11月22日といえばいい夫婦の日として広く認識されていますが、「韓国キムチの日」としても制定されているのを知っていますか?
この記事では11月22日に二子玉川ライズで行われた「韓国キムチまつり」でキムジャン体験をレポートすると共にキムチづくりのポイントを紹介します。
MOKUJI
11月22日は韓国キムチの日
2013年にユネスコの世界無形文化遺産となったキムジャン文化。「キムチに使用される原料の一つ一つ(11)が集まって、22種(22)以上の効能がある」といった意味合いと、ちょうど越冬キムチづくりであるキムジャンが始まる時期と重なる日としてこの日が「韓国キムチの日」として制定されました。日本では2023年9月に記念日登録されています。
キムジャンとは?
韓国の定番料理のひとつであるキムチ。新鮮な野菜がとれない冬には、大量にキムチをつけて保存食としていたのだそう。冬支度であるキムチ漬けは、家族や親戚などが集まり大量に作るのだとか。この年に一度、大量にキムチを漬けることを「キムジャン」と呼ぶようになりました。
キムジャンの時期に差し掛かると、韓国の市場やスーパーでは白菜や大根などの野菜が山積みになっている風景が見られます。現代では核家族化が進み、その量は減少しつつあるようですが、文化として根付いているのだとか。
韓国キムチまつりとは?
制定された2023年には日本のコリアンタウンとして有名な新大久保の近く、新宿歌舞伎町シネシティ広場にて「第5回新大久保ハンマダンまつり & 韓国キムチまつり2023」が催されました。
今年は場所を変え、二子玉川ライズにて11月22日に開催。屋外でキムチづくりが体験できるイベントがあるのだとか。
今回はくらしマグネット編集部で辛いものが大好きな激辛部の二人で参加してきました!
講師は韓国料理研究家・キムヨンジョンさん
今回キムチ作りを教えてくれたのは、韓国料理研究家のキムヨンジョンさん。2011年から開校している韓国料理教室「韓サモ」ではお店に負けない韓国料理をモットーに本場の味を伝えています。2020年からはYouTube「ヨンジョンの本格『韓国料理レシピ』」をスタート。本格韓国料理のレシピを紹介しているのでぜひチェックしてみてくださいね。
キムジャン体験スタート
キムチの効能といえば色々あるけれど一番は免疫があがること!発酵食品であるキムチには植物性の乳酸菌が豊富に含まれており、生きたまま腸に届きやすいと言われています。乳酸菌には腸内の善玉菌を増やす働きが認められていて、免疫力をアップさせたり悪玉菌を減らしたりする作用があるのだとか。
ここからは実際にキムジャン体験をレポートしていこうと思います!
受付でエプロンなどキットを受け取ったらそれぞれのテーブルに案内してれます。使用するヤンニョムは衣服に付着すると取れにくいとのことなので荷物は全てビニール袋の中へ。
エプロンは割烹着風ですっぽり。
キムヨンジョン先生がキムチの効能やヤンニョムの材料・作り方なども一緒に教えてくれます。そしてなんといってもお肌がつやっつや!おしゃべりも上手でついつい聞き入ってしまいます。
何を漬けるのがおすすめ?
