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そもそもハロウィンとは?
毎年10月31日に行われるお祭り
ハロウィンは、毎年10月31日に行われるお祭りで、日本では「仮装を楽しむ日」というイメージがあるかもしれません。海外では、子どもたちが仮装して近所を回り、お菓子をもらう「トリックオアトリート」という風習があります。
ケルト文化の「サウィン祭」とキリスト教文化が融合
もともとハロウィンの起源は、古代ケルト文化の祭りである「サウィン祭」にさかのぼります。この「サウィン祭」は毎年10月31日と決まっており、夏の終わりと冬の始まりを祝う日、現在の日本で言う「大晦日」のような位置付けだったと言われています。のちにキリスト教がケルト地域に広まると、この「サウィン祭」とキリスト教の祝日である「すべての聖者の日」が結びつけられ、「ハロウィン」(All Hallows’ Eve)という名前が生まれました。
悪霊や魔女を追い払うための仮装とカボチャ
ケルト文化の「サウィン祭」と、キリスト教文化が融合した「ハロウィン」。いずれもこの日には、亡くなった祖先の霊や悪霊が現れると信じられていました。この日に現れる悪霊や魔女を追い払うために、仮装や、カボチャを顔の形にくり抜いたカボチャ(=ジャックオランタン)を飾る風習があったと言われています。エンタメ要素の強いイベントに。ハロウィンの風習には諸説あり、起源や文化まで遡るとかなり複雑ですが、現在では世界的にもエンタメ要素の強いお祭りとなっています。お菓子や仮装だけでなく、空間をハロウィンの雰囲気に模様替えして楽しむこともスタンダードになりつつあります。
ハロウィンにおすすめのお花
もともと、秋は実ものの切花が多い季節。特にハロウィン期間には、ハロウィンの雰囲気にぴったりな個性的な実ものが出回ります。
オモチャカボチャ
やっぱりハロウィンといえばカボチャ!オモチャカボチャはお花屋さんでも買うことができます。
定番のオレンジ色はもちろん、緑色、黒色、白色などたくさんのバリエーションがあります。形も個性的で、でこぼこのものや瓜っぽいものなど、一つとして同じ見た目のものがないのがなんとも愛らしいのです。
一般的な切花に比べると少しサイズが大きいので、アレンジメントやブーケにするというよりかは、そのまま並べて楽しむのが主流。何種類かを組み合わせて選ぶと、可愛くディスプレイできますよ。
トウガラシ
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トウガラシってあのトウガラシ?と驚くかもしれませんが、そう、観賞用のトウガラシが存在するんです。ちょうど秋のこの時期に出回ります。誰もがイメージする赤色の品種はもちろん、他にもさまざまな色があり、ダークなハロウィンにぴったりの黒色の品種(「ブラックエース」、「ブラックフィンガー」、「コニカルブラック」など)や、黄色やオレンジ・紫や白など、カラフルな実をつける「ゴシキトウガラシ」もとても可愛くておすすめです。
ハナナス(ソラナムパンプキン)
小さなカボチャが枝にたくさん実っているように見えるハナナス(別名ソラナムパンプキン)。実は、カボチャかと思いきや、観賞用のナスの仲間なんです。オモチャカボチャはサイズが大きいので、アレンジメントに入れたり花瓶に入れることは難しいですが、ハナナスならカボチャっぽい実を花瓶に飾って楽しむことができます。
その他(色別)
ここまでご紹介した実ものを一輪挿しにするだけでも、手軽にかわいくハロウィンの花生けを楽しめますが、ハロウィンらしい色のお花と組み合わせることで、その良さが一層引き立ちます。
オレンジ・紫のお花
やっぱり、ハロウィンといえばオレンジ・紫のイメージカラー。
オレンジの花:バラ、ダリア、カラー 紫の花:カーネーション、トルコキキョウ、バンダ
モノトーンの花
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ちょっぴり大人のハロウィンを楽しみたいなら、モノトーン。
白:バラ、カーネーション、トルコキキョウ、フランネルフラワー 黒:ダリア、カラー、黒ヒエ
ダークカラーのグリーン
ドラセナコンパクタ
黒みのある色、艶のある葉っぱが特徴のグリーン。 一本入れるだけでボリューム感とダークな雰囲気を演出してくれます。
ディアボロ
赤黒っぽい葉っぱが特徴。ギザギザっとした葉っぱがコウモリの影にも見えます。
ティナス(ビバーナム)
光沢のある、濃い紫の実をたくさん実らせているティナス。ダークな色味で他の花を引き立てつつも、他の切花では見られない唯一無二の光沢感が魔法で妖麗な雰囲気を放ちます。
ハロウィンにおすすめの花の組み合わせと器
