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Mar 31, 2023

人気YouTuberがおすすめ!1日3分で身体を正しく整える「お悩み別」自宅ストレッチ

あぐらでストレッチするのがさん

現代を生きる私たちは、健康におけるさまざまな課題を抱えています。体調管理のために整体やパーソナルトレーニングに通う人も増えていますが、時間もお金もかかってしまうのが実情です。

そこで今回は、自宅で簡単にできるセルフストレッチをご紹介。自らが実践したことで「人生が変わった」と語る人気YouTuber・のがさん考案のメニューはなんと3分で完了。腰痛や肩こり、下腹ぽっこりなどお悩み別のケア方法とともに「毎日続けるコツ」も聞いてみました!

MOKUJI

ストレッチを教えてくれるのは、のがさん

のがさん

 

トレーニング系YouTuber。チャンネル登録者数111万人を超える『のがちゃんねる』では、短時間で効果が実感できる筋トレ動画が人気。『【毎日2分】30日で腹筋を割るトレーニンング』は2019年YouTube国内トップブレイク動画ランキング1位に選ばれ、現在の総再生回数は2,900万回を超える。全米ヨガアライアンスRYT200、BESJマットピラティス指導者保有。YouTube

毎日「3分」のストレッチで身体は変わる!

のがさん

 

―のがさんはどのような経緯で、ストレッチに関する活動を始めたのでしょうか?

「もともと身体を動かすことは好きじゃなくて、YouTubeを始める前は体重が今より10kg以上重かったんです。やせて健康になりたくて何度もダイエットに挑戦しましたが、続かなかったり、リバウンドしたりとまさに負のループでした。

 

悩んでいた時期にいろいろな方法を試したのですが、そのなかで結果に繋がったのが、毎日のストレッチやトレーニングだったんです。

 

―ストレッチは身体の柔軟性を高めるためのイメージがありますが、ダイエットにも繋がるんですか?

「柔軟性を高めることには、いろんなメリットがあるんです。もちろんダイエットにも効果がありますし、身体のゆがみを改善したり、可動域を広げることで代謝がアップしたり、基礎体温を上げることで免疫を上げる効果もあります。
姿勢が良くなると身体が緊張しにくくなる、リラックスできるようになったり、不眠が改善されるという人もいるんですよ」

「時間」よりも「頻度」を重視しよう

ストレッチするのがさん

 

―いつやるのがいいんでしょうか?

「私の場合は、朝起きてすぐにやります。ルーティンとしてわかりやすいですし、午前中から身体の調子が良くなるので、パフォーマンスが上がりますよ。

でも、柔軟性を上げたい人には、、身体を伸ばしやすいお風呂上がりを推奨しています。デスクワークや家事中にちょっとしたストレッチを取り入れるなら、1時間に1回アラームを鳴らして取り組むのもオススメ」

 

―1時間に1回と思うと、かなり高頻度なような……。

「3分以上のストレッチはお風呂の後や寝る前など、まとまった時間の取れるタイミングで大丈夫です。

ただパソコン作業や家事など、同じ姿勢を取り続ける時間が長いときは『肩を上に向かって伸ばす』など、単純なストレッチをひとつやるだけでも、固まった姿勢をリセットできますよ」

 

―簡単な動作でもストレッチになるんですね。

「もちろんです!ただ、作業中の短い動作は『身体が固まりきるのを防ぐ』ためにはいいですが、実際に柔軟性を高めるなら、時間があるときに3分以上のストレッチを日々継続してもらう方が効果は高いです」

 

―身体のゆがみや凝りって、同じ作業を続けることで起きてしまうものなんですか?

「同じ動作を続けていると、正しい姿勢が取れなくなったり、使っている筋肉が固まってしまうんです。同じカバンをいつも利き手側の肩にかけているだけでも、左右差は出てきます。なるべく毎日両方で持つのがオススメです。

それに、脚を組むのも骨盤のゆがみに繋がりますし……日常のさまざまな動作でも身体は固まったりゆがんだりしてしまうものなんです」

運動が続かない人にこそオススメ

のがさん

 

―クセでやってしまう動きもゆがみに繋がってしまうんですね……。

「そうなんです。でも、ストレッチは特別な道具も必要なく、自宅で3分トレーニングするだけで身体が変わるので、どんな人でも取り入れやすいのがメリット。

だからこそ、習慣化するのが一番です!」

 

―のがさんのストレッチは、どんな人にオススメですか?

