美容のためには水をたくさん飲んだほうが良いといわれていますが、なぜ美容に水が良いのか、具体的な理由を知らない方も多いでしょう。普段水を飲み慣れていない人は、「そんなにたくさん飲めるかな」と不安に思うかもしれません。
この記事では、水を飲むことで得られる効果や美容との関係、1日のルーティンをご紹介。適切な量や飲むべきタイミングなど、正しい水の取り方も解説します。
MOKUJI
人の体と水分の関係
私たち人間の体内には、多くの水分が含まれています。体に蓄えられる水分量は年齢や性別によって異なりますが、成人男性では体重の約60%、成人女性では体重の約55%が水分と、男性のほうがやや多め。また、痩せ型の人と肥満ぎみの人とでは、痩せ型の人のほうが水分量の割合が多いといわれています。
口から摂取した水分は腸で吸収され、血液などの体液として体内を循環します。生きるために必要な酸素や栄養分を全身に運び、老廃物を体外へ排出したり体温を調節したりと、生命維持には欠かせません。
美容には不可欠!水が体に与える作用6つ
私たちが生きるために欠かせない「水分」は、美容との関係も深い存在。適量をこまめに摂取することで、若々しい体をキープできます。ここでは、水が体に与える作用を解説します。
肌の潤いをキープする
肌の潤いには十分な水分摂取が必要不可欠!肌の細胞は古い水分と新しい水分を入れ替えることで、健康的な皮膚を維持しています。水分をしっかり摂取することで細胞の入れ替わりがスムーズになり、常にみずみずしい肌をキープできます。
乾燥による老化を防ぐ
乾燥は皮膚を弱くし、老化の進行を早める原因になります。水分不足になると皮膚はカサカサと乾燥し、外部からの刺激に弱くなります。シミやしわ、たるみなどの老化現象を防ぐには、適度な水分補給が欠かせません。
血液の循環を促進する
水分は血液をサラサラにし、スムーズに流れるよう働きかける役割もあります。血液中の水分量が減ると血液がドロドロとねばつき、循環障害を引き起こします。血流が悪くなると全身に十分な酸素や栄養が運ばれず、肌のくすみや肌荒れをはじめ、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気のリスクも高まります。
老廃物を排出する
代謝によって出た老廃物は水とともにろ過され、尿として体外に排出されます。水分を摂取することで老廃物が流れやすくなり、むくみや肌トラブルを予防。腎臓への負担も少なくなり、健康的な体を維持できます。
ミネラルを補給する
水道水やミネラルウォーターなどの水分には、ナトリウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。ミネラル類は五大栄養素のひとつであり、貧血や老化予防、肌の健康維持をサポートする役割があります。便秘予防にも効果が期待できますよ。
代謝を上げる
水を飲むと血流が良くなり、細胞の活性化が早くなります。一時的に体が冷やされ体温が下がることで基礎代謝の活動も活性化され、代謝は更にアップ。カロリー消費量が増え、効率的な脂肪燃焼や新陳代謝の活発化が期待できます。
水分補給で期待できる3つの美容効果
適切な水分補給によって得られる効果はたくさんあります。では、具体的にどのような美容効果が期待できるのでしょうか。水分補給に期待できる効果は大きく3つあります。
ダイエットや老廃物のデトックス作用
水を飲むと新陳代謝が活性化し、ダイエットやデトックス効果が期待できます。適度な水分をこまめに摂取すると、生活の中で自然に消費できるエネルギーの量が増加。特別なことをしなくても痩せやすい体質をキープできます。
また、代謝が活発化することで老廃物を体外へ排出する働きもアップ。毒素を上手にデトックスできれば、便秘や肌荒れ、むくみなどあらゆるトラブルの予防につながります。
保水力が高まりエイジングケアが期待できる
水分補給は肌の保水力維持にも効果的です。毎日適度な量の水分を取っていれば、肌の深部にある真皮層の保水力が保たれ、皮膚のバリア機能も正常に維持できます。エイジングケアでは、なにより保湿が重要!こまめな水分補給で、ふっくら弾力のある肌を目指しましょう。
