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Oct 20, 2021

人気ヘアメイク・谷口翠彩が伝授!秋にやるべきお手軽カラーメイク&夏のダメージいたわりスキンケア

マスク生活の中でだって、自分らしい肌とメイクで毎日を楽しみたい。今年は個性的なカラーメイクも流行しているけれど、ハードルが高くて自分ではチャレンジできそうもない…。そんなあなたのために、くらしマグネットがメイクのプロに会いに行ってきました!誰でもできる2021年の秋メイク&秋スキンケアを伝授してくれるのは、銀座の美容室『QUEEN’S GARDEN by K-two 』で店長を務める人気美容師・谷口翠彩さんです。

今年の秋メイク&スキンケアを教えてくれるのは…

今回、秋のトレンドメイク、そしてスキンケア方法を教えてくれるのは、QUEEN’S GARDEN by K-two 銀座で店長を務めながら、ヘアメイクアーティストとしても活躍している谷口翠彩(たにぐちみどり)さん。Instagram
美容師を続けながらヘアメイクとしても活動するのは、移り変わっていくメイクのトレンドを追いかけるのも大好きなのだからだそう。

肩肘を張らないながらも美意識はキープ

 

美容師としてサロンワークをしながら、フリーでの活動も行っている谷口さん。忙しい日々を過ごしているというのに、朝からヘアもメイクもばっちりです。自身も美容が大好きだという谷口さんが、朝の準備にかける時間はなんと2時間程度なんだとか。

 

メイクには40分くらい時間をかけることが多いです。しっかり顔を作り込んでいるわけではないんですが、メイク時間が少ないとお直しの時間が取れなかったりということもあるので、テレビを観ながらのんびりメイクすると、だいたいこのくらい時間がかかっちゃいます(笑)。時間を取っている分、朝から新しいメイクやヘアに挑戦してみることも。自分の髪や顔を実験台に、マンネリしないように日々トレンドメイクを練習しています」

2021年秋~冬トレンドは「カラーメイク」!

性格はのんびりしている…とはいいながら、美容に関してははっきりとした美意識を持ち、日々ケアと自分磨きを重ねている谷口さん。そんな美意識の高い谷口さんにさっそく、2021年流行のメイクについても教えてもらいましょう!

 

「今年は圧倒的にカラーメイクが注目されていますね。ウィズマスクの生活がスタンダードになってきたことで、顔の上半分で楽しめるメイクの人気が高まっています。さまざまなコスメブランドがカラーのライナーやマスカラのアイテム数を増やしており、プチプラコスメでも色遊びが楽しいアイテムが多くそろってきているのが印象的ですね。

 

 

秋の注目カラーは、深みのあるボルドーやカーキなど。今回は、どんな印象の人でも取り入れやすいボルドーのカラーメイク方法を紹介していきます」

谷口さん流・秋のボルドーメイクをレクチャー

コツはカラーを出す部分だけでなく、しっかりとベースメイクも作り込んでいくこと。

 

「カラーメイクは顔に抜け感やおしゃれ感を作れるメイクですが、ベースをしっかり作り込むことで発色が良くなったり、お顔に透明感を生むことができます。カラー部分が映えるからといって、他の部分をサボらないこと。そのなかで色がケンカし合わないように、引き算メイクを行っていくのがポイントです」

1:化粧下地は4種類!「ナチュラル風メイク」の土台を作る

(左から) ①ラロッシュポゼ UVイデア XL プロテクショントーンアップ ローズ、②shu uemura ステージ パフォーマー スムースアウト、③SUQQU スムース カバー プライマー、④PAUL & JOE ラトゥー エクラ ファンデーション プライマー N

 

「ベースメイクは4アイテムを使用します。厚塗り感のない透明肌を作っていくために、薄く細かく重ね塗りしていきます。カラーメイクは抜け感やおしゃれ感を簡単に演出することができますが、肌に厚塗り感が出てしまうとせっかくの抜け感が台なしに。肌に透明感が出ていたほうが、カラーメイクが映えるんです。

 

まずはラロッシュポゼの日焼け止め下地(①)を顔全体に塗布します。これはUV効果もあるものなので、輪郭やおでこのキワまでしっかり塗るのがコツ。

皮脂を抑えてくれるshu uemuraの下地(②)は、おでこや小鼻などテカリが気になるところに塗布します。これは毛穴感もなくしてくれるので、ちょっと高くても手放せないアイテムですね。ここでやっと、化粧下地を塗るまでの土台が完成します。

次にSUQQUの下地(③)を塗っていきます。これは少し肌トーンをアップしてくれるものなので顔全体に。顔の真ん中から、キワに向かって伸ばしていくイメージです」

 

「最後におなじみのベスコスであるPAUL & JOEの下地(④)を。これは少しパープルっぽいトーンなので、お顔に透明感を与えてくれます。100均に売っているクッションなどを使って、薄く伸ばしてください」

