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Sep 25, 2022

【10月の花】花屋が教える秋の個性的なお花と飾り方|くらしの花図鑑

花瓶に生けられた花

衣替えの10月、個性的な花を楽しめる最盛期!
本格的に秋がスタートする10月。
クローゼットも秋の服装に衣替えするこの時期は、気候も過ごしやすく、なんだかおしゃれしたくなる季節ですよね。
そんなおしゃれを楽しめる秋は、お花も個性的でおしゃれなお花がたくさん!
今回は、この時期にしか出会えない、素敵なお花たちをご紹介します。

10月に飾りたいお花Best5

 

1:ダリア

ダリア

 

入手しやすさ ★★★★★
長持ち度   ★★★✩✩
ドライ向き  ★✩✩✩✩

 

秋といえばダリア!

やっぱり秋はダリア。品種も数多くある上に、やはりその美しさには、何度も惹かれて飾りたくなってしまいます。

 

色も形もさまざま、好みの子を主役に。

オーソドックスな色合いから、シックな色まで様々。咲き方も八重咲き・ポンポン咲き・水蓮咲きなど多様にあります。好みの見た目のダリアを見つけたら、その子を主役に花合わせを楽しんでください。

 

一番外側の花びらが、鮮度見極めのポイント

お花屋さんで鮮度の良いダリアを見極めるには、一番外側の花びらに注目。傷もなく、シャキッとしていると、新鮮な証拠です。
逆に、しなしなになっていたり傷がついていると鮮度が落ちています。おうちで生けている時にも、外側の花びらから弱っていくので、その場合は弱った花びらだけを切るか、抜いてあげると良いですよ。

 

2:バラ

 

入手しやすさ ★★★★★

長持ち度   ★★★✩✩
ドライ向き  ★★★✩✩

 

秋バラは色がとにかくかわいい!

バラは通年出回りのある王道のお花ですが、実は秋はシーズンのひとつ。なんと言っても、この時期に出回る秋色の品種がとにかくかわいいんです。
シックな色合いだけでなく、淡い色も秋らしいマットな質感の品種があったりと、秋色好きにはたまらないラインナップがたくさん。

 

秋色グリーンや実とも相性抜群

秋にバラを飾るときはぜひ、グリーンや実との組み合わせを楽しんでください。深い緑、紅葉、青い実、赤い実、なんでも合うので、組み合わせるのがとっても楽しいですよ。

 

3:ワレモコウ(吾亦紅)

 

入手しやすさ ★★★✩✩
長持ち度   ★★★✩✩
ドライ向き  ★★★★✩

脇役?いいえ主役です!巷で大人気の秋の花

一見とても地味に見えるお花ですが、実は秋に大人気のお花です。ワレモコウ目当てにお店に来られるお客さんもいたり、おしゃれなアパレル店では、ワレモコウをたっぷり使ったお花のディスプレイをよく見かけます。
その理由は、他のインテリアを邪魔しない、シンプルでシックな、媚びない佇まい。

 

ワレモコウだけをたくさん飾るとおしゃれ

シンプルな寸胴のガラスベースや、落ち着いた色合いの陶器に、ワレモコウをたっぷり生けるとおしゃれ。枝がクロスしないよう、広がりを持たせるように生けると見栄えが良くなります。アクセントとして、後述するパニカムや、ちょっとした草花を足してあげると、ワレモコウが主役としてより引き立ちます。

 

ドライにもおすすめ

ドライフラワーにもなるのも嬉しいポイント。鮮度が落ちると花がポロポロ落ちてしまうので、生花で5日ほど楽しんだら、風通しの良い場所に吊るしてあげましょう。ドライになっても大きく姿が変わらないので、ドライにしてから飾るのも良いでしょう。

 

4:アマランサス

 

入手しやすさ ★★✩✩✩
長持ち度   ★★★✩✩
ドライ向き  ★★★✩✩

垂れ下がるように咲く、個性的なお花

ふわふわ、ころんとした花穂が、ひも状に長〜く垂れ下がったお花。「ヒモゲイトウ」と呼ばれることもありますが、実はケイトウとは別の品種です。

 

丈の長い花瓶が生けやすい

細く、丈の長い花瓶を使うととても生けやすいです。素材は陶器や金属などの、シックな色合いがおすすめ。複数本を高低差をつけて生けてみたり、花瓶の淵から溢れているように垂らして生けてみたり。花瓶さえ生けやすいものがあれば、あとはそれっぽく生けることが出来ちゃいます。他の花を低めに、アマランサスを上から覆うように生けると上級者っぽく生けられますよ。

 

棚の上から敢えて垂らす

敢えて少し丈の短いフラワーベースに生けるのも、おもしろい飾り方。棚の上から垂らしてみたり、余った花穂を置くように飾ってみたり。個性的なお花だからこそ、遊ぶように生けてみましょう。

 

