
冷凍庫の奥に、いつの間にか増えている保冷剤。もらったまま眠っていませんか?実はこの保冷剤、ただの「冷やす道具」としてだけでなく、再利用することで日常に役立てることができるんです。たとえば、消臭剤や虫よけ、芳香剤など、暮らしの中で活躍してくれるアイデアがたくさん!
この記事では、そんな保冷剤の再利用方法を中心に、素材の安全性や正しい捨て方、使うときの注意点まで、わかりやすくご紹介します。「捨てる前にできること」を一緒に見つけていきましょう。
MOKUJI
保冷剤って何でできている?
保冷剤には大きく分けて、フィルムに入っているソフトタイプとプラスチックのケースに入っているハードタイプの2種類があります。どちらも中に入っているジェルの素材は同じで、水と高吸水性ポリマー。この高吸水性ポリマーは、紙おむつやペットシートにも使われていて、水分をしっかり吸収する特徴があります。基本的に無害なものが使われているため、肌についても問題ないとされています。
また、雑菌の繁殖や劣化を防ぐために、防腐剤や安定剤が少しだけ加えられていることもありますが、国内で製造された食品用保冷剤は人体や環境に配慮された素材でできているので、少量なら誤って口にしても心配は少ないとされています。
保冷剤を使うときの注意点
保冷剤の中身は基本的に安全といわれていますが、誤って飲んでしまうと高吸水性ポリマーが水分を吸収し、体内に悪影響を及ぼす可能性があります。特に小さな子どもやペットがいる家庭では、誤飲防止のために保管場所や取り扱いに十分注意してください。
昔の保冷剤には有害成分が含まれていた?
現在販売されている保冷剤のほとんどは安全ですが、1960年代から1980年代までの保冷剤には有害物質であるエチレングリコールが使われていたことも。エチレングリコールは、水よりも長時間冷たさを保てる成分として知られていますが、誤飲した場合、嘔吐、意識障害、腎不全など中毒症状を起こす可能性があるので、古い保冷剤を使い回すのは避けた方が安心です。
最近の保冷剤の多くは、高吸水性ポリマーを主成分としているのもが大半を占めており、安全性は高いですが、中にはパッケージに「有害」と明記されているもの、冷凍庫に入れても固まらないもの有害な成分が入っている可能性がありますのでそれは注意が必要です。
保管する際に気をつけること
保冷剤を保管する場合は、
- ・直射日光を避ける
・袋が破れているものは使わない
など、劣化を防ぐ工夫が大切です。夏場など室温が高い時期は、冷凍庫に入れておくのがベスト。常温での保管は避けるようにしましょう。
保冷剤に使用期限はある?
保冷剤には使用期限はありません。長期間、繰り返して使用できるのがメリットですが、長年使用していると中身が固まりにくくなることがあります。見た目や触り心地など、状態を確認しながら使いましょう。
保冷剤の捨て方は?
・保冷剤は中身と外側を分けずにそのまま捨てるのが原則
・外側のフィルムが破れて中身が出てしまったなどの場合は、保冷剤ごとビニール袋に入れて
破れるなどして中身が出た場合でも、キッチンのシンクやトイレなどに流してしまうのはNGです。自重の1000倍もの吸収力があるといわれる高吸収性ポリマーが水分を吸収して膨張し、排水管が詰まってしまう場合があります。
可燃物としてゴミの日に出す
多くの自治体では可燃ごみに分類されています。ただし、外側がプラスチックの場合、不燃物に分類される場合も。外側がプラスチックのものなどは、自治体の指示に従って出しましょう。
大量に捨てる場合は自治体などのリサイクルセンターに出す
一部の自治体では、保冷剤のリサイクルを行っています。大量に破棄したい場合などは利用すると便利でしょう。
保冷剤は再利用も可能!活用アイデア7選
使用期限はとくにないので、そのまま再利用することが可能。さらに中身のジェルは消臭・虫よけ・アロマなど、意外な活用法も!
そのまま使う場合
・保冷バッグに入れて買い物の生ものを安全に持ち運び
・アウトドアや運動会の飲み物冷却に
・暑い季節のお弁当の食中毒防止
・熱中症や発熱時のアイシング
消臭剤に
保冷剤の中には「高吸水性ポリマー」と呼ばれる素材が使用されています。ジェル状の高吸水性ポリマーの表面には、たくさんの凸凹があり、においを吸着。消臭剤として使うことができるんです。
保冷剤によっては「消臭剤にも使える」と表記されているものも。そのような保冷剤には成分に植物抽出物が含まれ、消臭効果が期待できます。消臭剤としての使い方は簡単。保冷剤の中身を出して容器に入れて玄関や下駄箱などにおいが気になる場所に置くだけ!
