子供の頃、粘土でいろんなものを作って遊んだ思い出がある人は多いのではないでしょうか。こちらの記事で紹介する「ポリマークレイ」は加熱することで固まる素材で、手作りアクセサリーや雑貨に向いています。難しい技術は必要ないので、クラフト初心者さんにもおすすめの素材です。記事内では基本の扱い方からアイテム作りのアイデア、ポリマークレイを扱う際の疑問解消なども解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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ポリマークレイとは?
ポリマークレイは、オーブンで加熱することで硬化する、合成樹脂で作られたクラフト用粘土です。加熱することでプラスチックのような硬さになるので、削ったり彫刻したりすることができます。さらに空気乾燥しないので少しづつ作品作りを進めることができます。また元々着色されているので、クレイ同士を混ぜて捏ねることで様々な色を作ることができます。カラーバリエーションも豊富なので、理想の色を表現できますよ。
ポリマークレイで作れるものは?
ポリマークレイでは、ピアスやペンダントトップなどのアクセサリーや、小物を入れるトレーなどの雑貨も作ることができます。加熱後のポリマークレイは耐水性があるので、カラトリーや花瓶などの作品作りにもぴったりです。
ポリマークレイと樹脂粘土の違いは?
ポリマークレイと樹脂粘土を同じものと捉えられる場合がありますが、実際には以下のような違いがあります。
▶硬化方法
ポリマークレイ:加熱
樹脂粘土:自然乾燥
▶性質
ポリマークレイ:油性
樹脂粘土:水性
▶向いている作品
ポリマークレイ:アクセサリー、カラトリー、フィギュアなど
樹脂粘土:フェイクフード、クレイフラワーなど
▶作品の収縮
ポリマークレイ:収縮が少ない
樹脂粘土:収縮が大きい
初心者さん向け ポリマークレイピアスの作り方の手順
まずは基本のポリマークレイの加工方法と、ピアスの作り方の流れを紹介します。
【材料】
・ポリマークレイ
・型抜きや手芸用カッターなど型を取れるもの
・めん棒
・クッキングシート
・オーブンレンジ(温度設定ができるもの)
・ピアスやイヤリングパーツ
・接着剤
・竹串など(アクセサリーパーツを取り付ける際の穴開けに必要な場合)
- ポリマークレイを捏ねて扱いやすい柔らかさにする
- めん棒で好みの薄さに伸ばし、好みの型抜きや手芸用カッターで型取る(アイテムによってはこの段階で丸カン用の穴を開けるなどの加工をする)
- クッキングシートを鉄板に敷き、オーブンで加熱する(110℃のオーブンで20分ほど)
- クレイが冷めたら、ピアスやイヤリングのパーツを接着剤で取り付けて完成
使用するオーブンは温度設定のできるものを利用してください。また、オーブントースターは直火であることから焦げやすく、一定温度を保つことが難しいので使用を控えてください。
ポリマークレイで作るアクセサリー、小物アイデア
ここからはポリマークレイを使用して作るおすすめアイテムを紹介します。作りやすいものばかりなので、参考に取り入れてみてくださいね。
思ったよりも簡単! 大理石調ピアスの作り方
一見難しそうな大理石調のピアスも、ポリマークレイなら手軽に作れます。3色のポリマークレイを混ぜて大理石をイメージした模様を作っていきます。アクリル絵の具やリーフメタルを混ぜ込んで石の光沢を表現し、本物に近づけるよう工夫をするのがポイント。クレイの色の組み合わせによってイメージの違いを楽しめるので、いろんな組み合わせを試してみてくださいね。
【主な材料】
・ポリマークレイ:3色(好きな組み合わせ)
・アクリル絵の具(シルバーやゴールドなど光沢のある色味のもの)
・リーフメタル(アクリル絵の具の色味に合ったものがおすすめ)
・レジン液
・ピアスパーツ(イヤリングパーツ)
