幼い頃にお母さんのドレッサーでこっそりお化粧のマネをした、なんてことを思い出す人もいるでしょう。女性なら一度はあこがれるドレッサーのある生活。毎日ヘアメイクなどの身支度をする空間がオシャレで居心地良い場所になったら、きっと忙しい朝の支度も楽しみになるはず。そこで、自身も理想のドレッサーを探し続けている人気ヘアメイクアップアーティストの高橋有紀さんのご自宅で、お仕事でも使っているというドレッサースペースを拝見してきました。
MOKUJI
高橋有紀さんプロフィール
ヘアメイクアップアーティスト、ヘアメイクサロンLysa代表。ガーリーで色っぽい、なのに盛りすぎないで素顔みたいに可愛くなれるメイクに定評があり、モデルや女優からも指名が絶えない人気アーティスト。芸能界だけでなく、サロンワークやセミナーでもたくさんの女の子が可愛くなれるテクニックを伝授している。
著書に『いきなりケタ違いにかわいくなる(ダイヤモンド社)』『引き寄せメイク #自分史上最高に可愛くなる(KADOKAWA)』
ドレッサーってどんな存在?
「子どもの頃から実家にも祖母の家にもドレッサーがあって、あるのが当たり前のものだと思っていたんですよね。
でも、今の家ではなかなかドレッサーを置くスペースがなく、棚を代わりにしているんです。もう何年も理想のドレッサー探しをしているんです」
ドレッサーがあるメリット
「置いているものは日常でよく使うもの。化粧品や他にもよく使うアクセサリーを置くことで、ヘアメイクからアクセサリーまでの身支度がスムーズに済むので、ドレッサースペースがあることで時短が叶うのは大きなメリットですね」
高橋さんのドレッサー
「この棚は美容師アシスタント時代から持っているもので、いつどこで買ったものか覚えていないんです(笑)。
鏡はCIBONEで買ったMIRROR ZEROのホワイト。サロンでも使っているんですが、好きなデザインなので自宅用にも購入しました。他にもお気に入りの照明や時計、本も置いています」
見た目と実用性を兼ね備えるレイアウト
「ドレッサースペースはヘアメイクのしやすさが第一です。
基本的には日常でよく使うものを置いていて、化粧品は基本的にスキンケア類だけ。普段のメイクに使うアイテムはポーチに入れていて、自宅に戻ったらここに置いたりもしますね。スキンケアはビジュアルが可愛いものだけ、前面に置くようにしています」
「照明はも鏡もそうですが、大きめのアイテムは可愛いものを選んで置くだけ。
その空間にいるときのテンションがグッと上がるし、写真映えする空間になると思うんですよね。インスタなんかで自分のファッションを撮るにしても、写真映えは大事だったりするので、そういう楽しみ方もできます」
愛用のヘアメイクアイテム
肌に優しいオーガニックやナチュラルなものが髙橋さんの定番だそう。肌に合って、気に入ったものは何度もリピートして使っているんだとか。
メイクのアイテム
「私は肌がすごく弱いので、オーガニックでもすべてが合うわけではなくて。いろいろ試した結果、今使っているのがこのアイテムたちです。
ファンデーションは直接肌につけるものなので特に気を使っています。肌に優しいだけでなく、冬でもUVケアは欠かせませんね。
眉はちょっとオシャレにしたいときは黒にしますが、普段はベーシックで万人受けするブラウンを使っています。
アイシャドウやリップなど、色物は大人っぽいカラーが好きですね。オサジのアイシャドウは全部くすみのある落ち着いた色で、ハイライト系のカラーもちょっとグレーがかった色で使いやすいです。あと、私は花粉の季節は目元がかゆくなってしまうんですが、そういう時期でもかゆくならずに使えたので、安心して使えるのも良いところ。
リップは2本。ナチュラグラッセの方はアンバーブラウンというカラーなんですけど、めちゃくちゃ可愛くて。ブラウンだけどくすまず、赤みもちゃんと入っているので、肌の色を問わず血色を良く見せてくれるんです。大人っぽくオシャレになれるので、今一番使っているカラーですね。
もう一本はマスクの日用。マスクを取るタイミングに鏡を見ずに塗れる、リップクリームのような赤系の口紅を持っておくんです。藤田ニコルちゃんがプロデュースしているブランドcimerのものなんですが、潤いもあって濃すぎないのでリップクリーム感覚で鏡を見ずに、ラフに塗っても失敗しない感じがとても良いです」
ヘアのアイテム
「その日の気分やファッションによってもヘアスタイルを変えるので、ラーレのバーム・ミスト・クリームをその日のスタイルに合わせて使い分けている感じです。ラーレは私がプロデュースしたブランド。すべてオーガニックで作っているので、髪にも肌にも使えるんです。
バームは基本、毎日使っています。つける量によってウエット感も出せるので、最近は髪を巻かない日も多く、バームだけつけておしまいということも。手につけるとオイルのようにとろけるので、髪につけたあとはハンドクリームとして手になじませています。私はワックスや香料でも手が荒れてしまうタイプなんですが、これは荒れることがなく本当にヘビロテしています。
ミストは朝起きたら、寝癖がついたままの髪に吹きかけてからブラシを通します。髪の化粧水代わりのような感じで使っていて、スタイリング剤をつけたくないときも、先にミストをつけてバリア代わりに使うこともありますね。あとは日中、乾燥を感じるときに顔や体に吹きかけたりして保湿に使っています。
クリームは髪を乾かす前につけると髪が早く乾く効果があるので、楽をしたいときにつけますね。あとはアホ毛対策にも。補修効果があるので、寝る前のケアに使ったり、スタイリング剤としては、髪を自然に収めたいときに使います」
上手な収納のヒケツ
「ハーバリウムの裏に隠しているのがヘビロテのスキンケアアイテムなんです。
使い心地は気に入っているけど、パッケージデザインが少し…というものは目につきづらいところに置き、可愛いものを前面に置くようにしています」
アクセサリーはあえてしまわない
「アクセサリーが大好きで毎日つけるので、トレーやボックスに入れて出し入れがしやすいようにしています。
ちょっと量が多めだとは思いますが、これでもよく使うものだけを厳選。使う頻度が高いものはトレーに置いて簡単に出し入れできる方が自分には合っていると思って、このスタイルに落ち着きました。
お気に入りのものばかりであれば、ラフに並べておいても可愛い空間にまとまるんです」
毎日のヘアメイクの気分が上がるドレッサー空間
仕事もプライベートも効率良くこなす髙橋さんらしさが垣間見えるドレッサースペースでした。
女性の可愛いを作る仕事をしている彼女ならではの空間づくりや、キレイにしまうことだけにこだわらず、使いやすさと見た目を意識した収納術は今すぐマネしたい情報ですね。
Photo_Yui Fujii(Roaster) Interview & Text_Mio Tsuchiya Edit_Yasushi Shinohara