あずきは、スイーツだけではなくごはんものまで、さまざまなレシピに活用できる食材。調理が難しそうなイメージがあるかもしれませんが、コツさえつかめばおいしく仕上げられます。基本のゆであずきからアレンジレシピまで、さまざまな料理を紹介するとともに、あずきを上手に保存する方法も解説します。
MOKUJI
【基本】ゆであずきのレシピ
まず基本のゆであずきの作り方を説明します。ゆであずきは、「煮るのが難しい」「手間がかかる」といったイメージがありますが、いたってシンプルです。
スイーツに活躍!甘いゆであずき
甘いゆであずきはスイーツに使ったり、もちに合わせたりと大活躍。おしるこを始めとしたあずきレシピにも使えます。
<材料>作りやすい量
- ・あずき 200g
- ・砂糖 200g
<作り方>
- 鍋にあずきを入れ、沸騰したお湯(分量外)をなみなみ注ぐ
- 1を泡立て器で30秒ほど混ぜ、お湯を切る
- 2のあずきの5cmくらい上の高さまで水を入れて強火にかけ、ふつふつしてきたら弱火にして蓋をする
- 35分後に火を止め、お湯を切る
- 再度水を入れてあずきをゆで、さらに蒸らしてあずきに水を浸透させる
- お湯を切り、あずきと砂糖をそれぞれ半量ずつ交互に鍋に入れる
- 弱火にかけ、粒がつぶれないようにやさしく混ぜる
- 少しだけ火を強めて、焦げないように気を付けながら混ぜ、どろっとしてきたら完成
スイーツ〜おかずまで幅広く使える!甘くないゆであずき
次に甘くないゆであずきの作り方を紹介します。乾煎りすることで、渋抜きをしなくても短時間で簡単に渋みが抑えられますよ。
<材料>作りやすい量
- ・あずき 200g
- ・水 400ml
- ※水はあずきの2倍量
<作り方>
- あずきは軽く水洗いし、水気を切る
- あずきをフライパンに入れ、表面が黒ずんでくるまで中強火で2〜3分加熱する
- 鍋に2を移し、水を加え強火にかける
- 沸騰したら弱火にして蓋をし、時々混ぜながら30分ほど煮る
- 煮汁がなくなり、あずきがつぶせるくらいの固さになったら完成
【スイーツ】ゆであずきを使ったレシピ
ここからはゆであずきを使ったスイーツレシピを紹介します。手軽に作りたければ、市販の缶詰を使っても構いません。
ほっこり温まる!定番のおしるこ
寒い時期のおやつにぴったりな簡単おしるこのレシピです。もちを入れたり、豆乳や牛乳を加えたりとアレンジも楽しめます。ゆであずきを使えば時短になりますよ。
<材料>2人分
- ・基本の甘いゆであずき 300g
- ・水 300cc
- ・塩 ひとつまみ
<作り方>
- 鍋にゆであずきを入れたら、少しずつ水を加えながらほぐす
- 火をかけて沸騰したら、塩を加える
- 追加で少し煮込めば完成
おしるこに入れるおもちの調理方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
電子レンジでおもちを美味しく調理|飽きずに食べられるアレンジレシピ5選も紹介
ホットケーキミックス使用!お手軽どらやき
ホットケーキを焼く感覚で作れる、お手軽どらやきのレシピです。フルーツや栗の甘露煮、バターを挟むなど、トッピングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
<材料>2人分
- ・基本の甘いゆであずき 150g
- (A)
- ・ホットケーキミックス 75g
- ・卵 1/2個
- ・牛乳 30ml
- ・はちみつ 大さじ1
- ・みりん 大さじ1
- ・しょうゆ 小さじ1/2
<作り方>
- ゆであずきをフライパンで熱して水分を飛ばし、冷ましておく
- ボウルに(A)の材料を混ぜて生地を作る
- フライパンに油を薄く塗って熱したら、濡れ布巾に5秒間当てる
- 3に生地を入れ弱火で3分ほど焼き、焼き色が付いたらひっくり返す
- 裏面を20秒ほど焼き、ラップをして粗熱をとる
- 粗熱のとれた生地を2枚1組にして、間にゆであずきを挟んだら完成
はちみつを使用するので、1歳未満の乳児には与えないでください。
製氷器で作る、簡単あずきアイス
混ぜて冷やし固めるだけの簡単レシピです。ミルク味があずきのやさしい味を引き立てます。
<材料>2人分(製氷皿1つ分)
- ・基本の甘いゆであずき 150g
- ・練乳 大さじ2
- ・牛乳 10ml
<作り方>
- ボウルにすべての材料を入れて混ぜ合わせる
- 1を製氷皿に均等になるように入れ、冷凍庫で冷やし固める
- 固まったら製氷皿から抜き、器に盛り付けて完成
【おかず・スープ系】ゆであずきを使ったレシピ
次におかずレシピを2つ紹介します。甘いゆであずき、甘くないゆであずきをそれぞれ使った、体が温まるほっこりレシピです。
ほっこり甘いいとこ煮
いとこ煮は、あずきと根菜を甘辛く煮た郷土料理。富山県を代表とした日本各地で、食卓のおかずや地域のお祝いごとでよく食べられています。