ハロウィンにおすすめの花の組み合わせ
テーマカラーをベースに、アクセントの実ものを。
ハロウィンの花合わせは、ベースとなるテーマカラーを決めて花を選び、先ほど紹介した実ものを組み合わせるとハロウィンらしく、うまくまとまります。
テーマカラー① オレンジ・紫の定番カラー
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ザ・ハロウィンな2色。オレンジ・紫それぞれ単体で生けてもかわいいのですが、この2色を組み合わせることでぐっとハロウィンらしい雰囲気に。むしろ、この2色の組み合わせをハロウィンでしないでいつするんだ!というほど、ハロウィンならではのかわいらしい組み合わせです。
■おすすめアクセント
赤系のトウガラシ、ゴシキトウガラシ、ハナナス(ソラナムパンプキン)など、鮮やかな色を入れるとポップな雰囲気に。少しダークな印象にしたいときは、黒系のトウガラシ(ブラックエース、ブラックフィンガー、コニカルブラックなど)や、ティナスを入れると良いアクセントになります。
テーマカラー② モノトーンでかっこよく
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少し不気味で神秘的なハロウィンの雰囲気。大人っぽく演出するなら、白と黒の組み合わせがおすすめです。グリーンを入れるときも、先ほど紹介したダークな色を組み合わせることで、ぐっと雰囲気が増します。少しだけ紫色のお花を入れても◎
■おすすめアクセント
モノトーンの花でまとめるときは、実ものもモノトーンで統一すると、統一感が出て綺麗にまとまります。黒系のトウガラシ、ティナス、白色のオモチャカボチャなどがおすすめです。
ハロウィンのお花におすすめの器
カボチャの器
ポップでかわいらしいハロウィンの雰囲気を楽しみたいときは、カボチャの器がおすすめ。黒のシールで目や口を作って貼り付けると、ジャックオランタンのようにアレンジすることもできますよ。オレンジと紫のテーマカラーによく合う器ですが、白色のカボチャはテーマカラーがモノトーンの時にもおすすめです。
黒の花瓶
モノトーンでまとめるときは、黒の花瓶がおすすめ。シンプルな白の器も色としての統一感はありますが、黒の方がダークでミステリアスな雰囲気を演出できます。
ハロウィンのお花と一緒に飾ると映える小物
ウォールステッカー
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コウモリやおばけ、魔女など、ハロウィンならではのウォールステッカーがこの時期たくさん販売されていますよね。お花の背景にウォールステッカーを貼ることで、ぐっと雰囲気が出ます。ハロウィンは、ウォールステッカーの種類が豊富にあることで、「花を空間ごとデザインする」という楽しみ方ができる、数少ない機会です。
蜘蛛の巣モチーフのフェルトマット
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花を生けた器の下に、蜘蛛の巣モチーフのフェルトマットを敷いてみると、これもまたハロウィンの雰囲気をさらに演出してくれます。最近は、100円ショップでも手に入るので、ぜひチェックしてみてください。
アンティークなキャンドルホルダー
花とキャンドルの組み合わせは、いつの時期もおすすめ。せっかくのハロウィンなので、アンティークなデザインのキャンドルホルダーを一緒に飾ってみましょう。アンティーク風のキャンドルホルダーにすることで、ちょっぴり怪しげな雰囲気を演出してくれます。ハロウィンのキャンドルの光によって壁に映し出される花の影は、凛とした美しさだけでなく、ちょっぴり不気味さも感じるかも。
黒いチュールやレース、リボン
ジャックオランタンやおばけなどのキャラクターものやポップな雰囲気が好みでない方は、ダークな雰囲気を演出できる黒色のチュール生地やレース、リボンがおすすめ。チュールやレースを花瓶の下に敷いてみたり、リボンを花瓶の周りに無造作に置いてみたり。不気味さの中にエレガントな要素もある、独特のかわいらしさを演出できます。
ハロウィンならではの不気味で神秘的な雰囲気を
海外発祥のイベントということもあって、日本の文化ではなかなか感じることのできないハロウィン独特の空気感。ハッピーなイベントはたくさんあるものの、不気味・神秘的・ダークな雰囲気を楽しめるイベントはハロウィン以外に無いのではないかなと思います。この貴重な機会に、ダークな花合わせを楽しんでみてはいかがでしょうか?お花の新たな一面を見つけられるかもしれません。
トリックオアトリート!素敵なハロウィンを!
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