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Apr 08, 2023

夏の電気代を節約するには冷房?除湿? 部屋と体を効率良く冷やすコツとアイディア

夏に欠かせない冷房ですが、気になるのが使用時の電気代ですよね。冷房器具は、上手に使えば節約しながら効率よく部屋を冷やせます。今回は、節約につながるエアコンの使い方や手入れ方法を解説。「節約」と「快適」の両方が得られる使い方をマスターして、厳しい暑さを乗り切ってください。

冷房費の目安

 

機種や電気料金プランによって多少差はありますが、主要な冷房家電における冷房費は、おおよそ以下の通りです。

1時間あたり
エアコン:冷房使用時 約 4.0円~約 27.3円
扇風機:約0.54円~約1.08円
除湿機:約4.7円~約20円

古いエアコンは省エネ性が低いので、冷房費が高くなりやすいです。10年以上同じエアコンを使っている…という人は、思い切って買い替えを検討してみてもいいかもしれません。
また、総務省統計局の家庭調査の結果では、2人以上の世帯における電気代の水準が発表されており、暖房を使う冬に比べると夏の電気代はやや低いことがわかっています。

1〜3月:11,000円台〜14,000円台
7〜9月:8,000円台〜11,000円台

出典:総務省「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表」

節約につながる、冷房器具の使い方のコツ

冷房器具の使い方をほんの少し工夫するだけで、夏の電気代を大幅に節約できるケースも多いです。冷房器具を使い分ける、他の冷房器具を併用するなどの行動で、無理なく節約につなげましょう。

冷房器具を組み合わせて使う

 

「エアコンだけ」「扇風機だけ」といったように、1つの家電のみで夏を乗り越えようとするのはおすすめできません。状況や用途に合わせて複数の冷房器具を使い分けることで、電気代を節約できます。
たとえば、少し暑いかな?くらいなら、天井に扇風機を向けるだけで上にたまった熱い空気が対流し室内温度が下がるでしょう。複数の冷房器具を組み合わせて使えば、消費電力が大きいエアコンの使用頻度や負荷を下げることができ、冷房費用を抑えられるはずです。

 

 

 

扇風機や除湿機を併用する

 

エアコンの冷房を使用する際は、扇風機や除湿機と併用するのがおすすめです。熱気は上に冷気は下にたまりやすいので、扇風機で空気を循環させれば室温のムラが解消されて、冷房の冷却効果を高められます。また、除湿機で湿度を下げれば体感温度も下がるため、冷房の設定温度を下げなくても快適に過ごせるでしょう。

 

 

 

冷気を逃さないようにする

 

部屋の冷気をできるだけ逃がさないよう工夫するのも、夏場の電気代を節約するコツ。むやみに部屋の扉を開けっぱなしにしないのはもちろん、長くて分厚いカーテンを窓に設置すれば、冷気が逃げるのを防ぎつつ外からの熱気をブロックできます。
この他、ホームセンターなどで入手できる断熱シートを窓に貼るのも効果的です。分厚いカーテンや断熱シートは窓から出入りする熱を軽減する役割を持つため、夏は冷気を冬は暖気を閉じ込め、1年を通して節約効果が期待できます。

冷房費を節約するエアコンの使い方

 

夏場の必需品ともいえるエアコンは、冷房費に大きく影響します。節約につながる使い方を知って、上手に電気代を抑えましょう。

冷房を24時間つけっぱなしにするとどれくらいかかる?

家庭でよく使用される6畳用エアコンを24時間つけっぱなしにしたときの電気代の目安は、約145円~約324円です。ただし、冷房は機種や外気温によっても消費電力が変わります。24時間つけっぱなしの冷房費は「消費電力(W)×使用時間×1時間当たりの電気代」で目安額を算出できるので、使用している冷房の消費電力を調べて計算してみてくださいね。

エアコンの除湿にかかる電気代は?

