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Feb 23, 2024

初心者にもおすすめのミニ盆栽|人気の理由や育て方、それぞれの特徴もご紹介

盆栽の魅力を小スペースで楽しめるミニ盆栽。コンパクトながら迫力のある姿に、「育ててみたい」「インテリアに取り入れたい」と魅力を感じる人も多いでしょう。この記事では、ミニ盆栽の基礎知識と基本の育て方、初心者に特におすすめできる品種を紹介します。観葉植物にはないモダンな雰囲気に惹かれている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

ミニ盆栽とは

 

ミニ盆栽とは、その名の通りサイズが小さい盆栽のことです。盆栽は樹形やボリューム、高さなどによって大きく3つのサイズに分類されます。小品盆栽のうち、鉢植え根際からてっぺんまでの樹高が10センチほどの盆栽は「ミニ盆栽」と呼ばれていて、現代の住環境に合ったインテリアグリーンとして注目されています

 

盆栽のサイズ分類
小品盆栽:樹高20センチ以下のもの。5センチ以下はまめ盆栽、10センチ以下はミニ盆栽と細分化されている。
中品盆栽:樹高20~50センチ程度のもの。20~35センチのものは貴風盆栽と呼ばれる。
大品盆栽:樹高50センチ程度のもの。一般的な盆栽サイズ。

ミニ盆栽が初心者におすすめな理由3選

 

一般的なサイズの盆栽に比べて、ミニ盆栽は初心者向きの盆栽といわれています。普通の盆栽は敷居が高そう、大きいと上手に育てられるか不安という人でも、ミニ盆栽なら無理なく扱うことができるでしょう。

お手軽なコスト感

園芸店や盆栽専門店での取り扱いが多い盆栽に比べて、ミニ盆栽は雑貨店などでも広く販売されています。値段も2000~3000円程度とリーズナブルな価格帯が多く、1000円を切るものも少なくありません。植物を購入する場合、「上手に育てられなかったらどうしよう」「枯れてしまったらもったいない」などの不安はつきものですが、数百円~数千円とお手頃な値段のミニ盆栽なら、気軽な気持ちで購入することができるでしょう。

小スペースでも飾れる

ミニ盆栽は手のひらに乗る小鉢で、狭い場所にも問題なく飾ることができます。デスクはもちろん、窓際や玄関など限られたスペースも有効活用できるので、圧迫感を出さずに植物を置きたいときにぴったり。根の成長がコントロールされている分、「買ったときは小さかったのに、気付いたら大きくなってしまった」ということもありません。

部屋の中で緑を楽しめる

室内で雄大な自然を感じられるのも、ミニ盆栽の大きな魅力です。風通しと日当たりがいい場所に置いたミニ盆栽は、季節によって四季折々の姿に変わります。可愛らしい花を咲かせたりおいしそうな実をつけたりと、観葉植物にはない変化を楽しめるのは、ミニ盆栽を部屋に飾っている人の特権といえますね。

ミニ盆栽の種類

大きさのほか、盆栽は樹形や植物別によっても分類があります。ここでは、植物別・樹形別のミニ盆栽の種類を紹介します。どんな特徴があるのかを知って、ミニ盆栽への理解を深めましょう。

【植物別】ミニ盆栽の種類

 

植物別でみた場合、ミニ盆栽は「花もの盆栽」「松柏盆栽」「実なり盆栽」「雑木盆栽」「草もの盆栽」「コケ盆栽」の大きく6つに分けられます。花ものと実ものはその名の通り花や実がつく盆栽をさし、草ものは山野草などの草を楽しむ盆栽です。また、松柏盆栽は松や杉など葉が細い針葉樹の盆栽全般のことで、一年中緑が楽しめるのが特徴。雑木盆栽はもみじやけやき、イチョウなど四季の移り変わりを感じられます。苔玉など乾燥に強く日陰でも育てやすいコケ盆栽も人気があり、それぞれ違った魅力を持っています。

【樹形別】ミニ盆栽の種類

 

樹形別でみるミニ盆栽の分類は数十種類ありますが、基本的な樹形は以下の8つです。

 

直幹:幹がまっすぐ伸びた樹形。枝は前後左右にバランスよく配置されている。
模様木:幹は「S」の形に緩い曲線を描いている。自然に生えている木のほとんどがこの樹形。
文人木:幹は細く高く伸びている。下枝はほとんどなく、上側の枝は下向きに下がっているのが特徴。
斜幹:幹が片側に傾いている。不安定な傾斜地で育つ木の生命力を表現している。
吹き流し:幹は片側に傾き、枝も同じ方向に伸びている。斜幹と同じく、風の動きを感じさせる。
懸崖:幹が下に垂れ下がっている樹形。鉢より下がっているので飾る場合は台が必要。
根上り:根が土から露出し、幹のように立ち上がっている。盆栽の中でも作るのに時間がかかる樹形。
石付き:幹が石にしがみつくように生えている。孤島や山頂など厳しい環境に生える木を表す。

