スワッグとは、さまざまな花や葉などの植物を1つにまとめて作る飾りのこと。海外では、魔除けや幸せを呼ぶ伝統的な装飾として親しまれてきました。好きな植物を用いて、生花からドライになるまで長く楽しめるのが魅力です。本記事では、スワッグの歴史や作り方・飾り方、上手に作るポイントなどを紹介します。
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スワッグについて
スワッグは、海外で始まったフラワーアレンジメントの1種です。アレンジした花や植物が、ナチュラルで優しい雰囲気をもたらしてくれるのが魅力。ここでは、スワッグの概要や歴史について紹介します。
スワッグとは
植物を自然な形にまとめて束ねた飾りをスワッグと呼びます。 生花だけでなく、ドライフラワーやプリザーブドフラワーなどを用いたものもあります。
ブーケを逆さまにしたような形が一般的に多いデザイン。他には、複数のスワッグを紐でつないで作るガーランドタイプ、額縁に入れたタイプなど、さまざまなデザインがあります。クリスマスやハロウィンなどのイベント時だけではなく、季節の植物を使って1年中楽しめるのも特徴です。
スワッグの歴史
スワッグは、「壁飾り」を表すドイツ語の言葉です。一説には、ドイツで作られていたドライフラワーのアレンジメントが、スワッグの発祥だと言われています。古代エジプトでは、植物を用いたガーランドなど、スワッグに類似したものが死者の埋葬に使用されていたとも。
また、ヨーロッパではクリスマスツリーと同じように、悪魔を払い幸せを呼ぶための伝統的な飾りとして有名です。スワッグがクリスマスに用いられることもありました。当初は、松の実や葉を赤リボンでまとめたシンプルなものだったとされています。
そして時代の移り変わりの中で、スワッグは現在のような彩り豊かなデザインへと発展。今では日本でもおしゃれな装飾の1つとして人気を集めています。
スワッグにおすすめの植物
スワッグを作るときには、植物の色合いや他の植物との相性を考慮して選ぶと良いでしょう。ここでは、スワッグにおすすめの植物について紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
どの花とも相性の良い、ユーカリ
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アロマで使われることも多いユーカリは、癒しをもたらす心地良い香りが魅力。やわらかな緑色が特徴的で、どんな花と組合せてもフィットします。迷った時はユーカリを取り入れると、まとまりの良いスワッグになるでしょう。
色褪せしにくい、スターチス
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ドライフラワーになった後も色褪せず、きれいな状態をキープしやすいと言われているスターチス。色彩豊かで可愛らしく、色の種類が豊富です。彩りを加えたい時などに取り入れると良いでしょう。
メインの花におすすめの、アジサイ
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パッと目を引く大ぶりの花は、メインとして使うのにぴったり。特にアジサイは色持ちが良く、美しい彩りを長く楽しめます。さまざまな種類があるので、好みの色・形のアジサイを使ってアレンジメントをしてはいかがでしょうか。
スワッグの作り方
生花やドライフラワーなど、いろいろな植物を使って作れるスワッグ。ここからは、必要な材料や作り方を紹介します。基本的な手順を覚えて、お気に入りのアレンジメントを作りましょう!