「私のチャンネルのファンの方は、ダイエット目的で視聴してくれている人が多いですが、ストレッチの効果は広いので、さまざまな人にオススメできますよ!
例えば筋トレをしている人にも効果あり。可動域が広がるとトレーニングの効果もアップします。姿勢が良くなると不調が改善するので、老若男女問わず取り組んでほしいです。

 

でも強いていうなら強度の高い運動など、他のトレーニングが続かない人にオススメしたいですね。
健康維持は習慣が大切なので、手軽なストレッチから取り組んでもらうと、他の健康習慣にも意識が向きやすくなりますよ」

ストレッチするときの注意点

ストレッチするのがさん

 

「特別な道具は必要ありませんが、あると便利なのはヨガマット。床が固いと関節を痛める可能性があったり、逆にベッドの上のように柔らかすぎると効果が弱まる懸念があるので、固い床の上にヨガマットを敷くか、薄いカーペットやラグの上で行いましょう。

 

また、体が硬いからといって無理な強度でストレッチを行うと痛めてしまう場合も……。

『痛気持ちいい』範囲で身体を伸ばし、自分にとってちょうどいい強度を探ってみましょう。

不調のある部分ばかり長くやりすぎるのも良くないので、一度に大きな効果を求めず、適切な時間で日々習慣化してみることが重要です。

 

継続しても改善が見られない場合や悪化する場合は、一度整体師などプロに診断してもらうことも大切。自分の体調と向き合いながら、自分のペースで行っていくことが習慣化のコツです」

お悩み別!3分で終わる健康ストレッチ

のがさんによれば1日3分のストレッチでも、習慣になれば身体の変化を感じることができるとのこと。

インターネットやYouTubeに載っている大量の情報から「どのストレッチを実践すればいいか分からない!」という人のために、のがさん監修のお悩み別3分ストレッチをご紹介していきます。

【お悩み①】寝ても疲れが取れない…

「しっかり寝ていてもなんだか疲れが取れなかったり、朝の寝起きが悪い場合、身体が緊張していて睡眠効率が落ちている可能性があります。

体の緊張をほぐすと、睡眠効率の悪さや日々の作業で溜まる疲れが減り、日常的な疲労が溜まりにくくなります」

四つん這いで背中のストレッチ

四つん這いで背中のストレッチ

 

「最初のポーズは、四つん這いの姿勢から。
両肩の真下に両手を下ろし、手の指を開いて床を押します。ひざは腰の幅に開きます」

 

四つん這いで背中のストレッチ

 

「息を吸いながらお腹と背中を反らせて目線を上に向け、肩甲骨は寄せます」

 

四つん這いで背中のストレッチ

 

「上の姿勢で息を吸い切ったら、今度は吐きながら背中を丸めていきます。あごは胸に引き付けるようにします。

上記の動きを30秒間、自身の呼吸のペースで行っていきます」

あぐらで腕を回すストレッチ

あぐらで腕を回すストレッチ

 

「次に、あぐらの姿勢で座ります。

片手をついたら、反対の手をひじを基点に大きく円を描くように回していきます」

 

あぐらで腕を回すストレッチ

 

「身体全体を使って動くことを意識しながら、回る方向に目線も向けていきます。

腕を上に回すときに息を吸い、吐きながら腕を下ろしていきます」

 

あぐらで腕を回すストレッチ

あぐらで腕を回すストレッチ

 

「頭の上から身体の側面、そして床に向かって回します」

 

あぐらで腕を回すストレッチ

 

「30秒かけて回したら、逆の手も30秒行います。

肩甲骨や上半身がほぐれ、呼吸が整います。リラックス効果の高いストレッチです」

寝た姿勢で腰と背中を伸ばすストレッチ

寝た姿勢で腰と背中を伸ばすストレッチ

 

「最後は寝姿勢で行っていきます。就寝前にベッドの上でやるストレッチとしてもオススメです。

右ひざを左手で抱えて、右腕はまっすぐ真横に伸ばし、深く息を吸います」

 

寝た姿勢で腰と背中を伸ばすストレッチ

 

「息を吐きながら、添えた左手と一緒に脚を左側に下ろしていきます。

目線は反対側を向けながら30秒かけて呼吸を続けます。逆方向も同様に」

 

寝た姿勢で腰と背中を伸ばすストレッチ

 

「身体の緊張が取れると、睡眠の質が高くなり、疲れが取れやすい身体になっていきます」

【お悩み②】美しさを半減させる猫背を直したい

「家事やパソコン作業を日常的に行っていると、背中が丸まって猫背になりやすくなります。

さらに、腕は前に出すことはあっても後ろに出すことはあまりないため、前後差が大きくなり、肩の前の筋肉が縮こまってしまうため、首が前に出て姿勢が崩れてしまいます。

猫背は健康に悪いのはもちろんのこと、胸を張ったまっすぐな姿勢はそれだけで美しく自信があるように見えるので、外見を磨く意味でも改善したい症状です」

あぐらの姿勢で肩甲骨を寄せるストレッチ

あぐらの姿勢で肩甲骨を寄せるストレッチ

 

