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たい焼きといえば…あんこが命!
たい焼きを語る上で外せないのはあんこです。あんこに関してはこしあん派かつぶあん派で分かれますが、どのような違いがあるのでしょうか。
こしあん派 vs つぶあん派
こしあんはなめらかな食感を楽しめ、つぶあんは小豆の風味とつぶつぶ食感を楽しめます。ウェザーニュースが行ったアンケートによるとつぶあん派が58%、こしあん派が37%とつぶあん派が優勢となりました。地域による差はあまりなく、若い世代のほうがこしあんを好み、年齢が上がるとつぶあん派が増えていきます。
国内の小豆の生産地は北海道と兵庫県や岡山県です。北海道産の小豆は皮が柔らかく荷崩れしやすかったことから、東日本ではこしあんが多く食べられるようになったと言われています。一方、兵庫県産や岡山県産の大納言は皮が厚く煮崩れしないためつぶあんとして使われることが多かったようです。
こしあんとつぶあんの違い
こしあんとつぶあんの違いはご存知でしょうか。作り方は途中まで同じで、小豆を一晩水に漬けて吸水させます。吸水した小豆をコトコトと煮て、指でつぶれるくらい柔らかくします。つぶあんは砂糖と塩を入れて小豆の形を崩さないように混ぜて完成です。こしあんは水気を切った小豆をこして皮などを取り除いてから、鍋で砂糖と塩を加えながら再度煮て完成です。
最近では白あんやカスタードなど変わり種たい焼きも
たい焼きの中はあんこが主流ですが、最近では他の食材を中に入れている商品も多く販売されています。白いんげん豆を使った白あんや、枝豆をつぶしたずんだ、洋風にアレンジされた生クリームやカスタードクリームなどもあります。熱々のたい焼きにアイスクリームをトッピングして、温度差を楽しむこともできます。
一方で、あんこが苦手な方も一定数います。甘い・食感が苦手・ねばつくなどの理由です。あんこが苦手な方でもたい焼きを楽しみたい場合や、いろんな味をシェアしたい場合はあんこ以外の中身のたい焼きを購入してみてはいかがでしょうか。
あんこ以外にも!みんなのたい焼きのこだわり
たい焼きには、あんこの種類以外にもこだわりのポイントがあります。3つのポイントを解説していきます。家族や友人と話してみると、意外と好みが分かれるかもしれませんね。
しっぽから食べる or 頭から食べる
1つ目はたい焼きをどこから食べるかです。一般的なたい焼きは頭や胴体部分にあんこが詰まっていて、しっぽにはあんこがほとんど入っていません。あんこが入っていないしっぽ部分を先に食べるか、しっぽを最後にして頭から食べるかという2つの食べ方があります。
店によってはおすすめの食べ方があったり、しっぽまでぎっしりあんこが入っていたりします。お腹から食べる、2つに割って食べるといった食べ方をする方も一定数いるようです。
生地は厚焼き派 or 薄焼き派
2つ目はあんこを包むたい焼きの生地の厚みです。厚焼きだと、生地のもちもち食感を楽しめ、食べた応えがあります。一方、薄焼きはパリパリとした食感を楽しめ、一度に何個も食べられるようなおやつとして人気です。たい焼きの生地の厚さでも好みが分かれるでしょう。
天然モノ or 養殖モノ
たい焼きには2種類の焼き方があります。本物の魚のように「天然モノ」と「養殖モノ」と呼ばれているのをご存知でしょうか。
「養殖モノ」は6~8匹程度のたい焼きの型が付いている大きな鉄板で焼かれるたい焼きです。一度に複数のたい焼きを作れるので、スーパーや縁日などでよく見かけます。細かい火力調整が難しいため、生地が厚めであることが特徴です。