5:カンガルーポー

入手しやすさ ★★★✩✩
長持ち度   ★★★★★
ドライ向き  ★★★★★

カンガルーの足のような形のお花

そのユニークな形が、カンガルーの前足に似ていることから名付けられました。花は細かい毛に覆われており、触っていて気持ちの良いベルベットのような質感が特徴。こちらも個性的なお花です。色展開も、ダークレッド、マスタードイエローなど秋にぴったり。

 

独特な動きを楽しんで

枝分かれして咲く、変わった形のかわいらしいお花たち。その独特な動きを楽しむために、まずは一輪でシンプルに生けてみるのがおすすめ。

 

ネイティブフラワー。そのままドライにも

オーストラリアや南アフリカなどの地域で自生するお花、「ネイティブフラワー」の一種です。原産地から想像がつくように、非常に強いお花。ドライフラワーにしても見た目にほとんど変化がないので、ドライにしてからも楽しめます。

 

フローリストが考える自宅に飾る際のポイント

1つの花瓶に花1種類。それを複数個置くのが秋は楽しい

今回紹介したお花たちは、個性的ゆえに組み合わせるのは少し難易度が高め。それぞれの個性を際立たせ、余すことなく楽しむためには、
1つの花瓶に花1種類を生け、その花瓶を複数個置いて組み合わせる、というのが秋のおすすめの楽しみ方。花瓶を並べてみて、「この花とこの花は相性が良さそう」と思ったら、ひとつの花瓶にして組み合わせてみたり。個性のあるお花同士の化学反応を、実験しながら楽しめます。

 

10月のお花に合わせたい、おすすめのグリーン

1種類+グリーンで組み合わせができると、奥行きのある、一層こなれた生け方ができます。

 

雪柳(紅葉)

 

弓形で動きのある枝と、細かい葉っぱがかわいいグリーンです。紅葉の色づきが、秋色のお花と馴染みます。バラやダリアに入れるときは、少し飛ばすように入れると動きが出て華やかになります。ワレモコウ・アマランサス・カンガルーポーに対しては、少し低めに、お花が主役として際立つように入れるとバランスよく生けられます。

 

パニカム

細かい穂が広がった形のグリーン花材。ささやかにまとうベールのような役割で、どんなお花も邪魔せず、美しさを引き立たせてくれます。スモークグラス、ウィルガツムなどの品種があります。
秋は、赤茶っぽい色の品種が出回り、秋らしさをより引き出してくれます。

 

サンゴミズキ

別名シラタマミズキ。赤く染まったまっすぐ伸びる凛々しい枝は、一見個性的なお花の邪魔をしそうに見えますが、実はお花の印象を変えてくれる優秀アイテム。花と組み合わせずに、サンゴミズキだけを生けるのもおしゃれです。

 

10月のお花におすすめの花瓶

金属っぽい質感の花瓶

おしゃれを楽しみたい秋こそ、普段なじみの薄い、金属製の花瓶を楽しみましょう。アンティークっぽいものも、今風のおしゃれなものもどちらもおすすめです。アンティークな花瓶は、花や生け方によっては古めかしく感じてしまうことがありますが、秋の個性的な花を生けることで、それを感じさせません。

 

いろんな素材の小さな花瓶をたくさん置く

金属製の花瓶をメインに、陶器、ガラス、木製など、様々な質感の花瓶を組み合わせてみるのがおすすめ。先述したように、生けるときはまず1つの花瓶に花1種類。「どの花瓶がどの花に合うかな?」「どのように配置したらおしゃれに見えるかな?」と、コーディネートするように考えるととても楽しいですよ。

 

10月のお花に合わせたい小物

木の実

実りの季節の秋は、花瓶と一緒に木の実を置くと相性ばっちり。どんぐりなどの天然の木の実、アンバーナッツなど実っぽさを感じるドライフラワーを添えてみましょう。
また、ハロウィンが近づくと、オモチャカボチャや姫りんご、トウガラシの生花も出回るので、活用してみてくださいね。

 

秋に身につけたいアクセサリー

アクセサリーも、お花ととても相性の良いアイテムです。指輪やイヤリングなどのアクセサリーや、帽子や腕時計などの小物など、なんでも合います。身につけるとちょっぴり心がうきうきするようなワンポイントアイテムと、秋のおしゃれなお花たちを一緒に飾れば、いつもよりもさらに心をはずませてお出かけができるはず。
小さいアクセサリーを置くときは、花瓶と相性の良い陶器・金属の小皿を使うと馴染みが良いので、真似してみてくださいね。

 

おしゃれしたくなる秋は、花でもおしゃれを楽しんで。

個性的なお花が最も勢揃いするのがこの10月。「ダサいかな?」「変かな?」など考えず、あなたが思うように飾ってあげるのがいちばん楽しい生け方です。この秋は、ファッションアイテムを選ぶように、楽しみながら個性的なお花たちを選んでみてくださいね。

花と緑をこよなく愛するお花屋さん。 日々の暮らしがちょっぴりハッピーになるような、花や緑との関わり方をお届けします。

花屋WAKAflower(わかフラワー)