1. 材料を揃える
必要な材料は、以下の通りです。ホームセンターや100均などで手に入れる他、散歩中に見つけた好みの植物を取り入れるのも良さそうですね。
- ・好きな植物(生花、ドライフラワー、プリザーブドフラワーなどお好みで)
- ・植物をまとめる紐類
- ・仕上げ用のリボン
- ・茎や花などを剪定するハサミ
- ・花以外の装飾(木の実、ドライフルーツ、シナモンを始めとしたスパイスなど)
2. 下処理をする
- 完成した姿をイメージしながら、茎の長さ、葉や花のボリュームを調整する
- 束ねる部分にある小枝や葉をカットし、縛る時にデコボコが邪魔にならないようにする
ポイントとしては、長さやボリュームのバランスを取る時に、枝分かれした部分からカットすること!意識しながら処理してみてくださいね。
3. 花材を配置する
- 束ねる部分を固定させ、ベースとなる茎の長い花材から置く
- 全体のバランスを見て、短い花材を重ねる
美しいらせん状に仕上げるために、重ねる時は根元をクロスさせましょう。枝や茎が外側へ向いているとバラバラな印象になるため、内向きを意識するとまとまりやすくなりますよ。束ねる部分が寂しくならないように、下の方にボリュームのある花を使うのがおすすめです。
4. 束ねる
- 1番丈夫そうな茎に輪ゴムをかけ、全体に2~3周してから適当な茎に掛けて留める
- 余分な茎をカットし、飾りのリボンや紐などを結んだら完成
ドライにすると、水分が抜けて徐々に茎が細くなります。輪ゴムを使えば、茎が細くなっても束ねた部分が緩むのを防げるのでおすすめです。また、束がずれないよう、きつめに紐で縛ると良いですよ。
初心者でもスワッグを上手に作るポイント
スワッグは、ポイントを押さえれば初心者でも上手に作ることができます。ここでは、初めてでも上手に作るためのポイントを紹介します。
全体をイメージしながら束ねる
長めの植物をうしろに、短めの植物を前にすると、全体的なバランスが良くなります。 立体的にしたい場合は、どこから見てもきれいに見えるように中心がトップになるよう形を整えましょう。
整える時は、アーモンド形をイメージすると立体感がアップします。空気を含めるようにふんわりと束ね、茎と先端がすぼまるようにしてくださいね。隙間が気になる部分は、飾りや短い花などを加えると、きれいに仕上がりますよ。
生花をドライする場合は場所を考慮する
生花を使った場合、ドライフラワーになるまでの過程も重要です。直射日光を避け、風通しの良い場所に保管してください。これで色褪せの少ないドライフラワーが完成します。
ドライフラワーとなるまでの間は、観賞できるよう飾っておくのも良いでしょう。成形が完了したら、お好みのディスプレイを楽しんでくださいね!
スワッグのおしゃれな飾り方
壁に吊るすイメージが強いスワッグですが、飾り方はそれだけではありません。ここでは、おしゃれなスワッグの飾り方について紹介します。
壁にかける
市販品のスワッグの場合、吊るすための輪がついており、すぐに飾れることがほとんど。どの方向からもきれいに見えるよう作られているので、心置きなく好きな場所にかけて楽しみましょう。
手作りしたものは、どこから見ると1番きれいに見えるかを意識して飾ってみてください。2ヵ所に紐を通して支え、横向きにして吊るすなど、個性的な飾り方をするのも良いですね。
立てかける
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高さのあるスワッグの存在感を生かすなら、立てかける飾り方がおすすめ。生花の場合は重さで垂れ下がりやすいので、ドライフラワーなどで作られたものを選びましょう。花瓶やカゴに入れたり、壁の隅に立てかけたりすると、倒れることなく部屋に彩りを与えてくれますよ。
そのまま置く
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裏側が平らになったデザインなら、棚や低めの家具の上に置くのも手。ただ置くだけでも、部屋が華やかになりますよ。 賃貸などで壁にピンを刺せない場合や、さりげなく飾りたい場合におすすめです。
ガーランド風につるす
複数のスワッグを紐で吊るしてガーランド風に飾ったり、小さなスワッグを吊るしたりすればキュートな雰囲気になります。 サイズや種類を変えて、変化をつけるのも素敵ですね。フックで吊るせば、季節やイベントに合わせて簡単に交換できます。壁にピンなどを刺したくない時は、カーテンレールを利用するのも良いでしょう。
スワッグで部屋を飾り、自分のお気に入り空間にしよう
スワッグは、使う植物や飾り方によって、さまざまな楽しみ方ができます。植物選びから配置、デザインまで自分で決めるワクワク感は、スワッグ作りの醍醐味でもあるでしょう。好みの植物を使って、部屋をおしゃれに彩ってくださいね。
また、スワッグを作る時は、ドライフラワーの作り方を押さえておくことも大切です。こちらの記事ではドライフラワー作りのポイントを紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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