バレンタインには花を贈ろう 性別も関係も飛び越えて｜くらしの花図鑑

そもそもバレンタインとは

聖人バレンチヌスの命日

バレンタインデーの起源は、西暦269年2月14日に処刑された、キリスト教の聖人バレンチヌスを祭る日だといわれています。当時のローマ皇帝は「若者が戦争に行きたがらず、士気が高まらないのは恋人や家族ができることが原因だ」と考え、若い兵士たちの結婚を禁じていました。そんな中、結婚禁止政策によって結婚ができない若者たちを可哀想に思い、彼らの結婚式を秘密に執り行っていた人物が、聖人バレンチヌス。彼の行為はローマ皇帝の耳に入り、皇帝の指示に従わなかったバレンチヌスは処刑されてしまいます。その勇気と行いは人々に感銘を与え、のちに2月14日は「愛の守護神・聖バレンタインの日」「愛の日」として定着したのが現在のバレンタインの起源と言われています。

チョコレートを贈るのは日本だけ？

日本のバレンタインは一般的に、「女性から男性にチョコレートを贈って気持ちを伝える日」として認識されていますよね。実はこの風習は実は日本特有のもの。チョコレート業界全体でバレンタインデーの販促に力を入れたことがきっかけで、「バレンタイン＝チョコレート」のイメージが定着したと言われています。

世界のバレンタイン事情

日本でも海外でも「バレンタインはロマンチックな日」というイメージは同じなのですが、海外のバレンタインは、男性から女性へ贈り物をするのが一般的。恋人という関係に縛られることなく「大切な人」に贈るという文化でもあります。世界的に見ると、一年で最もお花が贈られる日なのだそうですよ。

フラワーバレンタイン

 

そんな世界の風習を受け、年々高まってきているのが「フラワーバレンタイン」というキャンペーン。日本の花業界が「日本でもバレンタインにお花を」「バレンタインには男性から女性に花を」と、新たなバレンタインの風習の定着を目指して発信を行い、年々盛り上がりを見せています。フラワーバレンタインが始まって以来、この時期のお花屋さんにはバレンタインにぴったりの素敵なお花が出揃って、とてもかわいいんですよ。こちらも業界全体でバレンタインを盛り上げていこう！という動きなのがおもしろいですよね。

バレンタインにおすすめのお花と花言葉

バレンタインに贈るお花のおすすめのスタイル

花を贈るときには、ブーケとアレンジメントといった大きく2つのスタイルがあります。
中でもバレンタインの花贈りには、ブーケなら「ダズンブーケ」、アレンジメントなら「ボックスフラワーアレンジメント」がおすすめ。

ダズンブーケ

 

ダズンブーケとは、12本のお花を束ねたブーケのことを指します。一般的なのはバラのダズンブーケですが、年々お花の種類に縛られることなくさまざまな種類のお花のダズンブーケを見かけるようになりました。12本のバラにはそれぞれ「感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・ 情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠」といった意味が込められていると言われており、ヨーロッパでは想いを伝える時にバラのダズンブーケが贈られることが多くあるんだとか。

ボックスフラワーアレンジメント

ボックスフラワーアレンジメントとは、箱の中にぎっしりとお花が敷き詰められているアレンジメント。四角い箱の中にぎゅっと詰め込まれたお花に、ときめきが止まらないフラワーギフトとして人気です。アレンジメントなので花瓶に生けなおす必要がなく、水の補給するだけで長く楽しめるのも嬉しいポイントです。

バレンタインにおすすめのお花

バレンタインにおすすめのお花①バラ

花言葉は「愛」「美」

やっぱり愛を届けるなら、ロマンチックなバラのお花。バラは本数別や色別に花言葉があるので、日頃の想いを花言葉に乗せて贈るのも素敵です。海外では、バレンタインにサプライズでプロポーズをする人も多いんだとか。ダズンブーケをはじめ、バラだけでまとめたブーケはもちろん、バラをメインにしたアレンジメントでも◎

