コロンとした可愛い姿と育てやすさで、インテリアとしても人気のサボテン。鉢植えにしたサボテンを元気に育てるためには、植え替えが必要です。この記事では、初心者でもできるサボテンの植え替え方法や注意点などを詳しく紹介します。スムーズに植え替えをするための参考にしてくださいね。
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サボテンに植え替えが必要な理由とタイミング
サボテンの成長には、植え替えが必須です。まずは、植え替えにふさわしいタイミングと必要な道具を紹介します。
サボテンの植え替えが必要な理由
鉢植えでサボテンを育てる場合、1~2年を目安に植え替えをするのが一般的です。サボテンは成長とともに根が張り、鉢が狭くなります。鉢の中で根が詰まると水はけが悪くなり、根腐れを起こす可能性も。
また、長期間同じ土のままだと栄養が減少し、泥化するため、水はけが悪くなります。土に栄養を与え、水はけを良くするためにも植え替えは必要な作業です。
植え替えのタイミング
鉢と比較してサボテンが大きくなり過ぎたり、鉢の底穴から根が出たりした場合は、植え替えのタイミングです。 また、水が土に浸透するまで時間がかかる場合も、根詰まりが起きたり、土の水はけが悪くなったりしている可能性があります。根から十分な栄養を得られなくなるため、新しい土に替えましょう。
植え替えは、成長が盛んになる前の3月~4月か、気温や気候の安定している9月~10月がおすすめ。植え替えによってサボテンに負担がかかっても、回復しやすくなります。
サボテンの植え替えの事前準備
鉢や土など、サボテンの植え替えのために準備するものはさまざま。スムーズにサボテンの植え替えを行うために必要な道具や事前準備について紹介します。
植え替えに必要な道具
サボテンを植え替えるために必要な道具は以下の通り。園芸店などで手に入れられます。
- ・サボテンより大きい鉢
- ・培養土
- ・鉢底石(土の水はけや通気性がアップし、根が腐るのを防ぐ)
- ・鉢底ネット(根が腐ったり、土が鉢底から流れ出るのを防ぐ)
- ・ハサミ
- ・割りばし
- ・厚手の手袋(トゲのあるサボテンは、園芸用の手袋があると安心)
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植え替えには新しい土と鉢が重要
新しい土と鉢にこだわることが、植え替えでは大切です。それぞれのポイントを確認しましょう。
<植え替え用の土の作り方>
初心者は、そのまま使えるサボテン用・多肉葉植物用の培養土が役立ちます。 自分で土を作りたい場合は、乾燥状態が好きなサボテンに合わせて通気性と排水性を重視するのがコツ。また、成長に必要な栄養と水分を吸収できるように、土を混ぜます。
「赤玉土小粒6:日向ボラ土2:鹿沼土小粒2」や「赤玉小粒6:川砂2:腐葉土2」をブレンドした土がおすすめ。 ブレンドしたら土をふるい、硬い部分を取り除きます。化学肥料を少し入れると、生育のサポートになりますよ。
<植え替え用の鉢の選び方>
植え替え後に根を伸ばす余裕を作るため、鉢はサボテンより一回り大きいサイズを選びます。二回り以上大きいサイズは、与える水が過分になり、根が腐る原因になるので要注意。プラスチックより、陶器鉢など乾きやすい素材を選ぶと良いでしょう。
初心者でも簡単にできる! サボテンの植え替え方法
サボテンの生育には、基本的な植え替えの他に、胴切りや寄せ植え、挿し木といった方法があります。ここでは、初心者でも簡単にできる方法を紹介するので、役立ててくださいね。
基本の植え替え方法
基本的な植え替えの手順は以下の通りです。順番にやり方を覚えて、実践してましょう。
- 1.7日前から水やりを止める
- 2.土が乾燥してからサボテンを引き抜く
- 3.根に残った土をほぐして取り除く
- 4.傷んだり、伸び過ぎたりした根をカットする
- 5.根に湿った部分が残っている場合は、日の当たらない場所で5日ほど乾燥させる
- 6.鉢に鉢底ネットと鉢底石を乗せ、1/3くらいまで土を入れる
- 7.根を広げた状態でサボテンを鉢に植え、土を加える
- 8.割りばしで土を突き、根が馴染むようにする
ポイントは、植え替えの前に水やりを止めること。土を完全に乾かすと、サボテンを根元から抜きやすくなり、ダメージを抑えられます。
おしゃれに見える! 寄せ植え方法
寄せ植えとは、タイプの違う植物を組み合わせ、1つの鉢に植える方法です。自由に鉢やサボテンの組み合わせを決める楽しみがあります。
基本的な方法は、植え替えと同様です。水やりを止めてサボテンを乾かし、レイアウトを考えながら鉢に植え替えます。高さ・大きさが異なる品種や色違いの品種でバランスを取ると、引き締まった印象になりますよ。
さまざまな品種を使う寄せ植えは、1株あたりの空間が狭くなります。根が詰まりやすいため、4ヵ月〜1年くらいで植え替えをするのがポイントです。
元気に育つ! 胴切りの方法