「あぐらの姿勢で座り、脇を締めたまま肘を90度に曲げ、両手のひらを天井に向けます。肘を曲げたまま両手を開きます。
手のひらは天井を向けながら、肩甲骨をぐっと寄せるイメージで行います」

あぐらの姿勢で肩甲骨を寄せるストレッチ
NG例

「しかし、無理に寄せようとしすぎて腰を反らないように注意しましょう。

肩をすくめず、なるべく首を長く、天井から引っ張られる感覚を保って30秒間行います」

首の筋肉を伸ばすストレッチ

首の筋肉を伸ばすストレッチ

 

「今度は右手を鎖骨に添えて、ななめ下に力を入れるようにしながら、首は反対方向に反らせていきます。

軽く歯を噛みしめるようにすると、伸びが深くなります。呼吸を続けながら30秒間行ったら、反対側もやっていきます」

 

首の筋肉を伸ばすストレッチ

 

「首の傾け方を変えると伸び方が変わるので、気持ちいい場所を見つけてみましょう。

猫背の人が固まりやすい胸鎖乳突筋という筋肉を伸ばすことで、首周りの緊張をほぐしていきます」

あぐらの姿勢で胸と肩甲骨をほぐすストレッチ

あぐらの姿勢で胸と肩甲骨をほぐすストレッチ

 

「あぐらのポーズのまま、両手を身体の後ろで組んで肩甲骨を寄せ合います。

気持ちよければ、腕をゆらしたり、上下したりしてみましょう」

 

あぐらの姿勢で胸と肩甲骨をほぐすストレッチ

 

「お腹や背中が反らないように、背中はまっすぐを意識するのがコツ。

胸の前や肩甲骨の筋肉をほぐすポーズです。気軽に行えるポーズなので、仕事の合間にも行ってみましょう」

【お悩み③】万病のもととなる不眠や寝付きの悪さ

「不眠の原因はいろいろありますが、呼吸が整うと寝付きが良くなるといわれています。副交感神経を優位にするストレッチを行うと、リラックス状態になり、眠りにつきやすくなります。

ゆったりと気持ちいい姿勢を取る気持ちで行っていきましょう」

寝た姿勢で股関節を回すストレッチ

寝た姿勢で股関節を回すストレッチ

 

「まずは、寝転がりながらひざを立て、股関節を基点に脚を内側から外側に回していきます」

 

寝た姿勢で股関節を回すストレッチ

 

「ポイントは脚を回そうとするのでなく、股関節からしっかりと回すように意識すること。

なるべく大きな円を描くようにしてみましょう」

 

寝た姿勢で股関節を回すストレッチ

 

「15秒ずつ、内回しと外回しを行っていきます。

30秒回したら、次は逆の脚を回していきましょう」

 

寝た姿勢で股関節を回すストレッチ

 

「このストレッチを行うと、一日の動作のなかで生まれる脚の左右差をなくすことができます」

寝た姿勢で力を入れる・抜くを繰り返すストレッチ

寝た姿勢で力を入れる・抜くを繰り返すストレッチ

 

「寝姿勢のまま続けていきます。

全身に力を込めて、目をぎゅっとつぶりながら肩をすくめていきます。身体の中心にパワーを集めるイメージです」

 

寝た姿勢で力を入れる・抜くを繰り返すストレッチ

 

「10秒ほど力を入れたら、ふっと全身の力を抜いて脱力します。

この動作を3回ほど、自分のペースで繰り返します。力を入れた後は脱力がしやすく、また身体が緩みやすくなっています。

 

脱力を感じたら、そのまま呼吸していきます。まずは4秒吸って4秒吐くを目安に呼吸をし、無理がなければ自分のペースで、少しずつ時間を伸ばして呼吸を続けていきます。このまま寝姿勢を取っていると、副交感神経が優位になっていきます」

【お悩み④】ダイエットの効果が出ない下っ腹を引っ込めたい

「お腹が出ているのは皮下脂肪が原因の場合もありますが、反り腰のせいなことも。

脂肪は食事制限や有酸素運動で減らすことができますが、ダイエットしても下っ腹が改善されない場合は、反り腰や姿勢を改善することで、一気にスタイルアップする可能性があります」

立ちひざで腸腰筋を伸ばすストレッチ

立ちひざで腸腰筋を伸ばすストレッチ

 

