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Aug 12, 2023

科学を楽しく学べるサイエンススイーツを作ろう 夏休みの自由研究にもおすすめ 

お菓子作りを通して科学や物理を学べる「サイエンススイーツ」を知っていますか?涼しげでかわいいサイエンススイーツ作りは、夏休みの自由研究テーマにもぴったりです。今回は、親子で作れるサイエンススイーツレシピを紹介します。おいしい上に見た目も華やかなサイエンススイーツ作りにぜひ挑戦してみてください。

子どもと楽しく実験感覚で作れる♩ 映えも完璧「サイエンススイーツ」レシピ

スイーツは科学?夏休みの自由研究にもおすすめのサイエンススイーツとは

 

色が変わる、膨らむ、溶けるなど、お菓子レシピにはさまざまな化学反応が用いられています。サイエンススイーツとは、このような化学反応や変化に注目して作られるお菓子のことです。まずは、自由研究にもおすすめのサイエンススイーツが持つ魅力を紹介します。

自由研究ポイント①:子供の好奇心を引き出す

どんどん大きくなる砂糖の結晶や塩を入れるだけでよく冷える氷など、サイエンススイーツは子どもにとって多くの不思議をもたらすものです。子どもから「どうして?」という好奇心を引き出すため、観察力や思考力向上のきっかけになるでしょう。
さらに「科学の力が働いて、こうなるんだよ」と親子で答え合わせすれば、子どもは新しいことを学ぶ楽しさを知って勉強意欲を身に着けていきます。自由研究に乗り気でないお子さんも、サイエンススイーツであれば自然と好奇心が刺激され楽しみながら挑戦できるはずです。

自由研究ポイント②:写真映えもする

サイエンススイーツは、インパクトのあるおしゃれな見た目のレシピが多いです。そのため、写真を貼ったりイラストを描いたりすると華やかな自由研究のレポートになり、研究結果をまとめやすいところも魅力といえます。
かわいい見た目のサイエンススイーツは、作っている途中からワクワク感を高めてくれるでしょう。映えもばっちりなので、楽しい思い出をぜひ写真に撮ってくださいね。

自由研究ポイント③:子供自身も楽しんで「科学」に取り組める

サイエンススイーツは実験の楽しさや学ぶ喜び、手作りしたものを食べる特別感などが味わえます。また、親子のコミュニケーションも深まるため、子どもにとってとても楽しい時間となるでしょう。
サイエンススイーツ作りを通して科学の楽しさに気づくことができれば、子どもはその後も進んで科学に取り組めるはずです。科学に対する苦手意識を幼いうちに取り除けるため、子どもは日常の中であらゆる不思議を見つけ、どんどん科学的思考を育てていきます。

出来上がるまでもワクワクするサイエンススイーツのレシピ4選

ここからは、実験感覚で楽しく作れるサイエンススイーツレシピを紹介します。少ない材料で手軽に作れるレシピが多いので、ぜひ挑戦してみてください。

ポップな見た目に気分も上がる【ロックキャンディ―】

 

<サイエンスポイント>
ざくざくとした食感が特徴のロックキャンディーは、砂糖の結晶化を利用したサイエンススイーツです。
砂糖は水とお湯とで溶かせる量が変わり、お湯のほうが多くの砂糖を溶かせます。そのためお湯に溶かした砂糖液を冷やすと、水温の低下により溶けきれない砂糖が結晶となって現れるのです。
現れた砂糖の結晶は先に存在する砂糖を核にしてくっつく性質を持つため、日を追うごとに成長し棒付きキャンディーのようになっていきます。毎日様子を見ながら、どれくらい大きくなるのか観察してみてくださいね。なお、スティック先端がカップの底につくとキャンディーを取り出せなくなるので観察中も毎日位置をチェックしましょう。

<材料>
グラニュー糖 280g
水 100ml
液体着色料またはかき氷のシロップ 数滴

<作り方>

  1. 鍋にグラニュー糖と水を入れ中火にかける
  2. 軽くかき混ぜて沸騰したら弱火にする
  3. 箸や竹ぐしを鍋に入れ、砂糖液がとろっと軽く煮詰まっているのを確認してから火を止める
  4. 砂糖液の粗熱を取っている間に、割れていない割りばしの間にキャンディースティックまたは竹ぐしをはさむ
  5. スティックをはさんだ割りばしを耐熱のガラスカップの上に置き、スティック先端がカップの底につかないように位置を調節する
  6. 5のスティックを砂糖液のなかにひたす。スティック上部にはスプーンやおたまを使って液をかける
  7. 砂糖液をかけたスティックにたっぷりのグラニュー糖をまぶす
  8. 耐熱のガラスカップの中に数滴の液体着色料またはかき氷のシロップをたらし、砂糖液を注いで混ぜる
  9. グラニュー糖をまぶしたスティックを8の中に入れて、上からラップをかける
  10. 3日から1週間ほど観察して、砂糖の結晶が大きくなったら取り出す
  11. 表面の砂糖液を乾燥させたら完成