今回使うのは韓国白菜と先生がすでに調合してくれたヤンニョム。漬ける野菜は定番の白菜や大根の他、本格的にしたい場合はにんじんをちょっといれるといいのだそう。またりんごや柿など果物を入れるのもいいのだとか。ただし大切なのは分量を守ること。これが好きだから、とレシピの調合を変更すると素材同士が引き立て合わなくなってしまいます。
白菜を塩漬けする際のポイント
10年以上白菜の塩漬けを研究してきたヨンジョン先生によると、日本の白菜は塩漬けしたあとに1時間から1時間半の間に洗うことで失敗はしないとのこと。使用する塩はなんでもいいけれど粗塩を使うのがおすすめです。ミネラルが豊富な上、塩の角で白菜の優しいおいしさが引き立つのだそう。
ヤンニョムの作り方のポイント
今回は会場にてすでに用意されていましたが、ヤンニョムに必要な材料は下記の通り。(ヨンジョンの本格『韓国料理レシピ』より引用)
・粉唐辛粉 ―― 100g ・玉ねぎ ―― 80g ・りんご ―― 80g ・アミの塩辛 ―― 大さじ1 ・カナリエキス ―― 大さじ5 ・にんにくおろし ―― 大さじ2~3 ・しょうがおろし ―― 小さじ2~大さじ1 ・蜂蜜 ―― 大さじ3 ・キムチのり ―― 大さじ4(硬さで少し変る。) ・ダシダ ―― 大さじ1 好みで 辛口唐辛子粉 -ー大さじ1
唐辛子にはキムチ用と粉末があり、キムチづくりにはキムチ用の粗挽き唐辛子を使うのがおすすめ。唐辛子の挽き方でコクと風味が全く別物になるのだとか。自家製のキムチは、スーパーなど店頭で手に入るキムチよりも汁が多いのが特徴。その汁をとろみに変えてくれるのがキムチ用唐辛子なんです。粉末唐辛子だけでもいいけれど、本格的にするのならばキムチ用唐辛子を入れるのがおすすめです。
また、辛いものが好きだといって勝手に分量を変更するのはNG。実は唐辛子には甘口・中辛・辛口の3種類があって、激辛部のように辛いのが好きな人は辛口を使うのが正解。それぞれの辛さの唐辛子を配合して自分好みの辛さを見つけるのも楽しそうです。
日本人には耳馴染みがないアミの塩辛は、いかの塩辛で代用できるので安心してくださいね。他にもカナリエキスは簡単にいえば魚醤(ナンプラー)のことで、代用する場合は上のレシピよりも大さじ1プラスしてください。
また、キムチのりはキムチづくりには欠かせない重要な存在です。水に上新粉・小麦粉を溶かしたもので、 100mlの水に大さじ1を入れてとろみがでるまで火にかければ完成です。キムチの乳酸菌を育てるために必須のものなので欠かさず入れましょう。甘み出しのための蜂蜜は砂糖でもいいし、砂糖と蜂蜜をブレンドしてもいいとのこと。梅酒をいれるのもいいのだとか!にんにくやしょうがは、お好みに合わせて入れても入れなくてもOKです。
ヤンニョムを塗り込む際のポイント
それでは実際にヤンニョムを白菜に塗り込んでいきます。
会場の卓の上には使う用具がセットされていて、白のペーパートレイに直に白菜を置いていきます。
今回使用するのは韓国の白菜。コントラストがとても鮮明で綺麗です。
韓国のオンマ達は作ったヤンニョムを味見する際に白菜を指にくるくる巻き付け、薬念をちょちょっとつけて味見をするのだそう。
ヤンニョムを白菜に塗っていくときには、まずは根本にヤンニョムをぐっ!と入れてから葉に向かって塗っていきます。
揉みながらというよりは、お習字で筆を動かす時のようにまずはざっと塗っていきます。
多少ムラが出ても問題ありません。全て塗り終えたら2度目も同じように塗っていきます。絶対に塗り残しの白いところがでてくるはず!
ヨンジョン先生はその白を見つけた時が嬉しいのだとか。
体験中は先生が卓を回ってきてくれます。ヤンニョムの量や塗り方など不安になったらいつでも聞けますよ。
2度目塗り終えたら全体を揉んでからチャック付きポリ袋に入れて完成です。
自慢のキムチ
作ったキムチがよっぽどうれしかったのか、激辛部のナカザワ隊員はイラストを書く際もずっとキムチをぶらさげていました。重くないのかな。
実際のお味は?
実際に作ったキムチは日本のキムチとはだいぶ味が違っていて酸味が強め。1ヶ月間は美味しく食べられるとのことです。漬けた初日にいただくのと1週間後にいただくのでは味が違うことに驚き。少し時間を置いていただくのが好みでしたが、自分好みの食べ頃を見つけるのも楽しそうですね。
本格韓国キムチ「尹家自慢のキムチ」はスーパーで手に入る!
韓国キムチまつりは本場のキムチづくりが体験できる他、韓国から直輸入したキムチを購入することができます!
この日はなんとお昼すぎにはすでに完売とのこと。
韓国キムチまつりに参加したかったけどできなかった、手作りは少し躊躇するけれど本格キムチが食べたい人はスーパーで気軽に手に入る「尹家自慢のキムチ」がおすすめ。
キムチ専業メーカーとして国内シェア1位の美山が、古来から伝わるこだわりの製法で作りあげた本格派キムチです。辛さ・甘さは控えめで食べやすいと評判。さまざまな食材との相性ばっちりで、お料理にも最適です。
熟成発酵のため、日が経つごとに酸味がUPし乳酸菌をたっぷりとれるのも魅力のひとつ。ぜひチェックしてみてくださいね。