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Nov 15, 2022

【トリマー執筆・監修】犬のお風呂はどう入れる?入れ方や注意点、おすすめグッズも紹介

犬の皮膚・被毛の健康には、定期的なお風呂が欠かせません。ですが、犬のお風呂はいつ・どのように行うべきなのか、分からない方も多いでしょう。

この記事では、犬をお風呂に入れる方法と押さえておきたいポイントを解説。お風呂が楽になる便利グッズも紹介しているので、ぜひ愛犬のお風呂時間に役立ててくださいね!

監修者

 

 

石川美代子

ヤマザキ学園大学卒業。(現:ヤマザキ動物看護大学)トリマー、犬の管理栄養士、動物ケアスタッフ、動物医療技術師。卒業後は動物看護師として動物病院に勤務し看護業務をはじめ、ペット保険関連業務等に従事。現在はwebライターとして主にペット関連記事の執筆、ペット用品・記事の監修などをメインに活動中。愛犬はミニチュアダックスフンド(♀)

 


 

犬をお風呂に入れる目的

 

犬をお風呂に入れる目的は、不要な皮脂・汚れを取り除き衛生を保つことです。長毛種・短毛種を問わず定期的にお風呂に入れなければ、体臭がきつくなったり、病気を引き起こしたりする可能性があるため要注意。

人と犬がお互い快適に過ごすためにも、長期間トリミングサロンに連れていけないときは、自宅でお風呂に入れるようにしましょう。

犬のお風呂の頻度とお風呂デビューのタイミング

 

 

ここでは犬のお風呂の頻度と子犬のお風呂デビューについて解説します。愛犬の体調不良を防ぐためにも、お風呂は正しい頻度・タイミングで淹れてあげましょう。

犬のお風呂は月に1~2回が基本

犬の皮膚の厚さは人間の3分の1程度しかなく、とてもデリケート。頻繁なお風呂は必要な皮脂まで落としてしまうため、入れすぎないよう注意しましょう。なお、シャンプーを使わずお湯のみで洗うなら、週1~2回程度入れてもOKです。

子犬のお風呂デビューは生後3~4ヵ月から

1回目の混合ワクチン接種後から2週間が経っていれば、お風呂に入れても大丈夫です。ただし、お迎えしてすぐは環境の変化で疲れているため、1週間ほど待ちましょう。ニオイが気になる場合は、犬用のボディシートや洗い流し不要のドライシャンプーを利用します。

犬をお風呂に入れる前の準備

 

犬をお風呂に入れるときは、事前の確認や準備が欠かせません。お風呂中に慌てなくていいように、ひとつずつしっかり押さえておきましょう。

・体調の確認
お風呂は体力を使うため、体調が優れないときや妊娠中、ワクチン接種後は避けてください。消化不良を防ぐため、食後の前後1時間のお風呂も避けたほうが良いでしょう。

・事前のブラッシング
毛玉やもつれがある状態で濡らすと、フェルト状に固まって取れなくなってしまいます。お風呂前は必ずブラッシングをして、地肌までしっかり洗えるようにしましょう。

・必要なアイテムを用意する
愛犬のお風呂はなるべく早く終えるのがポイントです。スピーディーに終えられるよう、必要なものは事前に把握しておき、当日までに揃えておきましょう。

・タオル
・ブラシ
・スポンジ
・ドライヤー
・泡立てネット
・犬用シャンプー
・ペット用バスタブ(洗面器)

犬をお風呂に入れる6つの手順

 

準備ができたら、いよいよお風呂に入れましょう。

【STEP1】シャンプーを泡立てる

洗面器やバケツにぬるま湯(35~37℃)をため、犬用シャンプーを溶かします。泡立てネットでシャンプーを泡立てて、すぐに使えるようにしておきましょう。

なお、大型犬や短頭種など暑がりの犬では、30~32℃程度の少し低い湯温が適切です。

【STEP2】犬の体を濡らす

犬の体にシャワーヘッドを密着させ、上と同じ温度のぬるま湯で顔・頭以外を濡らします。シャワーを怖がる場合は水圧を少し緩めること。暴れるときはシャンプーをためた洗面器に犬の足先を入れ、かけ湯方式にすると落ち着きやすくなります。

【STEP3】体→頭の順番で洗う

泡立てたシャンプーで全身まんべんなく洗います。顔回りは嫌がる犬が多いため、「背中→胸→お腹→手足→お尻→顔・頭」の順番が良いでしょう。

頭を濡らすときは鼻や口に水が入らないように、顔をやや上向きにしてシャワーの水圧を弱めます。顔を洗うときは濡らしたタオルやスポンジで拭ってあげると嫌がりづらいですよ。