胴切りは、伸び過ぎたり、根が腐ったりしたサボテンの茎を切ること。 根腐れは病気の原因になるため、元気なサボテンを育てるために必要な作業です。
サボテンの成長が盛んになり、新しい根が出やすい春や秋が胴切りに適しています。根が付いたサボテンは、切り口の腐敗を防ぐため、消毒剤を塗ってから30分ほど日にさらして乾かしましょう。乾燥したら、植え替えと同様に新しい鉢に植えます。
サボテンが増える! 挿し木の方法
サボテンを増やしたい時は、挿し木がおすすめ。子株が出たり、形が崩れたりしたら、カットして挿し木にすると良いですよ。切り口をしっかり乾かすことで、発根を促進するのがポイントです。
<胴切りしたサボテンの挿し木>
カットしたサボテンの切り口を削ぎ落し、尖らせます。直射日光の当たらない涼しい場所で、切り口を完全に乾かしましょう。 植え替えと同じように鉢を準備し、切り口を下にして植えます。
<子株の挿し木>
ピンセットで子株を摘んだら優しく左右に振り、切り離します。風通しの良い場所に子株を置き、2~3日乾かしてください。 植え替えと同様の準備を行い、子株の切り口を下にした状態で植えます。
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サボテン植え替えのトラブルとその後の注意点
サボテンを植え替える時は、トラブルが起きてしまうことも。ここでは、トラブルの解消方法と植え替え後の注意点を紹介します。
【トラブル①】株が土から抜けない
土が固くてサボテンが抜けない時は、水をためたバケツの中に鉢を入れましょう。5分ほどで土がやわらかくなり、サボテンを取り出しやすくなります。
【トラブル②】茎が黒ずんでいる
茎が黒ずんでいるのは枯れているサインなので、カットしましょう。切り口が腐敗しないよう、乾かしてから植え替えるのがポイントです。
【植え替え後の注意点①】水やりは植え替えてから1~2週間後
植え替えてからすぐに水を与えると、根が水を吸い込めず、腐る可能性があります。胴切り後に挿し木にした場合も、発根するまで水をあげる必要はありません。1~2週間後、根が落ちついてから水やりをします。
【植え替え後の注意点②】直射日光を避ける
植え替えたばかりのサボテン は、太陽の光を直接浴びると枯れる場合があります。半日陰を選び、1〜2週間置いておきます。太陽を避けるのが難しい場合は、新聞紙などでサボテンを覆うと良いですよ。
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植え替えて育てたい! 100均で購入できるサボテン5選
手間がかからず、可愛らしい見た目のサボテンは、緑のインテリアを楽しみたい時におすすめ。ここでは、100均でも手に入る初心者向けのサボテンを紹介します。
トルカ
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トゲがなく、初心者でも扱いやすいことで知られるトルカ。 三角錐がいくつも寄り沿った、独特の形状が特徴です。生育が進むと、表面に白い綿毛が出てきます。綿毛をキープするには、サボテンの水濡れを避け、土に水をあげるのがコツです。
ミニサボテン
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ミニサボテンは、観賞用に小さく仕立てたサボテンです。全体的に丸みのある、可愛らしい見た目が人気を集めています。水耕栽培も可能なため、初心者向きと言えるでしょう。品種や育て方によっては、普通のサボテンのように大きく育つことがあります。
黄金司(こがねつかさ)
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細長く、黄色味を帯びたトゲが特徴の黄金司は、特に成長が早いことで知られています。子株がよく生えるので、数を増やしたい場合におすすめ。定期的に植え替えすると、大きく育てられますよ。
竜神木
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竜神木は、トゲのないツルッとした質感と、細長い個性的な形が魅力です。大きくしたい時は、日差しが多い場所で育てましょう。寒さが苦手なため、冬は屋内で育てるのが基本です。3月頃に、白い花が咲きます。
タンゲマル
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丸みのある形と放射線状のトゲが特徴的なタンゲマルは、南米・アルゼンチンが原産地。暑さや寒さ、湿気に強く、日本で育てやすいです。白く大きな花を咲かせるので、開花を楽しみに育ててくださいね。
可愛いサボテンを植え替えて緑のある生活を楽しもう
丈夫なイメージのあるサボテンですが、正しく植え替えをしないと枯れることも。必要な道具を準備して、ポイントを押さえながら、正しく植え替えましょう。気軽に育てられるサボテンをインテリアに取り入れて、緑のある生活を楽しんでくださいね。