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Oct 01, 2023

ナッツに期待できる健康効果とは?含まれる成分や効果的な食べ方を解説

たくさんの種類のナッツ

ナッツは栄養素が豊富に入っていることから、健康効果が期待できると言われています。ナッツの種類は多く、また栄養素が異なるため、意識して摂取すると効率的に健康効果が得られるでしょう。ナッツに期待できる健康効果や種類・特徴、効果的な食べ方に加え、食べ過ぎた場合の影響についても解説します。

ナッツの摂取で期待できる4つの効果

木皿に入っているナッツ

 

ナッツには、食物繊維や不飽和脂肪酸といった健康に良い栄養素が豊富です。まずはナッツを食べることで得られる健康効果について解説します。

1.生活習慣病の予防

ナッツに含まれる不飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロールを改善し、生活習慣病の予防効果が期待できます。

 

不飽和脂肪酸の1種であるαリノレン酸、オレイン酸、リノール酸は良質な脂質です。不飽和脂肪酸が悪玉コレステロールを減らすことによって、脂質異常症の予防が期待できます。

 

またナッツは食物繊維がたっぷり含まれているので、自然と噛む回数が増えます。しっかり噛むことで満腹感が得やすく、肥満防止にも効果的です。抗酸化作用のあるビタミンEやポリフェノールも豊富で活性酸素を抑えられるため、動脈硬化の防止にもつながるでしょう。

 

※生活習慣病とは、がん・脳卒中などの生活習慣が原因となる疾患の総称

(参考:生活習慣病とは? | e-ヘルスネット(厚生労働省)

2.便秘の改善

ナッツに含まれる食物繊維は、便秘解消にも効果的。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、ナッツに含まれているのは不溶性食物繊維です。便のかさを増す効果がある他、腸を刺激して排便を促します。

 

また食物繊維には、善玉菌を増やす働きもあります。善玉菌は腸内環境を整えてくれるので、便秘の改善につながるでしょう。

3.痩せやすい体質作り

ナッツには、脂肪燃焼効果があり痩せやすい体質が作れるとされる、ビタミン類(ビタミンB群、ビタミンE)が豊富に含まれています。なかでもビタミンB1・B6・B12は、脂質を効率良くエネルギーに変換します。

 

ビタミンEは血行の改善に効果的です。摂取すると代謝がアップするとともに脂肪が燃焼されやすくなるので、痩せやすい体作りにつなげられます。

 

また、食物繊維も痩せやすい体を作るのに役立つ栄養素です。体内の血糖値が上昇し過ぎると、余った血糖が脂肪として体に溜まってしまいます。しかし、食物繊維を摂取すると血糖値の急上昇を抑えられるため、太りにくくなるでしょう。

4.健康維持や老化防止

ナッツに含まれるビタミンやミネラル、亜鉛は体の機能を整えて正常な状態にしてくれる欠かせない栄養素です。ミネラルやビタミンは、どちらも体内ではほとんど作れない栄養素であるため、食事で摂取しなくてはいけません。

 

ビタミンは疲労回復や抗酸化作用、健康な粘膜の保持、細菌やウイルスの侵入防止に役立ちます。なかでもビタミンEには抗酸化作用があり、老化防止やアンチエイジングにも効果的です。そして、ミネラルや亜鉛は美肌や美髪へと導きます。

【種類別】代表的なナッツの特徴と成分

続いて、代表的なナッツの特徴と成分を紹介します。ナッツの種類によって含まれる栄養素が違うので、食べるときの参考にしてください。

アーモンド

数粒のアーモンド

 

アーモンドは世界三大ナッツのひとつで、昨今スーパーフードとして着目されています。スイート種とビター種の2種類があり、食用はスイートアーモンドです。

 

<豊富な成分>

  • ・食物繊維
  • ・タンパク質
  • ・ビタミンE など

 

アーモンドの薄皮には、抗酸化作用があるとされるフラボノイドが含まれています。

ピスタチオ

グリーンが鮮やかなピスタチオ

 

ピスタチオは香ばしくまろやかな味わいで、ねっとりした食感が特徴のナッツです。香りと味わいが良く、ナッツの女王と呼ばれています。

 

<豊富な成分>

  • ・食物繊維
  • ・オレイン酸
  • ・ビタミンB群
  • ・ミネラル など

くるみ

殻から出されたくるみ

 

くるみは固い殻に覆われたナッツ。殻に対して実は小さめです。

 

<豊富な成分>

  • ・オメガ3脂肪酸
  • ・ビタミン
  • ・ミネラル
  • ・タンパク質など

 

くるみに含まれるオメガ脂肪酸は必須脂肪酸のひとつで、食品からしか摂取できません。ナッツの中でもくるみにオメガ脂肪酸が多く含まれているとされています

ヘーゼルナッツ

2つに割れたヘーゼルナッツ

 

