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Dec 10, 2023

【管理栄養士監修】生理前の不調は食べ物で改善|つらいPMSを和らげる食事方法

生理が近づくにつれイライラしたり、お腹や頭が痛くなったりする。そんな心身の不調を感じつつも、「生理が始まるまでの辛抱」と我慢していませんか。生理前の不調はPMS(月経前症候群)と呼ばれており、日本をはじめ、世界各国の女性が悩まされています。

この記事では、PMSに効果が期待できる食べ物や食事法、PMSの原因や避けるべき食べ物について解説します。ぜひPMSが起きにくいカラダ作りに役立ててみてくださいね。

PMS(月経前症候群)とは?

 

PMS(月経前症候群)とは、生理前にみられる精神的または身体的な不調のことです。PMSの症状は生理が始まる数日~2週間前頃から現れて、生理開始後4日以内には軽快・消失します。

生理前になんらかの不調を感じる女性は少なくありませんが、「立っているのもつらい」「なにもかも嫌になる」「感情をコントロールできない」など、日常生活に支障が出るほど症状が強い場合は、PMSを起こしているかもしれません。過去3カ月以上、連続して不調に悩まされている場合はPMSの可能性が高いといえるでしょう。

PMSの症状は人それぞれ

PMSの症状は200種類以上あるといわれています。なかでも多いのは焦燥感やイライラ、気分の落ち込み、眠気、過食など精神的なものから、腹痛、頭痛、腰痛、乳房痛、便秘・下痢、倦怠感、めまい、肌荒れ、むくみなど。どのような症状が出るかは体質や月によって異なります。

なお、PMSに悩んでいるのは20~40代の女性が多いといわれています。特に30代では精神症状が強く出る「PMDD(月経前不快気分障害)」が起きやすく、社会生活に支障をきたすケースも珍しくありません。つらいと感じたときは一人で抱え込まず、婦人科への相談も検討してみてくださいね。

PMSの原因

PMSの詳しい原因ははっきり分かっていませんが、もっとも有力な説だとされているのは「女性ホルモンの分泌量変動による脳内ホルモン・神経伝達物質の乱れ」です。排卵から月経までの期間、エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌量が大きく変動します。すると脳内ホルモンや神経伝達物質もその影響を受け、さまざまな心身の不調が現れやすくなるのですね。

そのほか、ストレスや栄養不足、自律神経の乱れによってもPMSは起きやすくなります。特に生活習慣が乱れているときは生理前の不調を感じやすくなるため、注意が必要です。

PMSと上手に付き合う!意識したい食事法

 

つらいPMSと上手に付き合うにはどうすればよいのでしょうか。ここではPMSと食事の関係について解説します。

生理前に食欲が増すのは理由がある

生理前になるとつい食べ過ぎてしまう、そんな経験がある人も多いでしょう。実は生理前に分泌量が増えるプロゲステロンという女性ホルモンには食欲を高める働きがあり、分泌されると普段より空腹を感じやすくなります。

さらに、排卵後はエネルギーの消費量が増えるため、脳は多くのカロリーを摂取しようと働きます。生理前に食欲が増えるのは体の正常な反応なので、「また食べてしまった」と自分を責めないでくださいね。

生理前・生理中は炭水化物を摂ろう

炭水化物は脳のエネルギー源として欠かせない栄養素です。炭水化物が足りなくなると頭がぼーっとしたり、イライラしやすくなったりするので、普段から適度に摂取することが大切。特に生理前は精神が不安定になりやすく、血糖値が下がりやすい時期。極端に炭水化物を抜くのは避けましょう。

PMSに効果が期待できる栄養素3選

PMSの症状が頻繁に出る場合は、食事の内容を見直してみましょう。心身の健康にかかわる栄養素は食事から摂るのが理想です。ぜひ無理のない範囲で取り入れて、つらい症状を少しでも和らげてください。

マグネシウム

 

