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Jul 22, 2022

【FP監修】猫を飼うなら知っておきたいお金のこと。初期費用から1ヵ月のコストまでFPが解説

猫じゃらしで遊ぶ子猫

猫を飼う時には、初期費用や日々の支出、医療費など、事前にどれくらいかかるのか知っておくと安心です。この記事では、猫を飼う時に必要な初期費用や用意しておきたいものの費用、1ヵ月にかかる費用についてファイナンシャルプランナー監修の元、解説します。また医療費や家計支出に対する飼育費用の目安も紹介します。これから猫を飼おうかと考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。

猫を飼う時に必要な初期費用

猫をペットとして迎える際に、食べ物や食器、トイレなど基本的なものからケア用品までそろえると、およそ1万円はかかります。まずは、猫を飼う時に必要なアイテムと初期費用についてご説明します。

フード(数百円~)

キャットフードを食べている猫

 

猫の主食に最適な「総合栄養食」は、ドライフードとウェットフードタイプで価格が異なります。

 

ドライフードは、保存できる期間が長く、約1,000円~/kgと割安です。一方ウェットフードは嗜好性が高いものが多く、価格も約300円~/1缶とやや高め。猫の好みや年齢のステージなどに合わせて、フードを選ぶ必要があるでしょう。

フードボール・ウォーターボール(1,500円前後)

フードボールとウォーターボールの前に座る猫

 

猫がキャットフードを食べたり、飲み水を飲んだりする時に使いやすい脚付きや台付きの食器は、それぞれ1,500円ほど費用がかかります。普通の食器も使えますが、食器の位置が低いと猫の首が前に下がり、フードや水を飲みにくくなります。

 

初期費用をかけたくない場合は、普通の食器を選び、台の上にのせて食べさせてくださいね。

猫用トイレ&猫砂(2,000円~)

ボックス型の猫用トイレ

 

猫用トイレはトレイ型やボックス型など種類が豊富で、値段も1,500円から3,000円を超えるものまでさまざま。猫砂は500円前後で入手できます。なかには自動で排泄物を処理してくれる、数万円するタイプもあります。また、カバー付きのトイレは砂が周りに飛び散るのを防げるので、掃除をする際に楽ちんです。

爪とぎ(数百円~)

爪をとぐ猫

 

爪とぎも種類によって価格が異なりますが、段ボールタイプなら数百円、凝ったデザインのものは2,000円を超えるものもあります。爪とぎは、ないと家具や壁などで爪をとぎ、傷つけてしまうので準備しておいた方が良いアイテムです。

 

消耗品なので最初だけ安いものを選び、初期費用を抑えるのも良いでしょう。

キャリーバッグ(3,000円~)

キャリーバッグの中に入る猫

 

キャリーバッグは、動物病院に行く時やお出かけする時に必要なアイテム。バッグタイプやリュックタイプなどがあり、価格は3,000~1万円以上と幅があります。ハウスにもなり日常使いができるタイプもあります。

猫用ブラシ(1,000円~)

猫用ブラシでケアをされる猫

 

猫用ブラシは、1,000円程度~入手可能です。獣毛ブラシ・ラバーブラシ・リッカーブラシなどがあり、猫の種類が短毛種か長毛種かによって適したブラシを選ぶ必要があります。

おもちゃ(500円~)

猫じゃらしで遊ぶ猫

 

猫が喜んで遊ぶ猫じゃらしは、手動のものなら500円以下で購入できます。釣り竿タイプや電動式のものなら、1,000円以上するものも 。初期費用を抑えたい場合には、100均のグッズを利用するのも良いです。猫の運動不足やストレス解消用に準備しておくと便利でしょう。

 

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猫を飼う時にできれば用意したいアイテムの費用

必ずしも必要というわけではありませんが、あると猫が快適に過ごせるものや便利なものもあります。続いては、できれば用意しておきたいおすすめのアイテムを紹介します。

ベッド(1,000円~)

ベッドで寝る猫

 

猫用ベッドの価格は、安いもので1,000円~購入できます。クッションタイプやハンモックタイプなど形状や素材もさまざま。猫は気に入った場所で寝る習性があり高価なものを用意しても気に入らなければ使わないことも。始めは安いものから試してみるのも1つの方法です。

ケージ(5,000円~)

ケージに入っている猫

 

サークル型のケージは5,000円~、2段式のものは1万円以上するものもあります。多頭飼いやいたずら盛りの子猫、他の動物がいる場合は、自分のスペースを作ってあげるためにもケージを用意してあげましょう。また、掃除や来客時、避難時にもケージがあると安心です。

キャットタワー(1万円~)

キャットタワーで遊ぶ猫

 

キャットタワーは、据え置きタイプや床と天井で突っ張って設置するタイプなどがあり、1万円ほどで購入できます。猫は高いところから獲物を狙う習性があるため、上下運動ができる環境を好みます。運動不足を解消するのにもおすすめのアイテムです。

リード付きハーネス(1,000円~)

リード付きハーネスをつけて散歩する猫

 

猫用のリード付きハーネスは、1,000円程度で購入できます。災害時の避難用にも、持っておくと便利です。 犬ほど一般的ではありませんが、なかには猫を散歩させる飼い主もいます。

 

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猫を飼う時にかかる1ヵ月の費用

キャットフードを食べる猫

 