<材料>2人前
- ・基本の甘いゆであずき 110g
- ・かぼちゃ 200g
- ・しょうゆ 大さじ2/3
- ・水 適量
<作り方>
- かぼちゃを3cm角に切る
- 鍋に、かぼちゃとかぼちゃが隠れるくらいの水を入れて中火にかけ、3分ほど煮る
- 煮汁を1cmほど残して捨てたら、ゆであずきとしょうゆを加える
- 落とし蓋をして10分ほど煮たら火からおろし、器に盛り付けて完成
シンプルな材料で作る、あずきのポタージュ
フードプロセッサーに入れて温めるだけでできる簡単ポタージュ。冷やして冷製スープとして食べてもおいしいですよ。
<材料>2人前
- ・基本の甘くないゆであずき 150g
- ・牛乳 170g
- ・塩 2g
<作り方>
- フードプロセッサーに材料を入れてなめらかになるまで撹拌する
- 鍋に移し入れて弱火にかけ、人肌くらいの温度になるまで温める
- 器に盛り付けて完成
【ごはんもの】ゆであずきを使ったレシピ
最後にごはんもののレシピを紹介します。みんなが大好きなカレーや胃にやさしいお粥にあずきを入れて、アレンジを楽しんでみてください。
あずきの甘みが引き立つ!キーマカレー
あずきを使った健康キーマカレー。スパイシーな味付けであずきの甘みが引き立ちます。
<材料>2人分
- ・基本の甘くないゆであずき 75g
(A)
- ・サラダ油 大さじ1/2
- ・バター 大さじ1/2
- ・にんにく 1/2片
- ・しょうが(みじん切り) 1/2g片
(B)
- ・豚ひき肉 40g
- ・玉ねぎ 1/2個
- ・にんじん 1/6個
(C)
- ・塩・こしょう 少々
- ・小麦粉 大さじ1/2
- ・カレー粉 大さじ1/2
- ・はちみつ 大さじ1/2
(D)
- ・カットトマト缶(水煮) 1/2缶
- ・固形ブイヨン 少々
- ・ローリエ 1枚
- ・水 75ml
<作り方>
- フライパンに(A)を入れて弱火で炒め、香りが立ってきたら(B)を入れて炒める
- しんなりしてきたら(C)を入れてさらに炒め、ゆであずきと(D)を入れて弱火で15分くらい煮込む
- お皿にごはんと一緒にカレーを盛り付けたら完成
厄払いにも!あずき粥
あずき粥は1月15日に1年の厄を祓う目的で食べられます。あずきの甘みと、ほんのり効いた塩味がマッチしたやさしい味のお粥です。
<材料>2人分
- ・基本の甘くないゆであずき 120g
- ・米 75g(1/2合)
- ・しょうゆ 小さじ2
- ・水 800ml
<作り方>
- 米はといで30分浸水させてから、ざるにあげる
- 鍋に米、ゆであずき、水を加えて中火にかける
- 沸騰したら弱火にし、蓋をずらして30分ほど煮る
- しょうゆを加えて混ぜ合わせ、器に盛り付けて完成
あずきの上手な保存方法
最後に、あずきの上手な保存方法を紹介します。いつまでに使いきりたいかを考えて、適した保存方法をとりましょう。
乾燥あずきの場合
密閉した容器や袋に入れた乾燥あずきなら、冷暗所や冷蔵庫で比較的長期間保存できます。ただし、豆の味が落ちたり虫がわいたりすることもあるので、なるべく早めに食べるのがおすすめです。
<冷凍>
- ・密閉容器やジッパー付きの袋に、乾燥剤と一緒に入れて保存
- ・保存期間の目安:1〜2年
<冷蔵>
- ・密閉容器や乾燥させたペットボトル、ジッパー付きの袋に乾燥剤と一緒に入れて保存
- ・保存期間の目安:1年
<常温>
- ・ジッパー付きの袋や紙袋に乾燥剤と一緒に入れて、冷暗所で保存
- ・保存期間の目安:半年〜1年
紙袋に入れる場合は、密閉した上で外側からポリ袋などで覆うようにするのがポイントです。また虫の発生が心配なら、乾燥とうがらしを一緒に入れておくと安心。とうがらしの香り成分「テルペノイド系化合物」に、防虫効果があるとされています。
ゆであずきの場合
ゆであずきの糖度は常温で保存できるほど高くないため、冷凍か冷蔵で保存しましょう。
<冷凍>
- ・使いやすい量に分けてラップで包み、ジッパー付きの袋にまとめて入れて保存
- ・保存期間の目安:1ヵ月
冷凍焼けや他の食材の匂い移りを起こす可能性があるため、早めに使いきりましょう。
<冷蔵>
- ・匂い移りや乾燥を防ぐために密閉容器に入れて保存
- ・保存期間の目安:1〜3日
手作りのゆであずきは市販品より砂糖の量が少なく、また保存料を加えていません。劣化が進みやすいので、早めに食べるようにしましょう。
あずきはさまざまなレシピに活用できる万能食品!
あずきは、お腹が空いたときのおやつやごはんもの、おかずなどさまざまな料理に使えてとても万能。ゆであずきを作って保存しておけば、短時間でおいしいおやつや料理を作れるでしょう。お正月に使いきれなかったあずきがある場合は、上手に活用してアレンジレシピを楽しんでみてくださいね。