2:コンシーラーで顔のトーンムラを整える

(左から)④NARS ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト N、⑤NARS ラディアントクリーミーコンシーラー 1247、⑥NARS ラディアントクリーミー カラーコレクター MEDIUM

 

「下地で顔色が良くなったら、トーンのムラを感じる部分にコンシーラーをのせていきます。最後に、フェイスパウダーで顔の質感を整えましょう。コンシーラーもパウダーも『NARS』のものを使っています」

 

「まずオレンジみの強いコンシーラー(⑥)で、もっとも暗い目元の青グマを撃退します。これで一気に目元の暗さが取れちゃうので、寝不足な平日などは欠かせません」

 

「その後、目元に明るめのコンシーラー(⑤)を重ねて、顔の他の部分とカラーやトーンを合わせます。目元以外でも、シミが気になる場所はトーンが合わないなと感じる部分に薄くのせてみてください。

 

最後はパウダー(④)で肌の質感を整えます。『NARS』は仕上がりが陶器のようになるので好きなのですが、固いのでパフや大きめのブラシに取り、薄くつけるのがおすすめです。顔のキワや小鼻など、汗をかく部分にはしっかりのせるとメイク持ちが良くなりますよ」

3:かなり重要!抜け感眉の作り方

(左から)⑦ADDICTION プレスド デュオ アイブロウ 004、⑧ADDICTION アイブロウマスカラ マイクロ 004、⑨ADDICTION アイブロウマスカラ マイクロ 005

 

「次に、パウダーと眉マスカラを使って眉を作っていきます。眉メイクも近年ぐっと注目されてきているメイクのひとつ。カラーメイクをするときは、ナチュラルめで主張しすぎない眉を作るようにしています。眉の印象で顔全体のバランスも変わるので、カラーリングや形もしっかりこだわりましょう」

 

「まずはスクリューブラシを使って毛流れを整えます。眉頭は毛流れに逆らうように流して毛を立てて、眉山以降は毛並みを整えるように流しましょう」

 

「ADDICTIONのアイブロウ(⑦)のパウダーをブラシに取ります。カラーは自眉の色から少し明るいくらいがおすすめです。私は両方の色を混ぜるようにして使っています。毛の足りていない部分に、つけすぎないように置いて」

 

「同じくADDICTIONの眉マスカラ(⑧・⑨)は、眉毛の毛量が少ない人にもすごくおすすめ!これはブラシが小さくて、産毛も拾って自然な毛を作ってくれるんです。ブラックで毛量の少ない部分に毛を足したら、ブラウンで全眉の色を整えます。カラーは髪色よりワントーン明るいものがおすすめです」

4:主役のカラーシャドウとカラーマスカラで目元に色を

(左から)⑩SUQQU シグニチャー カラー アイズ 04(純撫子)、⑪SUQQU シグニチャー カラー アイズ 106(冴樹)

 

「眉が出来上がったら、いよいよカラーメイクの醍醐味・アイメイクをしていきます。使うのは『SUQQU』のカラーパレット。ラメが細かくて、華やかに顔色を明るくしてくれるのに、派手になりすぎず品のある目元を作ってくれるんです。

シャドウを塗る前に、まずはビューラーでまつげを上げておきましょう。こうすることで、まつげのキワまで色を埋めやすくなりますし、後からビューラーでカラーがよれることを防いでくれます」

 

「まずはアイシャドウ(⑪)のボルドーカラーを目の一番高いところに置いて、指で目尻に向かって伸ばします。その後少しだけ大きめの平筆にも取り、キワをぼかしていきます。そのまま同じ筆で、次はアイシャドウ(⑩)のシルバーラメをホールに載せます。これでツヤ感が一気にアップします」

 

「下まぶたは小さめの筆で⑩のオレンジカラーを、まつげのキワを埋めるように2/3ほど塗って。私はカラーメイクのときはラインは日数、シャドウでキワを引き立てます」

LOREAL PARIS ダブルエクステンション カール

 

「シャドウの後はまつげメイクへ。カラーマスカラを塗るときは、発色を良くするために白いマスカラ下地を使って。このあたりでまつげが少し下がってくるので、私はPanasonicの『まつげくるん』というホットビューラーを通します。下地のダマが取れて、束感のあるまつげが作りやすくなりますよ」

ADDICTION ザ マスカラ カラーニュアンスWP 006

 

「まつげがしっかり上がったら、最後はカラーマスカラをつけます。色はシャドウで選んだものよりも、少し暗めのものを選ぶとまつげの存在感が際立ちますよ」

5:リップはていねいなティッシュオフがキモ

SUQQU シアー マット リップスティック 06

 

「目元が華やかなので、リップメイクはツヤの出過ぎない、少しマットめなものを選んでいます。リップは3〜5回ほどティッシュオフすると、マスクをつけてもよれづらいリップが出来上がります。面倒でも数回繰り返し行って」

谷口流ボルドーカラーメイクの完成!

