シーツは部屋の雰囲気やテイストに合わせるのもポイントですが、良質な睡眠を得るためには「素材」や「機能性」を重視することが大切です。季節や用途に応じた種類を選ぶことで、毎日の睡眠がより快適になります。本記事では自分に合ったシーツの選び方や、おすすめの素材をご紹介します。
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基本となるシーツのタイプ
まずは、基本となるシーツの形状について紹介します。一般的に販売されているシーツのタイプは、フラット・ボックス・ワンタッチの3種類。ベッドや布団など、使用している寝具に合わせてタイプを選びましょう。
縫い目がない「フラットシーツ」
フラットシーツは縫い目がなく、一枚の布になっているのが特徴です。敷布団とマットレスの両方に使えます。シーツとしてだけでなく、ソファカバーなどにも使えるのがポイント。一枚布なので活用範囲が広いです。
最初は扱いが難しいかもしれませんが、慣れるとホテルのようにきれいなベッドメイクに仕上げることができます。乾きが早く、耐久性も高いので普段使いしやすいでしょう。
ベッドマットレスに被せる「ボックスシーツ」
全周にゴムが入り、ベッドマットレスに被せて装着できるタイプのシーツです。ゴムを引っ掛けるだけで簡単に着脱できます。フラットシーツだとベッドメイクに時間がかかるという方におすすめです。ズレることも少ないため、寝相が悪い人でも安心。
ただし、マットレスが埋まるような形のベッドだとボックスシーツは使いづらいので注意が必要です。全体的に厚みがあるため洗濯すると乾きにくかったり、ゴムが入っているためきれいに畳みにくいと感じることがあります。
敷布団に被せる「ワンタッチシーツ」
敷布団用のワンタッチシーツは全周にゴムが入り、ボックスシーツと形状が似ています。マチがなく、厚みがないのがボックスシーツとの違いです。簡単に装着できてズレにくいのに加え、シーツをつけたまま敷布団の上げ下ろしが可能。シーツを掛け直す手間が減ります。敷布団を手早く扱いたいときにおすすめです。
季節に合わせて選びたい!シーツのおすすめ素材
1年を通して快適に眠るためには、シーツの素材選びが重要です。ここでは、おすすめの素材と使用感を紹介します。季節や好みに応じて、お気に入りの素材を選んでみてください。
サラっと涼し気な「麻」「バンブー」
麻やバンブーのシーツは夏におすすめの素材です。麻は吸放湿性に優れ、熱を吸収しやすいので暑くて汗をかきやすい環境に重宝します。耐久性があり洗濯しやすいのもポイント。麻にはリネン・ヘンプ・ラミーといった種類があります。ヘンプやラミーはゴワつきやすいので、適度なシャリ感と柔らかさのあるリネンがシーツには最適です。
バンブー素材はひんやりとした感触が特徴です。昔から親しまれてきた素材ですが、バンブー特有の硬さや使用感は好みが分かれるでしょう。実際に試してから決めると失敗がありません。
軽くてポカポカな「ポリエステル」
ポリエステルはマイクロファイバーやフランネルといった複数の種類があります。マイクロファイバーは繊維が細く、ふんわりとした質感が特徴です。フランネルは吸湿発熱機能を備えています。それぞれの違いをチェックして好みの種類を選びましょう。
ポリエステル素材に共通して言えるのは保温性です。寒い冬に使用するのに適しています。高密度ポリエステルシーツなら糸ぼこりが出にくく、防ダニ効果があるものも。
ツルっと高級感がある「サテン」「リヨセル」
サテンとリヨセルはどちらも値段が高めですが、その分高級感があります。ツルツルとした感触が特長で、ラグジュアリーな雰囲気のベッドルームにしたいときにぴったりです。
サテンは滑らかな質感で肌への刺激を抑えられるのが魅力。他の素材と比べると耐久性は落ちるため、洗濯の手間がかかります。必ず洗濯表示に従って洗うようにしてください。
リヨセルは柔らかくカシミヤのような肌触りを楽しめる素材です。吸放湿性があり、汗をかきやすい時期にも使いやすいでしょう。洗濯機で洗えるため、サテンと比較するとお手入れの手間がかかりません。
吸水性が高い「コットン」
