れた人たちが行き交い・出会い・滞在できる場所としてデザインされています。

 


武蔵野プレイス (musashino.or.jp)

 

【小平市】なかまちテラス 小平市立仲町公民館・仲町図書館

 

2015年、小平市仲町にオープンした「なかまちテラス」は、公民館と図書館が備わった生涯学習施設です。ガラス張りのスタイリッシュな建物は世界的建築家・妹島和世氏によって設計されました。
地下1階から地上3階建てで、どの階も窓が大きく取られており、たっぷりとした光が入ってくるよう設計されています。「仲町を照らす」という意味を込めた「なかまちテラス」は、建物にガラスを多く使用することで、日中は太陽の光を内部に取り入れ、夜には内部の光で外を照らすデザインになっています。
館内は、1階に新聞、2階に児童書、3階に一般書が配置されており、Wi-Fi環境も整備されているので、調べ物にも利用できます。さらに、1階にはCAZE CAFÉ なかまちが併設されており、リラックスして過ごすことができます。

【八王子市】多摩美術大学図書館

 

多摩美術大学八王子キャンパスにある図書館ですが、建築の美しさや専門的な蔵書から一般の方が訪れることも多いようです。美大にふさわしい独創的なデザインは、いつまでも見ていたくなる素敵な建物となっています。

設計したのは、世界的に有名な建築家の伊東豊雄氏。「創造する図書館」というコンセプトをもとに、曲線の美しさやエッジの効いた角、ディティールにまでこだわった設計となっています。1階部分に置かれたインテリアも一風変わったデザイン。そこで、本を読みながらゆったり過ごせるのも魅力です。建物周辺や1階のオープンスペースまでは一般の方も利用可能なのでぜひ見学してみてはいかがでしょうか。

 


多摩美術大学図書館

都内近郊でおすすめの図書館

ここからは都内近郊にあるおすすめの図書館を4つ紹介します。

【千葉】地中図書館

千葉県木更津市のサステナブルファーム&パーク施設、クルックフィールズ(KURKKU FIELDS)内に、2023年2月にオープンしたのが地中図書館です。「晴れの日には畑を耕し、雨の日には読書をする」という「晴耕雨読」をコンセプトに作られました。地中図書館は名前の通り、自然の中に埋もれるように作られていて、ひっそりとした隠れ家のような建築が魅力となっています。

オープン時に選ばれた3000冊の本は、農業や自然の暮らしの内容のものを中心に、歴史や宗教、詩などコンセプトに沿ったものが並べられています。利用の際はクルックフィールズの会員登録が必要で本の持ち出しはできませんが、館内で読む体験は唯一無二の価値があるのではないでしょうか。


地中図書館

 

【栃木】那須塩原市図書館みるる

那須塩原市図書館みるる

建物全体が木で造られていて、那須塩原市らしさともいえる「森」を表現した図書館です。1階は市民が集う賑わいの空間、2階は読書に没入できる空間を目指して、建築スタジオ「UAo」の伊藤麻理さんが設計しました。全面ガラス張りの窓と、壁の代わりに本棚で仕切られてできた空間はなんともいえない開放感と一体感を織りなしています。

また、館内の本棚には、言葉の彫刻(アフォリズム)が展示され読むアートを楽しむことができ、歩くだけでリフレッシュできるような場所になっています。駅前に位置する図書館で、駅前広場や駅との一体感のあるデザインも注目ポイントです。

 


那須塩原市図書館みるる

 

【群馬】太田市図書館 Coffee&Th!ngs Oh!

太田市美術館・図書館

太田市美術館・図書館は、「ものづくり」を通して育まれてきた太田市民の創造性を、これからの「まちづくり」に生かしていくための拠点となるようオープンしました。太田駅から徒歩30秒のところに位置するのは、人の流れを駅前に戻し、歩いていた楽しい魅力のある街に育てていくきっかけとなるように。5つのボックスから構成された特徴的な建築は、訪れた人が心地良く感じる場所を見つけて、思い思いの時間を過ごすことができるようデザインされたものです。洗練された空間でリラックスしながら本やアートに触れることが出来ますよ。併設されたカフェCoffee&Th!ngs Oh!(コーヒーアンドシングスオー!)では、絵本の世界から飛び出したような可愛らしい形のクッキーや、ラテアートのコーヒーなどが楽しめます。地産地消をモットーとしていて、太田市産の食材や自家焙煎のコーヒー豆を使用しているのも特徴です。

 


太田市美術館・図書館

【茨城】水戸市立西部図書館

 

中世ヨーロッパを思わせる、円形状のドームになっているのが、水戸市立西部図書館です。映画「図書館戦争」や「水曜日が消えた」のロケ地となり、美しすぎる図書館としても有名になりました。

こちらは横浜赤レンガ倉庫2号館などを手がける建築家、新居千秋さんが設計しています。360°ぐるりと本を見渡せる幸せな空間を、ぜひ堪能してみてください。

 


水戸市立西部図書館

 

【神奈川】海老名市立中央図書館

プラネタリウムだった場所を改修、図書館に生まれ変わった施設が、海老名市立中央図書館です。ドーム型の天井と円形に並べられた本棚がプラネタリウムの名残を感じさせ、特別な空間となっています。今でもプラネタリウムの上映イベントがあるのだとか。温かみのある空間で、汽車のおもちゃの中で読み聞かせ会が行われたり、リフレッシュできるテラスがあったりと、気持ちよく過ごせる図書館となっています。

蔦屋書店が併設されているため、上質な文房具を選ぶことができたり、スターバックスコーヒーをテイクアウトできたり、本だけではない楽しみもある点も魅力的です。

 


海老名市立中央図書館

 

休日は図書館へ行こう!

図書館にいる女性

 

図書館はただ本を読む場所なだけではなく、落ち着いてゆったりとした時間を過ごせる癒しスポットです。読書はご無沙汰という方も名建築を見学したり、アートに触れるきっかけとして図書館巡りをしてみてみるのも良いかもしれません。きっとリフレッシュできるとともに、新たな発見が得られるはずです。
日常の喧騒から離れて、素敵な図書館やカフェで贅沢な時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。