ただし、凍らせても固まらず、エチレングリコールが成分の保冷剤や、水でできている保冷剤には消臭効果がありません。
【材料】
・ガラス容器
・保冷剤
・アロマオイル
▶︎アロマオイルはダイソーでも購入できます!
<商品情報・リンク>
アロマオイル(アソート)10mL 110円(税込) |
https://jp.daisonet.com/products/4550480462677?_pos=5&_sid=00d6bd123&_ss=r |
虫よけに
虫よけ対策におすすめ。見た目も可愛く、置くだけで虫除け対策に。
【材料】
・保冷剤
・プラカップ(小)
・水性ペン 好きな色
・ガラス容器
・混ぜるもの(割りばしなど)
・スプーン
・ハッカ油
▶︎プラカップはダイソーでも購入できます!
<商品情報・リンク>
プラカップ(25個)210mL 110円(税込) |
https://jp.daisonet.com/products/4550480401911?_pos=2&_sid=2e09c6dd2&_ss=r |
▶︎水性ペンはダイソーでも購入できます!
<商品情報・リンク>
水性ペン オレンジ&グリーン メンディ 110円(税込) |
https://jp.daisonet.com/products/4573135593625?_pos=8&_sid=ac8879b75&_ss=r |
アロマ芳香剤
アロマを混ぜて見た目もおしゃれな芳香インテリアに。
【材料】
・保冷剤
・ガラス容器
・アロマオイル
・混ぜるもの(割りばしなど)
・着色料(水性絵の具)
▶︎水彩絵の具はダイソーで購入できます!
<商品情報・リンク>
12色水彩絵具6mL 110円(税込) |
https://jp.daisonet.com/products/4954939023165?_pos=33&_sid=243aa4079&_ss=r |
植物の保水剤に
保冷剤の中身を鉢植えや花壇などに撒くと、土壌の乾燥を防ぎ保水性が向上する効果があります。保冷剤の中身を植物に撒くだけ。保冷剤が少しずつ土に溶けていくので保水剤のような効果があり、水やりの頻度を減らすことができるんです。
高吸収性ポリマーはアフリカの砂漠の緑化にも使われているようです。 保冷剤に含まれる成分が植物の成長に影響を及ぼすことはほとんどないといわれています。
【材料】
・保冷剤
・植物(鉢植え)
植物を生けるときのオアシスとして
花瓶にジェルを入れるだけでおしゃれなオアシス代わりに。乾いてきたら水を足して調整しましょう。
【材料】
・花瓶など花を生ける容器
・花
・保冷剤
保冷剤が乾燥すると植物も枯れてしまうので、なくなりそうになったら水を足しましょう。
▶︎ダイソーでは花瓶も購入できます!
<商品情報・リンク>
一輪挿し(ボトル型) 110円(税込) |
https://jp.daisonet.com/products/4550480727059?_pos=27&_sid=1d745321a&_ss=r |
キャンドルスタンド
保冷剤はキャンドルスタンドにもなります。
保冷剤自体がほぼ水なので、ロウがたれても安心です。溶けたロウは高吸水性ポリマーが吸収してくれて、後片付けも簡単。ラメやビーズなど、好きな小物を混ぜ合わせて作れば、おしゃれなインテリアにも。アロマオイルを混ぜれば、手軽にアロマキャンドルとしても楽しめます。
【作り方はとても簡単!】
①容器に保冷剤の中身を入れる
②①にろうそくを立てるだけ
【材料】
・キャンドル
・容器
・保冷剤
▶︎キャンドルホルダーはダイソーにも!
<商品情報・リンク>
キャンドルホルダー(ストライプ) 110円(税込) |
https://jp.daisonet.com/products/4550480438696?_pos=6&_sid=ac53753c3&_ss=r |
カイロにも!?
なんと、保冷剤は、冷やすだけでなく、カイロのように使うことができます。ただし、入れ物は加熱用に作られた製品ではないため、電子レンジで温めると破裂する危険があるのでNG。
40℃前後のお湯に入れて温めるのが安全です。ほんのり温まった保冷剤を目元や肩周りに当ててほどよい温感マッサージに。
保冷剤を再利用する際の注意点
再利用するなら古い保冷剤や有害と書かれているものは使用しないようにしましょう。最近の保冷剤の中身は触っても害があるものではありませんが、誤飲には注意が必要です。
とくに小さなお子さんがいる場合は手の届かない場所に置いておくようにしましょう。過度な加熱は破裂や火傷の恐れがあります。
保冷剤にはいろんな利用方法がある!
保冷剤はアイシングや、停電時に冷凍庫の温度をキープしてくれたり、お弁当の保冷が可能な便利アイテムです。さらに、中身のジェルは、芳香剤、消臭剤、植物の保水剤にも利用できるなんて活用しない手はないですね。
再利用したあとも、捨てるときはビニール袋などに入れて燃えるゴミへ。容器を洗い流す際は、排水溝に流さないよう注意しましょう。