 

盆栽は自然のものなので、ひとつとして同じ形はありません。自由にのびのび育った枝はどれも美しく、雄大な自然の素晴らしさを感じられます。ぜひ気になる樹形を探してみて、自分好みのミニ盆栽を見つけましょう。

ミニ盆栽の基本的な育て方

 

せっかくミニ盆栽を買ったなら、なるべく長持ちさせたいですよね。気に入った盆栽を枯らさないためにも、正しい育て方をマスターしておきましょう。ここでは、ミニ盆栽の基本的な育て方を解説します。

日当たりと風通しが良い場所に置く

盆栽は生きた植物なので、日当たりや風通しの良い場所を好みます。室内に置くときは冷暗所を避け、なるべく日が当たる場所に飾りましょう。根腐れ予防のため、たまには屋外に出してあげるのもおすすめです。外に置く場合はエアコンや室外機の風が当たらない場所を選んでくださいね。

水やりはこまめに行う

種類によっても変わりますが、ミニ盆栽は鉢が小さいぶん土が乾きやすいので、水やりはこまめに行います。春・秋は1日1回、夏は1日2回、冬は2日に1回を目安に、鉢の底から水が出てくるまでたっぷり水をあげましょう。また、旅行などで水やりができないときは受け皿に水を貯め、水切れを防ぐのもひとつの方法です。日当たりがいい場所は乾燥しやすいので、長期間外出する場合は日陰に移動させておいてくださいね。

定期的な剪定で美しい樹形を保つ

ミニ盆栽を美しく保つには、定期的な剪定が欠かせません。特に春と夏は枝葉が大きく成長する季節なので、放っておくと伸び放題になってバランスが悪くなってしまいます。ミニ盆栽を剪定するときは盆栽全体のバランスを見て、伸ばす部分、伸ばさない部分を考えながら行うことが大切です。また、剪定に適した時期や位置は盆栽の種類によって変わります。初めて剪定をするときは、事前に適切な剪定方法を調べたうえで行うと良いでしょう。

好みの品種を見つけよう。初心者におすすめのミニ盆栽5選

 

初めてミニ盆栽を育てるときは、丈夫で枯れにくいものがおすすめです。ここでは、プレゼントにもおすすめできる初心者向きのミニ盆栽を5つ紹介します。

松柏盆栽「五葉松」

 

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盆栽の定番といえば、松柏の五葉松です。丈夫で寿命が長く、比較的育てやすいのが特徴。ゆっくり成長するので、樹形管理もしやすいですよ。和室の雰囲気にも合う、高級感のある盆栽です。

花もの盆栽「桜」


華やかな盆栽なら、春にピンクの花をつける桜がおすすめです。開花には一定期間の寒さが必要ですが、基本的な育て方を守れば新緑など一年を通して鑑賞できます。管理に少し手間がかかるので、お世話の時間がある程度確保できる人向けの盆栽といえるでしょう。

雑木「山もみじ」


気温の変化によって葉っぱの色づきが変わる山もみじは、季節の移り変わりを楽しめる盆栽です。お世話も比較的簡単で、強い日差しに注意すれば葉が焼けてしまう心配もありません。自宅で気軽に紅葉狩りを楽しみたいなら、ぜひ山もみじを育ててみてくださいね。

松柏盆栽「黒松」

 

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黒松はとても丈夫で、初心者でも育てやすい松柏盆栽のひとつです。日当たりが良くない場所でも育つことができ、五葉松より長く剛直な葉を持っています。より力強い盆栽を育てたい、日当たりが悪い場所に置けるミニ盆栽を探しているなら、黒松を選びましょう。

実もの盆栽「ベニシタン」

 

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秋になると赤い実をつけるベニシタンは、暑さや寒さに強い丈夫な実もの盆栽です。実つきがよく、初心者でも比較的簡単に育てられるのが特徴で、赤く小さな花や新緑を楽しむこともできます。成長が早いぶん放っておくとバランスが悪くなりやすいので、こまめに剪定できる人向きの盆栽です。

おわりに

 

手のひらに収まるほど小さいミニ盆栽は、コンパクトながら雄大な自然を感じられる芸術品です。一般的なサイズの盆栽より手軽に育てられる種類も多く、盆栽初心者にもおすすめ。日本が誇る風流なミニ盆栽を取り入れて、日々の生活に新たな彩りを加えてみてはいかがでしょうか。