一方、「天然モノ」は焼きごてのような鋳型で1匹ずつ手焼きされたたい焼きです。1匹ずつ火入れをするので、薄くてパリパリの生地が特徴となります。大量生産には向かないため、今でも天然モノのたい焼きを作っている店は少なく、行列が絶えない人気店が多いです。
おすすめのたい焼3選
ここからは東京都内にある人気のたい焼き屋さんを紹介します。「東京たい焼き御三家」と呼ばれる3店はすべて天然モノのたい焼きを販売しています。
わかば
差し入れに
わかばのアンコみっちりたい焼き
今半のホクホクコロッケ
いただきましたーありがとうございました😊 pic.twitter.com/J6j5ZRcql4
— スガシカオ@25周年感謝! (@shikaosuga) May 10, 2022
昭和28年創業の老舗「わかば」では、「鯛焼きのしっぽにはいつもあんこがありますやうに」を社訓としています。パリパリの薄い生地でしっぽまであんこがぎっしりと入っているのが人気の秘訣です。
わかばでは、たい焼きだけでなくあんこのみの販売もしています。家であんバタートーストにしたり、おしるこやおぜんざいにしたりするのもおすすめです。
住所
東京都新宿区若葉1-10
営業時間
月〜土:9:30〜18:30 祝日:9:30〜18:00
定休日:日曜日
柳屋
近くに有名な老舗たい焼き屋がありますよと連れてきてもらったのが柳屋さん。
大正5年創業、天然素材たい焼きと呼ばれ、一尾ずつ焼かれるタイプ。薄いパリパリの皮はスモーキーな香りで食欲をそそり、中にはぎっしり詰まった粒あん。
食べ歩きに最高なおやつだね🐟#Carrot一時帰国2022 https://t.co/oxbpTHaTER pic.twitter.com/jCAB6TlHaN
— Carrot🥕 (@lilcarrotbunch) November 13, 2022
大正5年創業の柳屋では、薄い生地にむっちりとしたつぶあんがぎっしりと入ったたい焼きを販売しています。1個から購入できるので、焼きたてをその場で食べるのもおすすめです。
休日は店内に行列ができますが、職人さんが1匹ずつ丁寧にたい焼きを焼いている様子が見えます。たい焼きを箱に入れて差し入れにすると、喜ばれるでしょう。
住所
東京都中央区日本橋人形町2-11-3
営業時間
12:30~18:00
定休日:日曜日
浪花家総本店
東京三大たい焼き
人形町の柳屋、麻布十番の浪花家総本店、四谷のわかばだそうで。
どれが一番かというと個人的にはわかば。尻尾まで餡を入れる社訓嬉しい。
鉄板などで一度に複数匹焼いたら養殖、一匹ずつしか焼けない金型で焼くと天然物だって。
たい焼きの発祥については浪花家説が有力のよう。 pic.twitter.com/0LmbRxskhF
— お散歩マスター(結一) (@WalkAroundTokyo) September 18, 2021
明治42年創業の浪花家総本店は、初代神戸清次郎の出身地である浪花にちなんで名付けられました。パリッと香ばしく焦げた生地に包まれたあんこは絶品です。有名な「およげたいやきくん」の歌の元にもなったとも言われています。
2階にはカフェスペース「ナニワヤ・カフェ」があり、たい焼きと飲み物をいただけます。そのほかに焼きそばや夏季限定のかき氷もあるため、ランチにもおすすめです。のれん分けされた店舗が都内や全国各地にあるため、お近くにないか探してみてはいかがでしょうか。
住所
東京都港区麻布十番1-8-14
営業時間
11:00~19:00
定休日:毎週火曜日、第3水曜日
おいしいたい焼きを食べよう
たい焼きには様々なバリエーションがあり、人それぞれたい焼きの種類や食べ方にこだわりがあることを紹介しました。特に天然モノと呼ばれる1匹ずつ焼かれたたい焼きは希少価値が高く、いまだに製造しているお店は人気店ばかりです。一度名店の味を食べてみてはいかがでしょうか。