・クレイカッター
・ラップ
・ビニール手袋
・スライサー
・LEDライト
コーディネートのポイントに ニット調ピアスの作り方
まるで編んだようなニット調ピアスは秋冬の寒い時期にぴったり。ポリマークレイのマットな質感から温かみを感じます。六角や四角などシンプルな型以外にも、ハートなどで色んな型で作るのも可愛いですよ。紐状のポリマークレイの色を2色にするなどしてアレンジするのもおすすめです。
【主な材料】・ポリマークレイ
・型抜き
・クレイ用エクストルーダー
・クッキングシート
・クレイカッター
・ピアスパーツ
・丸カン
インテリア雑貨を手作り クレイトレーの作り方
アクセサリーや鍵などの小物置きにピッタリのトレーもポリマークレイで作れます。アクリル絵の具を使用して模様を描くのもおすすめです。また表面をポリマークレイ専用ニスで塗装すると、作品に艶を出すことができます。ポリマークレイには工作用ニスではなく、必ずポリマークレイ専用ニスを使用するようにしましょう。
【主な材料】
・ポリマークレイ
・デザインをつけるためのスティック状のもの(均一な太さのもの)
・アクリル絵の具(模様を描く場合)
・ポリマークレイ専用ニス
・クッキングシート
・スライサー
ポリマークレイの保存方法とトラブル解決方法
ここまでポリマークレイを使用したアイテムを紹介をしてきましたが、こちらの項目ではポリマークレイの扱い方と困ったときの解決方法を解説します。
ポリマークレイはどのように保存する?
ポリマークレイは特別な加工なしに保管しても劣化はしにくいですが、以下の点に気を付けることでより良い状態を保つことができます。
▶ホコリ対策: ポリマークレイにホコリやゴミが付着しないよう、袋や容器に入れて保存することをおすすめします。また、その際に使用する袋・容器を選ぶ際は、以下のように素材に注意して選んでください。
【使用可能な素材】
梱包材:ポリエチレン、ポリプロピレン、パラフィン紙, アルミホイル クッキングシート
保管用ケース:ポリエチレン、ポリプロピレン、金属素材、ガラス素材
【使用不可な素材】
梱包材、保存用ケースともに塩化ビニール、PVC
ポリマークレイは塩化ビニールでできています。同素材の梱包材や容器を使用するとくっ付いてしまったり、べたつく可能性があります。また、異なる色のクレイを密着させた状態で一緒に包んでしまうと色移りするので、必ず色ごとに分けて保管しましょう。
▶適温での保存: 直射日光、高温多湿のところを避け、冷暗所で保存するようにしましょう。
ポリマークレイが固くなってしまったら?
ポリマークレイが固くなってしまった場合は、クレイソフナー(クレイの柔軟性を回復させる溶剤)やベビーオイルを数滴クレイに落して、柔らかさが均一になるようにしっかり捏ねると扱いやすくなります。
焼いたポリマークレイに気泡が浮かび上がってしまったら?
焼きあがったクレイにポコポコと気泡が浮かんでいた場合、以下のような方法で解消することができます。
【紙ヤスリを使用した方法】
紙ヤスリを水に浸し、焼きあがったクレイの気泡部分を擦って削ります。強く擦りつけるのではなく、優しい力で紙ヤスリを滑らせるように少しずつ削りましょう。
【アセトンで拭く】
コットンにアセトン(除光液など)を少量含ませ、気泡部分を拭き取ります。特に濃い色は拭いた跡が目立つことがあるので、淡い色のクレイの気泡除去におすすめです。
【針で空気を抜く】
クレイがまだ温かい状態の時に、気泡部分に裁縫用の針で穴をあけて、その部分を軽く圧迫することで空気を抜くと目立ちにくくなります。
ポリマークレイで自分だけのアクセサリー、雑貨を作ろう
クラフト初心者でも扱いやすく、アクセサリーから雑貨まで様々なアイテムを作ることができるポリマークレイ。今回紹介したアイテムの作り方をはじめ、クレイの扱い方や困ったときの解決方法も参考に、ぜひアイテム作りにチェレンジしてみてくださいね。