魚介類や海藻類、穀類、大豆製品などに多く含まれるマグネシウムには幸せホルモンの産生をサポートし、イライラを抑えてくれる作用があります。みそ汁や納豆など和食にはマグネシウム豊富な食材がよく使われるため、生理前は和食のメニューを意識すると良いでしょう。マグネシウムはナッツ類にも多く含まれているので、おやつをナッツに変えてみるのもおすすめですよ。

ビタミンB6

 

女性ホルモンのバランスを整え活性化させるビタミンB6は肉や魚などに多く含まれており、むくみや貧血、肌荒れの予防効果が期待できます。普段しっかり食べているように思える肉や魚ですが、意外と必要量が摂れていないケースも多いので、改めて摂取量の見直しを。生理前はもちろん、生理痛があるときや生理不順のときも積極的に摂ってくださいね。

カルシウム

 

精神を安定させるには、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、海藻類、大豆製品などカルシウム豊富な食材もおすすめです。特に乳製品に含まれるカルシウムは体に吸収されやすく、より多くのカルシウムを効率よく摂ることができます。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう人は、チーズやヨーグルトなど乳糖が分解されている乳製品を選びましょう。

他にも有効な食材

腰痛や頭痛、腹痛など痛みの症状は、体の冷えや血行不良によるものかもしれません。生理に関する女性特有の症状は、冷えの影響を受けやすいといわれています。手足の先端が冷えやすい人はPMSの症状も重くなりやすいため、生姜やニンニク、山椒など体を温めてくれるスパイスを料理に取り入れると良いでしょう。抗炎症作用があるクルクミンを含むターメリックもPMSを和らげるのに役立ちますよ。

PMSに悪影響を与える食べ物

 

生理前になると甘いものやジャンクフードを食べたくなる人も多いですが、これらの食品は食べ過ぎるとPMS悪化につながります。ケーキやチョコレート、揚げ物など過剰な糖分・脂質を含むものは血糖値を急激に変動させてしまうため、食べることで食欲がさらに増したり、イライラに拍車がかかったりする原因に。くわえて塩分が多い食べ物やアルコールは頭痛や腰痛、むくみを引き起こすこともあるため注意が必要です。

 

また、コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインを含む飲み物には神経を興奮させる作用があります。適量であれば大きな影響はありませんが、情緒不安定になりやすい人はなるべく避けたほうが良いでしょう。

 

とはいえ、PMSのときは心のコントロールが上手くできない時期。我慢自体に大きなストレスを感じるときは「食べ過ぎない、飲み過ぎない」を意識するだけでも構いません。どうして我慢できないんだろうと落ち込んでしまうのは精神衛生上良くないので、無理のない範囲で取り組んでみてくださいね。

まとめ

 

人によって現れる症状や重症度が違うPMS。明確な原因や対処法はまだ分かっていませんが、食べるものや食べ方を工夫するだけで症状が軽くなる人も珍しくありません。

PMSのセルフケアの基本は、バランスのとれた食事で栄養不足を防ぐこと。「生理前でもストレスなく暮らしたい」「PMSを軽くしたい」と考えている方は、ぜひ普段の食生活を見直してみてください。あなたの生理前の不快な症状が少しでも軽くなることを願っています。

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本記事監修をした、医学博士であり管理栄養士でもある岩崎真宏氏が執筆した、健康のための栄養学を楽しく学べる本が発売中です。岩崎氏が医学的に栄養学をみっちり学び、研究と臨床の経験やスポーツやヘルスケア、農業に携わる人たちとの出会いによって見えた一つの提案です。野菜を食べて未来の自分に投資しませんか?

 

監修:岩崎 真宏

医学博士/ 管理栄養士/ 臨床検査技師
一般社団法人日本栄養コンシェルジュ協会代表理事
医学研究者、病院管理栄養士として国内外での研究・論文発表、学会賞受賞など多くの実績を持つ

instagram @mahiron6