「まずは片脚を前に出し、反対の脚はひざをつきます。前に出した脚と逆側の腕は上へ。

骨盤が前傾していると太ももの前側やふくらはぎが張りやすくなり、反り腰が悪化してしまうので、ポーズを取っているときはお尻を丸め込むように意識するのがポイントです」

 

立ちひざで腸腰筋を伸ばすストレッチ

 

「お尻を丸め込みながら、前に出した脚に体重をかけていきます。30秒ずつ、上げる手を変えて行っていきます。

体重を前にかけることで、反り腰の人が固まりやすい腸腰筋を伸ばすことができます」

ふくらはぎと太ももの前側を伸ばすストレッチ

ふくらはぎと太ももの前側を伸ばすストレッチ

 

「次は、立ち上がって片脚を前に出していきます。いわゆる「アキレス腱伸ばし」のポーズ。

かかとを遠くに下ろすイメージで伸ばすと後ろ脚ふくらはぎが伸びていきます。両脚を30秒ずつ行いましょう」

 

ふくらはぎと太ももの前側を伸ばすストレッチ

 

「ふくらはぎや前ももを伸ばすと骨盤の前傾が整い、反り腰の改善に繋がるため、下腹部の目立ちも改善されていきます」

【お悩み⑤】デスクワーク続きで辛い肩こり

「タイピングや家事を日常的に行っていると、肩周りの筋肉が固まりやすくなります。作業を続ければ続けるほど肩が凝るので、気づいたときにストレッチを取り入れるようにすると防止することができます」

ひじを持って脇下を伸ばすストレッチ

ひじを持って脇下を伸ばすストレッチ

 

「あぐらかイスに座りながら、片方のひじをもう片方の手でつかんでいきます。

視線はまっすぐ前を向きながら、腰が反らないように注意しましょう」

 

ひじを持って脇下を伸ばすストレッチ

 

「大きく息を吸ったら、吐きながらつかんだひじの反対側に、身体を傾けていきます。目線も斜め上に移動し、お尻が宙に浮かないように注意してください。

息を吸いながらまっすぐに戻り、逆側に反らしていきます。30秒続けたら、つかむ腕を逆にして、反対側も行っていきます」

 

ひじを持って脇下を伸ばすストレッチ

 

「脇から腕の前側を伸ばしていくことで、肩甲骨の緊張を和らげます」

四つん這いで肩甲骨を伸ばすストレッチ

四つん這いで肩甲骨を伸ばすストレッチ

 

「次は四つん這いの姿勢になります。両手は肩幅に開き、脚は腰の幅に開きます」

 

四つん這いで肩甲骨を伸ばすストレッチ

 

「片方の手を前に出し、お尻は後ろに引いていきます。

少しずつ目線を伸ばした手と逆方向に向けていきます」

 

四つん這いで肩甲骨を伸ばすストレッチ

 

「手の角度を変えると伸びる部分が変わるので、気持ち良い場所を探してみましょう。

30秒呼吸しながら続けたら、手を入れ替えて逆側を行っていきます」

習慣化と「自分らしいポーズ」を大切に

あぐらでストレッチするのがさん

 

のがさんによれば、ストレッチで一番大切なのは「習慣化すること」なのだそうです。身体は日常の動作や自身のクセなどで固まったりゆがんだりしていくもの。

でも、習慣化できていれば日々の数分で快適な身体を手に入れることができます。

 

また、身体の固さはひとり一人違うので、自分に合った強度を見つけることが大切です。ストレッチにも、身体が固い人向けのもの、柔らかくなってきた人向けのものなどがあるので、つらいストレッチを無理して行うのではなく、気持ち良く続けることができるストレッチを見つけてみましょう。

【マグネットな本】のがさんを引き付けた一冊

『くらしマグネット』の出演者に、その人のライフスタイルに大きな影響を与え、まさに磁石のように吸い寄せられた一冊を紹介してもらうコラム「マグネットな本」。
のがさんにそんな本を選んでもらいました。

スティーヴン・ガイズ「小さな習慣」

スティーヴン・ガイズ「小さな習慣」

 

「この本はリバウンドや三日坊主を繰り返していた私に、ダイエットを続けられるキッカケを作ってくれた本です。

表紙が可愛くてたまたま手に取った一冊だったのですが、ストレッチに限らず、読書や勉強、家事など、さまざまなことを「習慣化するコツ」が書いてあります。できることをひとつずつやろう、と優しく前向きに背中を押してくれる本です」

 

 

Photo_Ikki Fukuda Interview & Text_Shiori Mikuni Edit_Yasushi Shinohara