ニキビや乾燥肌などの肌トラブルの改善
適度な水分補給は、ニキビや乾燥肌などの肌トラブル防止・改善にも効果的です。ニキビや乾燥肌は体の新陳代謝が悪くなり、肌のバリア機能が衰えることで起こります。意識して水分を摂取することで皮膚細胞に酸素や栄養素がしっかりいきわたり、肌のターンオーバーも正常化。トラブルのない美しい肌をキープしやすくなります。
水分補給するタイミングと量
ダイエット目的で水分を取るなら、タイミングや量を考えるのも大切です。成人の体内の水分は、尿や汗、皮膚からの自然蒸発などによって1日約2.5リットル失われます。
代謝を高めて脂肪の燃焼率も上げるには、失われる以上の水分を摂取することが大切。1日の食事から摂取できる水分は約1リットル、体内で栄養素が分解されるときに生まれる成分が0.3リットル程度といわれているため、残りの約1.2リットルは水を飲んで摂取しましょう。1日2リットルを目安に飲むと、より高いダイエット効果が期待できますよ。
水分を取るタイミングは1日最低4回
体が一度に吸収できる水分量は200ミリリットル程度と、一気にたくさん飲んでもあまり意味がありません。効率的に水分を取るなら、コップ1杯ずつ1日数回に分けるのがおすすめ。基本は「朝起きたとき」「食事の前」「運動や入浴など汗をかいたとき」「寝る前」の最低4回です。熱中症予防のため、夏場はよりこまめに飲みましょう。
水分補給を習慣化!1日のおすすめルーティン
水を飲む習慣がついていないと、なかなか続けるのは難しいもの。忙しい日々でも無理なく水分を取れるよう、タイミングは以下のようにルーティン化するのがおすすめです。
<ルーティン例>
起床後すぐに1杯の水を飲む
身支度を整え、朝食を準備する前にもう1杯
出社しデスクについたらコップに水を入れ、飲みながら仕事開始
帰宅。部屋着に着替え、夕食を準備しながら1杯飲む
のんびりした後、入浴前後にコップ1杯の水を飲む
ベッドに入る前に最後の1杯を飲み就寝
キレイを目指す「お水の正しい飲み方」
せっかく水を飲むなら、正しい方法で取りたいですよね。ここでは、水を飲むときにぜひ押さえておきたいポイントや注意点を解説します。
適切な量を飲む
水は飲めば飲むほど良いというわけではありません。水を飲み過ぎると腎臓に負担がかかり、低ナトリウム血症(水中毒)を引き起こす可能性があります。ひどい場合は命にかかわる可能性もあるため、あくまで適量を守って飲むようにしましょう。
冷えすぎた水は飲まない
冷たすぎる水は内臓に負担をかけ、だるさや下痢の原因になります。運動や入浴直後は冷たい水を飲みたいと感じるかもしれませんが、ダイエット目的ならなるべく常温の水を飲むこと。体の冷えを防ぐためにも、常温かぬるま湯を飲むのが理想です。
のどの渇きを感じる前に飲む
水はのどが渇く前に飲みましょう。のどの渇きを感じたときは、すでに体が脱水症状を起こしている状態。脱水は肌の乾燥を招くうえ、血流悪化や新陳代謝の低下の原因になるため、なるべく避けるべき。のどが渇いていないときこそ、コップ1杯の水を飲んでくださいね。
余裕があれば白湯を作ろう
時間に余裕があるときは、お湯を沸かして白湯を作りましょう。白湯を飲むことで内臓機能が温まり、水を飲むよりも血流が良くなります。消化機能・老廃物の排出もスムーズになり、より高いダイエット効果が期待できますよ。
ジュースやお茶ではなく「水」を選ぶ
飲む水分はジュースやお茶、カフェイン飲料などを避け、あくまで「水」を飲むのがベストです。コーヒーやお茶は利尿作用のあるカフェインを含んでおり、かえって水分が体外へ排出されやすくなります。
また、ジュースなど清涼飲料水には砂糖が多く含まれているため、ダイエット中の飲み物としては不向き。味気ないと感じるときは、レモン汁や少量の塩などでアレンジしてみてくださいね。
正しい水の飲み方を覚えてキレイになろう
私たち人間にとって、水を飲むことはとても大切。適度な水分摂取はダイエットをはじめ、健康や美容にも良い効果が期待できます。ぜひ今日から水分補給の習慣をつけ、美しい体作りを始めてみてはいかがでしょうか。