ヘーゼルナッツは、アーモンドと同様、世界三大ナッツのひとつです。芳醇な香りが特徴で、お菓子やドリンクに多く用いられています。

 

<豊富な成分>

  • ・オレイン酸
  • ・食物繊維
  • ・ミネラル
  • ・ビタミンE など

マカダミアナッツ

白さが美しいマカダミアナッツ

 

分厚い殻に包まれているマカダミアナッツは、濃厚な風味が特徴。ナッツの中でも特に脂質が多く入っています。

 

<豊富な成分>

  • ・オレイン酸
  • ・パルミトレイン酸
  • ・ビタミンE など

 

パルミトレイン酸はオレイン酸と同じ不飽和脂肪酸のひとつで、血中の中性脂肪を下げる働きを持っています。含有量は、ナッツの中でマカダミアナッツがトップです。

カシューナッツ

積み重ねられたカシューナッツ

 

カシューナッツも世界三大ナッツのひとつ。ナッツの中でも脂肪分が低い種類です。

 

<豊富な成分>

  • ・オレイン酸
  • ・鉄
  • ・亜鉛
  • ・ビタミンB1 など

 

カシューナッツには鉄が豊富に含まれているため、貧血予防に効果的とされています。

ピーナッツ

殻に入ったピーナッツ

 

ピーナッツは、ナッツの中でも特に親しみがある種類でしょう。殻に包まれた状態を落花生、中の実をピーナッツと呼びます。

 

<豊富な成分>

  • ・オレイン酸
  • ・リノール酸
  • ・ビタミンE
  • ・ビタミンB群
  • ・タンパク質 など

健康に効果的なナッツの食べ方

数種類のナッツが入ったお皿

 

栄養素が豊富で健康維持に役立つとされるナッツ。食べ方を意識すると、健康的な効果をより得られるでしょう。

1日25グラムを目安に食べる

ナッツはカロリーが高いため、1日25gを目安に食べましょう。25gは片手の手のひら一杯くらいの量です。食べるナッツの種類によっても前後しますが、25gのカロリーは約150〜200kcal。この量を毎日食べ続けるのがおすすめです。

無塩・無添加のナッツを食べる

ナッツを食べるときは、無塩や無添加のものを選びましょう。おつまみやお菓子のナッツには、油や塩が使われているため、むくみやすくなります。またカロリーも高いので、ダイエットの逆効果になることも。余計な添加物が多く入っていることもあるため、体への影響を考慮しなくてはいけません。

食前もしくはおやつの時間に食べる

食べるときによく噛むナッツは少量でも満腹感が得やすいため、食事の30分前に食べると食事量を自然に減らせます。また午後3時は脂肪を作りにくい時間なので、おやつとしてナッツを食べるのも良いでしょう。
【医師監修】ダイエット中におすすめの間食は?選び方とタイミングを現役医師が解説

複数のナッツを同時に食べる

先述した通り、ナッツによって持つ栄養素にそれぞれ違いがあります。そのため複数のナッツを同時に食べると、多くの栄養素をバランス良く摂取しやすいでしょう。また、複数のナッツを組み合わせることによって、毎日食べても飽きにくいといったメリットもあります。

ナッツの食べ過ぎがもたらす影響

手のひらいっぱいのナッツ

 

ナッツは健康に効果的な食べ物ですが、食べ過ぎると体に悪影響を及ぼす可能性があります。ナッツの食べ過ぎを防止するためにも、どのような影響を与えるのかチェックしましょう。

肥満につながる

ナッツは栄養素が豊富であると同時にカロリーが高いため、食べ過ぎは肥満の原因につながります。そのため、1日の間食の目安でもある200kcalを超えて食べるのはおすすめできません。

 

また、寝る前の時間帯にナッツを食べるのも注意が必要です。昼間と比べて運動量が少なくエネルギーに変換されにくいので、太りやすくなります。

胃腸の調子を悪くする

ナッツに含まれている不溶性の食物繊維は消化しにくく、胃もたれや吐き気を引き起こす可能性があります。また、不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収する働きを持っているので、過剰摂取すると硬い便や便秘の原因にもなりかねません。さらに食物繊維に加えて油分も豊富なため、下痢を引き起こすことも。

 

不溶性食物繊維だけではなく、納豆や海藻、野菜などに含まれる水溶性食物繊維もバランス良く摂ること、適正量を食べることを意識しましょう。

ナッツを食生活に取り入れて、健康的な暮らしを

ナッツを食べる女性

 

ナッツは生活習慣病の予防だけではなく、痩せやすい体作りや老化防止など健康と美容どちらの効果も期待できる食べ物です。しかし、健康に良いからと言って食べ過ぎは禁物。肌荒れや胃腸の不調を引き起こす可能性があります。効果的とされる食べ方を心がけて、健康的な暮らしを目指しましょう。