【STEP4】上から下に向かって流す

洗い終わったら、シャワーでしっかり流します。「頭→背中→手足」など身体の高い位置から順番に流すことを意識すると、すすぎ残しがなく皮膚トラブルの心配もありません。リンスをする場合は、シャンプーをしっかり洗い流した後なじませ、よく洗い流してください。

【STEP5】タオルドライで水気を取る

手で水気を切ったら、タオルを使って水分を吸い取っていきます。毛が長いとタオルドライ時に絡みやすいため、ごしごしこするのはNGです。

なお、プードルなどの巻き毛はタオルで水気を取りすぎるとチリチリになってしまい、キレイに乾かせません。仕上がりをよくするには、ほどよく水気を残すのがポイントです。

【STEP6】ドライヤーで毛の根元から乾かす

ドライヤーの風を毛の根元に当て、地肌からしっかり乾かします。基本的な順番は「お腹→胸→側面・背中→お尻→顔」で、一か所ずつ確実に乾かしてくださいね。

ドライヤーは犬の体から20~30cmくらい離し、同じ場所に熱風を当て続けないようにしましょう。長毛種はピンブラシかスリッカーで毛をかき分けながら乾かすと、早くキレイに仕上がりますよ。

犬をお風呂に入れるときのポイント3つ

 

犬をお風呂に入れるときは、必ず以下3つポイントを押さえておきましょう。

お風呂の時間は10分が目安

大きさや毛量によっても変わりますが、犬のお風呂の時間は10分程度が目安です。犬は体温が高く汗をかけないため、人間よりものぼせやすい傾向があります。体力の消耗を防ぐためにも犬を長い時間お風呂に入れるのは避け、できるだけ素早く終わらせましょう。

人間用シャンプーは使わない

人間用のシャンプーは刺激が強く必要な皮脂まで落としてしまうため、シャンプーは必ず「犬用」と書かれた製品を使いましょう。たとえ「低刺激」「優しい」などの記載があるものでも、犬に使用するのはNGです。

人と一緒のお風呂には入れない

犬と人では適切な湯温が違うため、一緒にお風呂へ入るのは避けるべきです。人が気持ち良いと思う温度の湯温では、犬が熱中症を起こしてしまう可能性があります。人獣共通感染症のリスクを防ぐためにも、お風呂は別々で入りましょう。

犬をお風呂好きにする方法は?

 

犬をお風呂好きにするには、水やお風呂場に対して良いイメージをもたせることが大切です。まずはお風呂場でおやつをあげ、「ここはいい場所だ」と思わせること。

シャワーの音や肌に当たる感じが苦手な犬は、洗面器やバケツにお湯をためた入浴スタイルがおすすめです。慣れるまでの期間は個体差があるため、無理をせず少しずつ慣らしていきましょう。

犬のお風呂が楽になる!おすすめグッズ4選

 

「なるべく楽に洗いたい」「うまくできるか心配…」そんなときは、お風呂時間が楽になる便利グッズを活用しましょう。ここでは、おすすめのお風呂グッズを4つ紹介します。

動き回り防止|ペット用バスタブ

 

 

ペット用バスタブは、お風呂で落ち着かない犬や後片付けを楽にしたい方におすすめ!すべり止めマット付きや排水栓付きなど様々なタイプがあり、デザインやサイズも豊富です。コンパクトな折り畳みタイプなら、使わないときはすっきり仕舞っておけて便利。

安定感アップ|ペットシャンプーマット

 

 

ペットシャンプーマットがあれば、足場が安定して犬が落ち着きやすくなります。お風呂場や洗面台はつるつるして滑りやすく、転倒のリスクが高め。転ばないようふんばると関節や腰にも負担がかかるため、シャンプーマットは1枚持っておくと安心です。

吸水性ばつぐん!|マイクロファイバータオル

 

 

吸水性・速乾性に優れたタオルといえば、マイクロファイバータオル。冬場でもすぐに乾き、丈夫で長く使えます。肌触りも滑らかで、肌の負担を気にせず使うことができますよ!

袋状になっているものなら、動き回るわんちゃんや、ブルブルの対策にもなります。

手を使わずに乾かせる|ハンズフリードライヤー

 

 

ハンズフリードライヤーを使えば、愛犬の毛を短時間で効率よく乾かせます。両手がフリーになるぶん、タオルで拭きながらブラシをかけたり、愛犬に手を添えたりできるのが嬉しい。特にドライヤーやじっとするのが苦手な犬におすすめです。

まとめ

 

お風呂は犬の健康にとって欠かせないお手入れのひとつ。はじめはお互い緊張するかもしれませんが、正しい手順で行えば難しいことはありません。

ぜひお風呂時間が楽になる便利グッズも活用して、愛犬のお風呂を楽しくスピーディーに行ってくださいね。