アニコム損保の2021年の調査によると、猫を飼うのにかかる年間費用は平均約16万9,247円で、1ヵ月に換算すると約1万4,103円です。治療費やワクチン代などを除いて、フード・おやつ、日用品、光熱費などに費用がかかっています。そこで、それぞれの1ヵ月にかかる費用について詳しく見ていきましょう。
参考元:アニコム損保「【2021最新版】ペットにかける年間支出調査」

フード・おやつ(約4,400円)

最大の支出項目は、フード・おやつの年間5万2,797円で、1ヵ月に換算すると約4,400円かかっています。猫の健康を考えて質の良いフードや自然食、病気用の療養食を選ぶ傾向があるようです。

日用品(約1,100円)

日用品の年間費用は約1万3,633円で、1ヵ月では1,100円ほど。猫砂はさほど高くないですが、変える頻度が多いと費用がかかります。また、猫砂以外にはペットシートやウェットシートなどの費用もかかっていると考えられます。

光熱費(約1,000円)

猫の飼育でかかる年間光熱費は、1万2,785円、1ヵ月換算で1,000円ほどです。他にも、夏場・冬場の室温調節でエアコンや暖房器具を使用するため、光熱費も多少かかることを考慮しておきましょう。

 

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猫を飼う時に考えておきたい医療費とペット保険料

獣医に診察を受ける猫

 

猫を飼う際に押さえておきたいのが医療費です。ワクチン接種や健康診断だけでなく、避妊・去勢の手術費用を考えておく必要があります。また、ケガ・病気などの際にも突発的に治療費がかかるため、ペット保険をかけておくと安心。ここでは、猫にかかる医療費とペット保険料について詳しく解説します。

 

参考元:アニコム損保「【2021最新版】ペットにかける年間支出調査」

日本獣医師会:「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)」

ワクチン接種・健康診断費用

アニコム損保の調査によれば、年間のワクチン接種・健康診断費用は平均で1万3,785円です。子猫を迎える場合は、数回にわたり混合ワクチンを接種する必要があります。また、保護猫やもらい受けた猫などは、猫エイズ検査や猫白血病検査を受ける必要があることも。

 

日本獣医師会の「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)」によると、猫白血病を含まない混合ワクチンは3,000~5,000円で、含むものは5,000~7,500円、猫白血病の単独ワクチンは別途3,000~5,000円かかります。

避妊・去勢費用

メスの避妊手術は卵巣切除で1~3万円、卵巣子宮切除で1~4万円、オスの去勢手術は1~2万円が相場です。一般的に、初めて発情期を迎える生後6ヵ月ぐらいまでに手術が行われます。手術費用の他に、術後の診察や投薬などの費用がかかることも考慮しておきましょう。

ケガ・病気の治療費

アニコム損保の調査では、年間のケガ・病気にかかる費用は約3万4,395円で、フード・おやつに次いで大きい割合を占めています。治療費は、病気や動物病院によって異なります。ペットの公的医療保険はなく、飼い主が全額負担することになるため、治療費が高額になることもあるようです。

ペット保険料

猫には人のような公的な健康保険制度がありません。日本におけるペット保険普及率は約6%と言われており、(調査機関により多少の前後あり)まだまだ一般的なものではないかもしれません。

 

猫のペット保険料は、年約2万9,900円、1ヵ月で2,500円弱かかっているようです。病気やケガなど突発的な出費に備えて加入する飼い主もいます。保険会社や保証する内容にもよりますが、1,000~3,000円/月が相場です。

 

昨今はペットも高齢化していて、猫の治療費は高齢になるほど高額です。猫の平均寿命である15歳まで生きた場合、ペットフード、日用品、医療費など合計で200万円以上かかります。医療費はペット保険で対応するのが賢い選択です。

 

7歳以降から加入できる商品が限られることが多いので早めの加入がおすすめ。家族の一員である猫。万が一の場合に焦らずより良い治療を受けることができるように準備しましょう。

 

 

 

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家計支出に対する猫の飼育費用の目安

キャットタワーに座る猫

 

猫を飼う前に、家計支出に対する猫の飼育費用がどれくらいかを知っておくと安心です。総務省が発表した「家計調査2021年」の 消費支出(総世帯)の平均は、 1世帯当たり23万5,081円/月です。消費支出に対する猫への支出の割合を見てみると

 

猫の支出1万4,103円/1ヵ月÷消費支出23万5,081/1ヵ月*100=5.9%

 

となります。このことから、猫の飼育にかかる費用は、家計支出の5~6%ぐらいが目安と考えておけば良いでしょう。

飼う時に必要な費用を確認して猫を迎えよう!

猫を可愛がる女性

 

あくまでも目安ですが、猫を飼う時は初期費用で約1万円、1ヵ月のコストは約1万4,000円、年間のワクチン接種・健康診断費用に約1万4,000円かかります。病気やケガによっては、突発的に治療費がかかることも。猫を飼う時に必要な費用を確認した上で、猫が快適に過ごせる環境を準備して迎えてあげましょう。

 

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監修者
ファイナンシャルプランナー・小松香名美

FPオフィスかなみ代表。1979年9月生まれ。大阪府堺市出身。和歌山大学経済学部卒業。
https://www.fp-komatsu.com/