「これで、秋トレンドのボルドーカラーメイクが完成しました!ポイントはなんといっても、ファンデレスで完成したカラーメイクとケンカしないベースメイク。ファンデーションをガッツリ塗るよりもナチュラルで、カラーメイクの存在感が際立っています。

 

カラーの主張があるので、ヘアはすっきりしたものがおすすめです。シンプルなローポニーで顔周りを出してあげたり、オイルでボリュームを抑えたストレートヘアにするのも合いますよ」

夏ダメージをケアする秋スキンケアも伝授

さて、メイクの後はスキンケアについても勉強していきましょう。谷口さんのお肌は、34歳とは思えないほどつややかで美白!

 

「スキンケアは朝晩の2回行います。これからメイクを行う朝と、寝るだけでOKの夜では仕上がってほしい肌状態が変わってくるので、スキンケアは朝夜で使うものを分けています。肌がべとつくほどの過度な保湿はメイクの仕上がりに影響してしまうので、朝は気持ちさっぱり仕上がるようなスキンケアを。夜は就寝中もずっとお肌が潤っていられるような、しっかりめ保湿のスキンケアを行います。

 

朝晩だけでなく、季節によっても使うスキンケアコスメを変えることがおすすめ。乾燥しがちな冬~初春と、湿度が高く紫外線量の多い夏では、自分の肌状態も大きく変わってきます。なので私も家には大量のスキンケアグッズが(笑)」

 

谷口さんによると、秋は夏の紫外線ダメージが蓄積している状態。夜のスキンケアはしっかり美白効果のあるセラムを使いながら、翌年に日焼けを持ち越さないようにするのがポイントだそう。

1:化粧水でも2段階ケア

(左から)⑮ラロッシュポゼ トレリアンヤクヨウ モイスチャーローション、⑯AESTURA ATOBARRIER365 クリームミスト

 

化粧水はミストタイプと普通のものをダブルで使っています。テクスチャ―が軽いもの、そして重いものと2段階で使うことで、化粧水の浸透率がアップします。

 

「まずは韓国のドクターズコスメであるAESTURAの化粧水(⑯)を。ミストがとても細かいので、使用感も心地良いのがお気に入りです。お風呂上がりでもワンハンドで保湿できるので、乾燥する前に即行動です。

その後、ラロッシュポゼのローション(⑮)を手でつけます。これはとろみが強くて、ベースのもちっと感が増します」

2:ビタミンCで紫外線にダイレクトアタック!

(左から)⑰The Ordinary VitaminnC Suspension、⑱AESTURA ATOBARRIER365 クリーム

 

「化粧水のあとは、セラムとクリームで栄養をしっかりお肌に閉じ込めます。特に初秋は、紫外線ダメージにダイレクトアタックしてくれるビタミンCセラムがおすすめ。気になる人はビタミンCサプリなどを飲み足すのもアリです!

 

The Ordinaryのセラム(⑰)は2〜3日に一回のスペシャルケア用です。目元以外の場所に薄く伸ばすのですが、ちょっとピリっとするので気をつけてください。でもこれをつけた次の日は、むきたまごのようなつるんと顔が出来上がります。

 

最後にミスト化粧水と同じAESTURAのクリーム(⑱)をしっかり塗って、水分と栄養を肌に閉じ込めます。これは結構もったり感があるクリームなので、乾燥が気になる冬以降も使い続けることができます」

秋スキンケアで本格的な乾燥の下準備を

「これで夜のスキンケアが終了!朝のスキンケアはクリームではなく乳液を使って、仕上がりがさっぱりするように工夫しています。

 

秋に紫外線ケアをしっかり行っておくことで、冬の本格的な乾燥時期の前に、肌ダメージをリセットすることができます。秋におサボりすると、毎年紫外線ダメージを蓄積していってしまうことになるので、数十年後の肌質に大きな変化が出てくるので注意です!」

マスク生活だからこそ、気を抜かないメイクとスキンケアを

まだまだマスクが手放せない生活が続きそうですが、そんな時期だからこそ、メイクもスキンケアも気を抜かないのが谷口さん流です。

 

「カラーメイクはマスク生活でもメイクしている感を楽しめるので、ぜひ自分の好きな色を試してみてください!デパコスを使わなくてもドラッグストアコスメにもカラバリが増えているので、まずは似合う色をお手頃アイテムで探してみるのがおすすめです。

 

マスクをつけちゃうから…とメイクをおサボりしてしまう人も増えているようですが、マスクをしていても紫外線は年中ありますし、マスクによるこすれも肌にダメージを与える要因になっています。UVカット効果のあるベースメイクをきちんと行っておくことはもちろん、こすれや紫外線ダメージをケアするスキンケアをしっかり行うことも大切。冬の乾燥が強くなってきたら、よりテクスチャの重たいもので肌をしっかりいたわってあげてください」

 

 

Photo_Ikki Fukuda Interview & Text_Shiori Mikuni Edit_Yasushi Shinohara