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Jul 22, 2024

世界で愛されるパンの種類 独自に発展した各国のパン文化を楽しもう

パン

パンの歴史は紀元前6000年から4000年頃までさかのぼります。薄いせんべい状から始まったパンは、その後世界各地に広まって独自の発展を遂げていきました。今では世界各地にユニークな種類のパンがあり、楽しみ方も多種多様です。この記事では、世界各国のパンの種類と特徴を詳しく紹介します。

パンの種類ってどのくらいあるの?

パン

 

世界には数えきれないほど多くの種類のパンが存在します。また、世の中の流行に合わせて新しいパンも日々開発されているため、種類がどれほどあるのか正確には把握するのは難しいでしょう。各国の文化や気候、歴史によって食習慣は作られていますが、同じようにパンもそれぞれの地域で独自のパンが発展してきました。パンの種類の豊富さは世界各国の多様な文化を反映しているといえます。

【フランス】パンの種類

美食の国と呼ばれるフランスは、パン大国としても知られています。それでは、フランスで代表的なパンの種類について詳しく見ていきましょう。今回はフランスで食べられているパンのうち、特に代表的な3つを紹介します。

バゲット

バゲット

 

バゲットはその細長い形が特徴です。外はカリカリで中はふんわりとした食感をしており、日本人が「フランスパン」と呼んでいるパンはこのバゲットです。バゲットという名前には「杖」や「棒」といった意味があります。本場フランスでは、バゲットの中心部分を薄い紙で巻いて、ほとんどむき出しのまま持って帰るというスタイルが一般的です。

パンドミ

パンドミ

 

パンドミは、しっとりとした食感を持つフランスのパンです。その名前は「ミ・パン」、すなわち「中身のあるパン」という意味から来ています。パンドミの内側はふわりとした柔らかな食感が特徴です。また、フランス発祥の料理である「クロック・ムッシュ」には、このパンドミが使用されます。

クロワッサン

クロワッサン

 

クロワッサンはフランスの菓子パンの一種で、層になった生地のサクサクとした食感が特徴的です。バターがたっぷり使われているため、焼き上がる際には食欲をそそる豊かな香りが漂います。かつてはクロワッサンを作るためには熟練した職人の技が必要で、その製造は手間がかかるものでした。しかし、現代では製造工程が機械化され、いろいろな場所で買えるパンとなっています。

【イギリス】パンの種類

世界有数の紅茶大国でもあるイギリス。パン文化が発展している国でもあります。今回は、イギリスで親しまれているパンのうち、代表的な2つについて詳しく解説します。

イングリッシュマフィン

イングリッシュマフィン

 

イングリッシュマフィンは、香ばしい焼き目が付いた丸い形のパンで、イギリスの伝統的なパンとして知られています。外はカリッと焼けた食感ですが、内部はふんわりとしているのが特徴です。イングリッシュマフィンは側面を水平に切って2つにしてから、バターを塗ったり、具材を挟んだりして食べます。

イギリスパン

イギリス食パン

 

イギリスパンは、日本で販売されている食パンの元祖と言われているパンです。食パンと同じく型に入れて焼きますが、蓋をしないので上部がふっくらと丸みを帯びています。一般的には8枚くらいに薄くスライスしてトーストして食べるほか、バターやジャムを塗ったり、サンドイッチのベースとして使ったりと、食べ方は日本の食パンに近いです。

【ドイツ】パンの種類

ドイツは世界屈指のパン大国です。消費量はもちろんですが、種類が豊富なことでも知られています。今回は、ドイツでも特に人気のあるパンの種類をご紹介します。

ライ麦パン

ライ麦パン

 

ライ麦パンは、ドイツを代表するパンの1つです。ドイツは小麦の栽培が困難な地域が多いことから、代わりにライ麦を使用したパンが古くから作られてきました。このライ麦を使ったパンには独特の酸味があり、その酸味を和らげるためバターやチーズなどの乳製品と一緒に食べることが多いです。

プレッツェル(ブレッツェル)

プレッツェル

 

プレッツェル(ブレッツェル)は、ドイツの伝統的な焼き菓子パンの1つで、独特な結び目をしているのが特徴です。特に有名なのが「ラウゲン プレッツェル」です。このプレッツェルは、外側がパリッとした仕上がりで、中はモチモチとしています。ラウゲン プレッツェルはビールのお供として親しまれ、焼き立てのプレッツェルを片手に冷えたビールを飲むのが、ドイツならではの楽しみ方です。

【イタリア】パンの種類

豊かな食文化で知られているイタリアはパンの種類も豊富です。イタリアは南北に国土が長く、地域ごとにパンの文化も異なります。それでは、イタリアを代表するパンの種類について見ていきましょう。

フォカッチャ

フォカッチャ

 