おすすめのシーン

・ロマンチックな雰囲気が好きな方に
・プロポーズをしたいとき
・大切な想いを伝えたいとき

バレンタインにおすすめのお花②チューリップ

花言葉は「誠実な愛」「思いやり」

チューリップといえば、春のイメージがあるかもしれませんが、実は2〜3月が最も旬の時期。他のお花にはない、コップの形のようなかわいらしい姿に、女性人気の高いお花です。12本のチューリップを束ねたダズンブーケは、かわいらしい雰囲気が好きな人におすすめです。

おすすめのシーン

・かわいらしい雰囲気が好きなお相手に
・春の雰囲気が似合う方に
・ちょっとカジュアルにお花を贈りたい時

バレンタインにおすすめのお花③ラナンキュラス

花言葉は「とても魅力的」「晴れやかな魅力」「光輝を放つ」

一見バラに似た姿をしているラナンキュラスですが、バラとは違った魅力があるんですよ。透明感のある薄く幾重にも重なる花びらは、日を重ねるごとにふんわり開き、儚くかわいらしい姿を見せてくれます。ラナンキュラスの花言葉は相手の素敵さを語るものが多く、相手の方への尊敬の想いや、自分にとってどのような存在かを伝えたいときに外せないお花です。ブーケでも、アレンジメントでも活躍してくれます。

おすすめのシーン

・ふんわりした雰囲気が好きな方に
・相手への敬愛の想いを伝えたいとき

バレンタインにおすすめのお花④ストック

花言葉は「愛情の絆」「求愛」「永遠の美」「最も大切な友人」

ほわほわしたお花のかわいらしさと、ストックならではの良い香りが特徴。ストック単体ももちろんかわいいですが、そのかわいらしさの本領が発揮されるのは他のお花と組み合わせたとき。贈るスタイルとしては、他のお花と組み合わせたブーケやアレンジメントがおすすめです。全体をぐっとふんわりかわいらしくしてくれます。

おすすめのシーン

・華やかな雰囲気が好きな方に
・かしこまりすぎた雰囲気は避けたいときに

バレンタインに花と一緒に贈ると良いプレゼント

チョコレート、お菓子

 

やっぱりバレンタインと言えばチョコレート。この時期には普段出会えないようなチョコやお菓子がたくさん並ぶので、甘いもの好きな方にはちょっと外せないですよね。チョコレート本体だけでなく包装までかわいいものが多いので、そのデザインに合わせてお花を選ぶのも素敵です。

コーヒーや紅茶、お酒

 

甘いものが苦手な方には、ゆっくりブレイクタイムを楽しめる飲み物を。スイーツに合うバレンタイン限定の飲み物も多いので、もちろんお菓子合わせても◎花を眺めながら、ほっとひと息つく時間をプレゼントできます。

もちろんお花だけでも

 

関係性にもよりますが、贈るものはもちろんお花だけでも。ちょっと照れくさいなら、一輪だけでも想いは伝わるはず。普段お花に縁がない方にお花を贈る時には、花瓶を添えても喜ばれますよ。

“花は自由なラブレター”。性別も関係も飛び越えて大切な人に届けよう。

 

日本のバレンタインでも「友チョコ」「自分へのご褒美チョコ」などが増え、「女性から男性へ」というあたりまえは年々薄まりつつありますが、まだイメージとしては残っていますよね。

フラワーバレンタインのキャッチコピーは、「花は自由なラブレター」。上手く言葉にできない気持ちも、お花に乗せて。今回の記事ではダズンブーケとボックスフラワーアレンジメントをご紹介しましたが、1輪でも、あなたが選んだお花はきっとあの人を笑顔にするはず。

性別や関係性に関わらず、ただ、あなたの大切な人に想いを伝えるきっかけとして、今年のバレンタインはお花を手にとってみてくださいね。