部屋の印象を決めるカーテン。既製品は値が張るので、節約のために手作りするのもひとつの手です。また、出窓など規格外の窓でカーテンの丈が合わない場合にも、手作りならぴったりサイズで作れます。好みの生地を購入して、手作りしてみてはいかがでしょうか。本記事では、カーテン生地の選び方や手作り方法・アイディア、カーテンを清潔に保つお手入れ方法を紹介します。
手作りカーテンの生地の選び方
まず、カーテンの生地の選び方を見ていきましょう。カーテンを手作りする時には、生地選びにもこだわりたいところ。部屋に合ったデザインを選ぶことはもちろん、カーテンの機能を考えることも大切です。
手作りカーテン生地の選び方①素材で選ぶ
カーテンに使用される素材は主に「天然繊維」と「化学繊維」の2種類。特に化学繊維が使用されているカーテンが多いです。
<綿・麻(リネン)などの天然繊維>
- ナチュラルな風合いを楽しめる
埃を吸着しにくい
カビが発生することがある
※リネンであれば、吸水性が高いのでカビが発生しづらい
洗濯するとシワになりやすい
※脱水しないで干すなどの工夫が必要
<ポリエステルやナイロンなどの化学繊維>
- 耐久性に優れており丈夫
シワになりにくくお手入れがしやすい
カビ自体は発生しにくいが、発生すると頑固で取れにくい
カビはどちらの素材でも発生する可能性があります。カビが発生しやすい埃が溜まる場所・湿度が高い場所を避けるなど、カーテンの設置場所をよく考えましょう。
手作りカーテン生地の選び方②機能で選ぶ
カーテンの機能を考えて選ぶのも大切です。主に以下のような機能があります。
<遮光>
光を遮る機能のことで、カーテンの厚さによって遮光性が変わります。厚ければ遮光性が高くなるので、寝室など暗くしたい部屋には厚めを、少し光を入れたければ薄めを選ぶと良いでしょう。
<遮熱>
日差しによる気温の上昇を抑える機能です。遮熱を選べば、エアコンの効きを高めることにもつながります。
<UVカット>
光を反射して紫外線をカットする機能です。家具などの日焼けを防ぎます。
<防炎>
火災が起きた場合に、火の燃え広がりを防ぐ機能です。高層マンションでは、防炎カーテンの設置が義務付けられていることがあります。
手作りカーテン生地の選び方③デザイン・色で選ぶ
カーテンを手作りする最大のメリットは、色や柄など好きなデザインを選べることです。既存のデザインだと気に入るものが見つからないことがありますが、柄物なら北欧やハワイアンといった好みのテイストに合わせられます。
また、カーテンの色選びも重要です。カーテンの色によって、部屋の雰囲気が変わります。床や壁の色と同じ、もしくは近い色味にすると落ち着いた雰囲気に、逆に反対の色合いを選んで部屋のアクセントにすると、明るく元気な雰囲気になります。
【デザイン別】手作りカーテンのアイディアと作り方
次に、手作りカーテンのアイディアとその作り方をデザイン別に紹介します。カーテンにはたくさんのデザインがあり、なかには初心者でも作りやすいものも。材料が少ないので手軽に作れますよ。
手作りカーテンのアイディアと作り方①初心者におすすめのフラットカーテン
ひだがないフラットカーテンなら初心者にもおすすめ。生地の模様や柄をきれいに見せられます。ナチュラル・カジュアルな風合いの部屋と相性が良いですよ。
【材料】
- 生地
カーテンテープ
糸
カーテンフック
【作り方】
- 生地の両端を1cm幅の三つ折りに、さらに生地の上部を1cmに折り込み、それぞれアイロンで折り目を付ける
- 両端三つ折りの折り目に挟むようにカーテンテープを設置し、上下を縫い付ける
- 生地の両端を縫う
- 生地の裾を10cmほど折り込んで縫う
- カーテンフックを取り付けたら完成
手作りカーテンのアイディアと作り方②おしゃれなひだ付きのカーテン
通常お店で見かけるのは、ひだが付いたカーテンが多いです。ひだを作る分、レールの長さより余分に布が必要。レールの長さに3~5%プラスした長さの布を用意しましょう。
【材料】
- 生地
カーテン用芯地
糸
カーテンフック
【作り方】