コットンは吸水性が高く、汗をかきやすい人におすすめです。通気性もあるので熱気がこもりにくく、夏に使用するのにも適しています。使用に応じて肌になじんでくるのも特長です。耐久性があり、洗濯もしやすいです。長く使用できるシーツをお求めの人にも良いでしょう。
おすすめ!あると便利なシーツの機能
毎日使用するシーツは、機能性も重要なポイント。インテリアだけでなく、ライフスタイルに合ったものを選ぶようにしましょう。普段使いに便利な2つの機能性シーツを紹介します。
汚れを対策できる「防水シーツ」
防水シーツは、粗相をしたときに掃除の負担を軽減できます。おむつが外れた子供のおねしょ対策の他、介護でも防水シーツが活躍します。ベッドでの生活が中心になると食べこぼし・飲みこぼしが増えるため、防水シーツであれば汚れを拭き取りやすく、対処もしやすくなります。
寝汗が多い場合は、防水シーツよりも敷きパッドを使用するのがおすすめです。厚めの敷きパッドがあれば、ある程度の寝汗は吸収してくれます。それでも足りず、マットレスに汗がしみ込む場合は防水シーツを使うと安心です。
マットレスにカビやダニが発生した経験のある人も防水シーツを使ってみてください。カビやダニが発生する原因である寝汗や皮脂、フケなどが蓄積されるのを防ぐことができます。
衛生的に使用できる「防ダニシーツ」
防ダニシーツとは、あや織りという高密度な作りを採用することでダニの侵入を防げるシーツのことです。通常のシーツは平織りで作られているので、洗濯などで負荷がかかると繊維の隙間が空き、ダニが侵入しやすくなります。防ダニシーツで完全にダニを防げるわけではありませんが、一般的な平織りシーツと比べるとダニの侵入を防ぎやすいと言えるでしょう。
防ダニシーツを購入する際は、ダニ通過テストを行っている製品がおすすめです。縫代やファスナー部分など、隙間ができやすいところもきちんと防ダニ対策が取り入れられているか確認してみてください。
覚えておきたいシーツの洗濯方法
皮脂や寝汗が付着するシーツは、定期的なお手入れが必須。しかし「どれくらいの頻度で洗濯すればいいのか分からない」という人も多いでしょう。理想的な洗濯頻度とお手入れのコツを解説します。
洗濯の頻度は週1が目安
きれいに見えても、シーツには日々の汚れが蓄積されています。人は一晩でコップ1杯分の汗をかくと言われており、放置するとダニや雑菌が増殖する原因になります。週に1回を目安に、こまめに洗濯するようにしましょう。
気温が高い時期はダニの繁殖が盛んになります。暑いと汗もかきやすくなるため、夏は洗濯の頻度を2〜3日に1回に増やすのがおすすめです。洗濯が難しいときは日光に当てて干すようにしてください。ダニの繁殖を抑えやすくなります。
洗濯表示を要確認!ネットに入れて洗濯機へ
まずは洗濯表示を確認し、素材に合った洗い方を把握することが重要です。適していない方法で洗濯をするとシーツが縮んだり、よれたりする原因になります。洗濯する前には粘着テープなどでホコリを始めとしたゴミを取っておきましょう。シーツ全体にゴミが広がるのを防げます。
シーツにシミがある場合は、その部分をつまみ洗いしてください。染み抜き剤や漂白剤入りの洗剤をシミ部分に塗っておくのも最適な方法です。シーツを洗濯する時は洗濯ネットに入れて洗いましょう。ネットに入れる際はシーツを縦長に折ってからジャバラのように折りたたむのが基本。シワができにくくなるのに加え、洗剤が全体に行き渡りやすくなります。
シーツの上手な干し方とは?外干しと乾燥機
外干しの場合は布同士が重ならないように干すと、乾きが早くなります。物干し竿が2本あるときは、M字になるようにシーツをかけて干してください。物干し竿が1本のみなら下に垂れた部分を少しずつズラし、斜めになるようにします。
太陽光によって殺菌することも大切ですが、紫外線によるダメージにも注意が必要です。ある程度乾いてきたら陰干しに切り替えるとダメージを減らせます。もし乾燥機を使うときは洗濯表示に従いましょう。乾燥機は高温の熱風を使うのでダニを死滅させたいときにも良いでしょう。
季節や環境に最適化されたシーツで快適な睡眠を
シーツは、睡眠の質を左右する重要なアイテム。自分に合った「形状」「素材」「機能」を選ぶことが大切です。お気に入りのシーツが見つかれば、快適な睡眠を楽しめるでしょう。本記事を参考に、あなたにぴったりのシーツを探してください。