5分で食べごろアイスのできあがり【5分で手作りアイスクリーム】

 

<サイエンスポイント>
塩には氷の熱を奪って早く溶かす働きがあり、これを凝固点降下といいます。凝固点降下を利用すれば、本来0℃の氷を急激に0℃以下にまで下げることができるため、氷点下でしか固まらないアイスクリームを短時間で作れるのです。今回はポピュラーなバニラアイスのレシピを紹介しますが、好きなジュースやドリンクなどを使って異なる味のアイスクリームを作ることもできますよ!
ただし、塩をかけた氷は非常に冷たく凍傷を招く危険性があるため、子どもと行う際は目を離さないように注意しましょう。また、塩が溶けた氷水がアイスクリームに混ざるとしょっぱくなるため、しっかりチャックを閉めるのも大事なポイントです。

<材料>
氷 200g
生クリーム 75ml
牛乳 75ml
砂糖 大さじ1
塩 60g

<作り方>

  1. ジップロックの中に生クリーム・牛乳・砂糖を入れ、空気を抜いてからチャックを閉める
  2. 別のジップロックを用意し、中に氷・塩を入れる
  3. 2のジップロックの中に1のジップロックを入れチャックを閉める
  4. 手が冷えないようタオルを巻いたり軍手をはめたりして、約5分間ジップロックを振る
  5. 1のジップロックを取り出し固まっているのが確認できたら完成

お皿の上に芸術作品【カラメルデコレーション細工】

 

<サイエンスポイント>
カラメルデコレーション細工は、アモルファスという性質を利用したサイエンススイーツです。カラメルの主な材料である砂糖は、お湯に溶かして冷ますと結晶化するとロックキャンディーのレシピで学びましたよね。ですが、高温の砂糖液を急速に冷やすと結晶化する暇もなく固まり、これをアモルファスと呼びます。
パフェやゼリー、寒天スイーツなどを装飾する飴細工を作ることもでき、毎回違った作品を作れるのもカラメルデコレーション細工の魅力です。

<材料>
砂糖 250g
水 75ml
はちみつ 大さじ1

<作り方>

  1. 鍋に砂糖と水を入れ火にかける
  2. とろみが出るまで煮詰めたらはちみつを加え、黄金色になるまで加熱する
  3. 冷たい水を張ったボウルなどに鍋を入れ、気泡がなくなるまで冷ます
  4. 作ったカラメルをお皿にたらして自由にアートを描けば完成

【番外編】いつもは買ってくるバターを作ってみよう【手作りバター】

 

<サイエンスポイント>
スイーツとは異なるものの、手作りバターも科学の原理で簡単に作れます。生クリームに含まれる乳脂肪分は薄い膜に包まれていますが、振ると膜が破けて脂肪同士が結び付き少しずつ大きなバターになるのです。もしもなかなかバターができないときは、気温の高さが原因である可能性が高いので、密閉容器ごと氷水で冷やしてみてください。
バターはパンやスコーンにつけて食べてもおいしいほか、おやつ作りに利用することもできますよ!なお、バターを作るときに生まれるバターミルクは、メレンゲと混ぜて焼くとふわっと軽い食感の絶品パンケーキが作れます。

<材料>
生クリーム(脂肪35%以上)  150ml

<作り方>

  1. 密閉容器に生クリームを入れしっかりフタをする
  2. 密閉容器を力強く振る
  3. 黄色っぽいバターと白いバターミルクに完全にわかれたら完成

おわりに

 

科学と料理を同時に学べるサイエンススイーツは、おうち時間の需要が高まった2021年頃から注目され、今では多くのレシピ本が販売されるほど大人気となっています。私たちの日常生活に潜む「ちょっとした不思議」と向き合うきっかけをくれるサイエンススイーツは、親子で楽しいひとときを過ごしたいときにもぴったりです。子どもの知的好奇心を刺激し科学が好きになるきっかけになることも多いので、ぜひ親子でさまざまなサイエンススイーツを作ってみてくださいね。