- フラットカーテンの作り方を参考に、生地の上部分・裾部分・両端を三つ折りにし、ミシンで縫う
※カーテンテープは付けなくてOK - ひだにする部分を折ったらクリップで留め、縦方向にミシンで縫う
- 2でできた輪の真ん中を潰すようにMの字に折り、ひだを作る
- 3でできたひだの真ん中あたりを横方向に少し縫えば、ひだの出来上がり
- 2〜4の手順を繰り返し、生地上部に等間隔でひだを作る
- すべてのひだを縫い終わったら、ひだの部分にカーテンフックを取り付けて完成
手作りカーテンのアイディアと作り方③つっぱり棒に通すだけのお手軽手作りカーテン
カーテンレールがない窓でも、突っ張り棒があればカーテンを設置できます。ミシンを使うと早くできますが、手縫いでも構いません。
【材料】
- 生地
糸
つっぱり棒
【作り方】
- フラットカーテンと同様に生地の上部分、裾部分、両端を折り込む
※上部分はつっぱり棒が通るくらいの幅を開けて折ること - 1で折った部分をミシンで縫う
- つっぱり棒を通せば完成
カーテン上部をカーテンクリップで挟み込む方法もおすすめです。カーテンクリップの輪っかにつっぱり棒を通せば開け閉めがよりスムーズになります。
また、縫うのが面倒・苦手なら、針と糸を使わずに布用の接着剤で生地を貼ると良いですよ。
手作りカーテンのアイディアと作り方④小さな窓や目隠しにぴったりのストラップ付きカフェカーテン
小さめの窓やキッチンカウンターの目隠しには、カフェカーテンがおすすめです。カーテンと違う色味やデザインの生地でストラップを作れば、おしゃれになるだけでなく開け閉めもスムーズにできます。
【材料】
- 生地
糸
つっぱり棒
【作り方】
- ストラップ部分を作る
ストラップの数だけ生地をカットし、細長く折って両端をミシンで縫う - フラットカーテンと同様に、生地の上部分、裾部分、両端を三つ折りして、上部分以外をミシンで縫う
- 生地上部分のストラップ設置箇所を決めたら、1でできたストラップを縦半分にたたみ、生地上部分の折り目に差し込んで固定する
- ストラップを固定した上部分を表裏両方ミシンで縫う
- ストラップにつっぱり棒を通せば完成
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カーテンのお手入れ方法
最後に、カーテンのお手入れ方法を紹介します。一見きれいに見えても、埃や開け閉めで付いた手垢などで意外と汚れているもの。頻繁に洗濯するのは難しいですが、普段から少しずつケアすることで清潔に保てます。
カーテンのお手入れ方法①カーテン表面の埃や汚れを取る
カーテンの汚れは空気中の埃が主で、カーテンのひだの部分などに溜まりやすいもの。カーテンに付着した埃やゴミをそのままにしておくと水分を吸収してカビが発生しやすくなるので、ハタキや掃除機で取り除いてください。なお、掃除機を使う場合は、吸引力が強すぎるとカーテン生地を傷めてしまいます。弱めに設定してひだに沿って軽くかけるのがポイントです。
併せて、カーテンレールや窓も掃除します。カーテンレールの埃やゴミは、特にカーテンに付きやすいので注意しましょう。
カーテンのお手入れ方法②年に1回は洗濯する
年に1回はカーテンを洗濯しましょう。レースカーテンなら、年に2~3回洗濯するのがおすすめです。
【洗濯方法】
- カーテンフックをすべて取り外す
- カーテンを折りたたみ、洗濯ネットにいれる
- ネットに入れたカーテンを洗濯機で洗う
- 洗いあがったらカーテンフックを付けて、レールに吊るして自然乾燥させる
既製品の場合は、洗濯する前に洗濯ラベルを必ず確認。また、洗濯機の設定は「弱め」で水は「多め」、脱水は「短め」に設定します。生地を傷めないよう乾燥機の使用は避けてください。
カーテンを手作りしてお気に入りの空間を作ろう
手作りが難しそうなカーテンですが、意外と簡単に作れます。お気に入りの生地でカーテンを作れば、自分好みの部屋作りが叶い、素敵なお家時間を過ごせるはず。どの場所にどんなカーテンを設置したいかを考えながら、手作りカーテンに挑戦してみてはいかがでしょうか。