フォカッチャは、イタリアの伝統的な平たいパンで、オリーブオイルが使われているのが特徴です。しっとりとした食感とオリーブオイルの香りを楽しむことができます。フォカッチャという名前は「火で焼いたもの」を意味します。

グリッシーニ

グリッシーニ

 

グリッシーニは、細長いスティック状のパンで、まるでクラッカーのようなパリッとした食感が特徴です。グリッシーニは多くのイタリアのレストランで提供され、食前のおつまみとして定番メニューとなっています。イタリアの人々は生ハムを巻いたりオリーブオイルを付けたりして食べています。

パニーニ

パニーニ

 

パニーニは、イタリア発祥のホットサンドイッチです。特製のパニーニ用パンであるチャバタを使用し、鉄板で焼き上げます。鉄板で焼いた際に付く波のような模様がパニーニの特徴です。パニーニの具材には、モッツァレラチーズやトマト、ソーセージやハムなどが使われます。

【北欧】パンの種類

ここからは北欧で親しまれているパンの解説をします。他の国や地域同様、北欧で独自の発展を遂げたパンをご紹介します。

デニッシュ

デニッシュ

 

デニッシュは、バターがたっぷり使われたサクサクした食感のパンです。生地が層状になっていてクロワッサンと似ていますが、デニッシュはさまざまな形があるのが特徴です。例えば、渦巻き状に巻いたものや、四角く切り分けられたものなどがあります。また、中にフルーツやチョコレート、ナッツなどを包んで作ることも多いです。

シナモンロール

シナモンロール

 

シナモンロールは、シナモンと砂糖がたっぷり使われた甘いパンです。特に北欧のフィンランドで売られているシナモンロールは、スパイスの1つであるカルダモンがふんだんに使われています。また、スウェーデンでは10月4日を「シナモンロールの日」として制定されており、多くのスウェーデン人が美味しいシナモンロールを楽しみます。

【アメリカ】パンの種類

多様な文化圏を持つアメリカはパンの文化も多種多様です。アメリカで食べられているパンの中には、日本でも親しまれているパンがいくつもあります。今回は、日本でも多く食べられているアメリカのパンのうち、代表的な3つについて詳しく解説します。

ロールパン

ロールパン

 

ロールパンは、ふっくらとした食感が特徴のパンです。バターロールとも呼ばれるこのパンは、朝食から夕食まで、さまざまな場面で登場します。アメリカでは非常に親しまれているパンの1つであり、日常的に食卓に並びます。

ベーグル

ベーグル

 

ベーグルは、ニューヨークを中心にアメリカで愛されているパンです。このパンは茹でてから焼くという独特の製法によって、外はカリッと、中はモチモチとした食感になっています。クリームチーズやサーモン、アボカドなどの具材を挟むことも多いです。

ドーナツ

ドーナツ

 

ドーナツはアメリカを代表するスイーツパンです。アメリカでは朝食やおやつとして人気があります。ドーナツの特徴といえば真ん中の穴です。この穴は、ドーナツの生地に熱を均一に通すために開けられています。

【日本】パンの種類

もともとは米食だった日本ですが、今では当たり前のようにパンが食べられています。朝食にはパンを食べるという家庭も多いのではないでしょうか。最後に、日本で発展したパンの種類について解説します。

食パン

食パン

 

四隅が直角になっている食パンは、日本で誕生しました。トーストしてバターを塗った食パンは、日本の朝食の定番ともいえます。食パンの中身はソフトでキメが細かく、口に含むとふんわりとした食感が広がります。また、ほのかな甘味とともに小麦の香りを楽しむことができるため、多くの人々に愛されています。

メロンパン

メロンパン

 

メロンパンは、日本発祥のスイーツパンです。パン生地の上にクッキー生地を乗せて焼き上げる製法が特徴です。焼き上がるとクッキー生地がカリカリとした食感になって、口に入れると甘い風味が全体に広がります。さらに、メロンパンにはさまざまなアレンジが加えられた商品も多数存在しますが、なかにはメロンパンの間にアイスクリームを挟んだユニークな商品もあります。

クリームパン

クリームパン

 

クリームパンは、中に卵と牛乳を材料としたカスタードクリームが詰まったデザートパンです。形は丸形のものや楕円形のものもありますが、野球のグローブのような切れ込みが入った形を連想する人も多いのではないでしょうか。クリームパンは1904年(明治37年)に誕生し、当時は栄養価の高い食品として重宝されたと言われています。

パンの種類の豊富さは多様な文化の現れ

パン

 

今回は世界中で親しまれているさまざまなパンの種類について紹介しました。パンの種類は豊富で、食べられている地域の文化や歴史を反映しています。ぜひ近くのパン屋に行った際は、どのようなパンが売られているかチェックしてみてください。お店によっては特定の地域や国に特化したパンを売っているところもあります。きっとその地域や国の文化を感じられるはずです。