エアコンの除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。2つの大きな違いは「除湿後、室内に戻す風の温度」です。弱冷房除湿は除湿後、湿気を取り除くために冷やした空気をそのまま部屋に戻します。一方、再熱除湿は除湿後、部屋が冷えすぎないように冷たい空気を温め直して部屋に戻すのです。
一般的にエアコンの消費電力は、弱冷房除湿が最も小さく、次いで冷房、再熱除湿が最も大きくなるといわれています。消費電力は湿度や室温によっても異なりますが、設定温度24度で使用した際の冷房費は、おおよそ以下の通りです。

1時間あたり
弱冷房除湿:約4.1円
冷房:約11円
再熱除湿:約14.9円

使用しているエアコンがどちらの除湿機能を備えているかによって消費電力が変わるので、エアコンの取扱説明書やメーカーサイトで確認しましょう。

温度、風向、風量の設定を見直す

エアコンの冷房費を節約したいなら、温度・風向・風量の設定を見直しましょう。

<温度>
温度は、環境省が推奨している28℃に設定するのが理想的。冷房の温度を1℃上げると、消費電力を約10~13%抑えられ節約になります。

<風向>
風向は上向きまたは水平に設定します。冷たい空気は下にたまるので、風向をあえて高めにして室温のムラをなくすのが節約のポイントです。

<風量>
風量は自動に設定するのがおすすめです。冷房は設定温度に到達するまでが最も電力を消費するので、自動運転の強風で一気に温度を下げ、その温度を弱い風でキープしたほうが節約になります。

短時間の外出ならつけっぱなしの方がお得

30分程度の外出であれば、冷房はつけっぱなしにしたほうが節約になるといわれています。高い室温を下げるよりも、一度下げた室温を保つほうが冷房の消費電力を抑えられるためです。節約しようとこまめに電源を切ると、かえって電気代が高くなることがあるので注意してくださいね。

定期的にエアコンのお手入れをする

エアコンの汚れやほこりを取り除くことで、運転効率がよくなり省エネ性も上がります。また、エアコン本体だけでなく室外機の汚れも定期的にメンテナンスしてくださいね。
おすすめの掃除頻度は、2週間に1度です。こまめに掃除したほうが、汚れが落ちやすくお手入れが楽になります。

 

 

冷房を効率よく稼働!エアコンの手入れ方法と手順

冷房費の節約に、こまめなエアコン掃除は必須です。ここからは、エアコンの手入れ方法を手順に沿って解説します。

①フィルターのほこりを取る

 

漏電を防ぐため電源プラグをコンセントから抜いたら、フィルターを外さず周囲のほこりを掃除機で吸い取りましょう。こうすることで、フィルターを外してもほこりが舞いにくくなりますよ!目に見えるほこりを一通り吸い終わったら、以下の手順でフィルターのほこりを掃除してください。

エアコンからフィルターを外し、表面に付着したほこりを掃除機で吸い取ります。
裏面から吸うとほこりがフィルターの目に詰まってしまうことがあるので、取れない場合は一旦そのままで問題ありません。
フィルターの裏面からシャワーを当て、掃除機では取れなかったほこりを除去します。
汚れがひどい場合やほこりが取れない場合は、中性洗剤を溶かした水を当てて洗ってください。
洗剤を使用した場合はきれいに洗い流し、水を切って日陰で乾かします。

②エアコン本体を拭く

 

フィルターを乾かしている間に、エアコンの表面や吹き出し口を掃除します。除菌シートや専用の隙間ブラシなどを使って、エアコン内外部のほこりを拭き取りましょう。割りばしに濡らしたキッチンペーパーを巻きつけて輪ゴムで固定すると、手軽にお掃除棒が作れて便利です。
ただし、エアコンの奥にあるフィンと呼ばれる部分を傷つけると故障の原因になるので、無理やり奥に入れないようにしてくださいね。仕上げに、アルコールで拭くとカビ防止にも効果的です。

③室外機と周辺を掃除する

 

室外機本体と結露を排水するドレンホースを掃除します。
室外機は、表面についた土埃や落ち葉、ほこりなどを取り除きましょう。ほうきで払い落すだけでは汚れが落ちない場合は、濡らした雑巾またはキッチンペーパーで拭き取ってくださいね。
ドレンホースは割りばしや使用済みの歯ブラシを使って、排水口付近の汚れをかきだします。仕上げ拭きをすれば、節約につながるエアコン掃除は完了です!

 

またシーズン前にはプロに頼むのもおすすめ。高圧洗浄機など、専用機器を使って徹底的に分解・洗浄してくれるので、自分お手入れするのは難しい場所でもまるで新品のように綺麗にしてくれます。

 

エアコンを上手に使い、費用を抑えながら涼しい夏を過ごそう

 

エアコンの使い方をマスターすれば、暑い夏でも電気代を節約しながら涼しく過ごせます。扇風機と併用する、設定温度を高めにする、こまめなオンオフを控えるなどの行動で、上手に冷房費を節約してください。また、定期的に手入れすることも忘れないでくださいね。暑さを我慢するのではなく節約につながる行動を心掛け、冷房費を抑えつつ快適な夏を手に入れましょう。