ベビー布団セットは妊娠中に準備しておきたいもののひとつ。赤ちゃんの健やかな成長や事故防止のためにも適正なベビー布団が必要です。また、サイズや素材を吟味して購入することも重要。ここでは、出産を控えているお母さん向けに、ベビー布団の種類や選び方、そして注意点について紹介していきます。
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ベビー布団セットの必要性
赤ちゃんは一日のほとんどの時間を布団の上で寝たまま過ごします。赤ちゃんの健やかな成長のためにも布団選びは大切。ここでは、大人用布団との違いを中心にベビー布団の必要性を説明します。
背骨をしっかり支える
赤ちゃん用の布団は大人用の布団と比べると硬めの作りになっています。やわらかい作りの布団の場合、赤ちゃんの体が布団に沈んでしまい、背骨の成長に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
通気性が良い
赤ちゃんを抱っこしたことがある人は、想像以上に赤ちゃんが温かいと思うでしょう。それは赤ちゃんの体温が大人よりも高いため。体温の高い赤ちゃんは汗をかきやすいので、通気性の良い布団の方がおすすめです。
大人用の布団は保温性が高いため、寝汗で体が冷え、それにより風邪を引いてしまう場合もあります。また、汗によるおむつかぶれやあせもなどの皮膚トラブルの原因にもなります。
就寝中の事故を防ぐ
赤ちゃん用の布団が硬いのは、就寝中の事故を未然に防ぐためでもあります。赤ちゃんが不慮の事故で無くなるケースの大半が窒息死。さらにその半数ほどが、大人用のやわらかい布団で寝ていたことが原因とされているのです。
赤ちゃんが大人の布団で寝ると敷布団や枕に埋もれて窒息してしまう可能性があります。また、敷布団だけでなく掛布団の重みによっても窒息してしまう場合もあります。そのため、赤ちゃん用の布団は敷布団が硬く、掛布団は薄い作りになっているのです。
手入れしやすい
おむつからの漏れや吐き戻しなどによって、布団やシーツを汚してしまうことが頻繁にあります。そのような事態でシーツを替えたり、布団を干したりする場合でも、サイズが小さいベビー布団なら女性でも簡単に作業できるでしょう。
また丸洗いできるタイプの布団がある他、一番汚れやすいシーツは乾きやすいものが多いので、いつでも清潔な布団の上で赤ちゃんを寝かせることができます。
ベビー布団セットの選び方
ベビー布団は、枕や敷布団などそれぞれ単品で購入するよりもセットで買う方がおすすめ。セットの方が値段が安いのはもちろん、布団のデザインも統一されているものが多いので見た目もおしゃれです。しかし、ベビー布団セットには5点セット・7点セットなどがありどれを買って良いのか迷うでしょう。ここでは、ベビー布団セットの選び方について説明します。
必要最低限のものを選ぶ
布団に限らず、赤ちゃんグッズは出産の時期によって必要なものが変わってきます。まずは最低限のセット内容のものを選んでから、必要に応じてアイテムを買い足すのがおすすめです。その基本的なセットが、「掛布団」「掛布団カバー」「敷布団」「敷布団カバー」「枕」の5点。枕はタオルでも代用できるので、枕が入っていない4点セットでも大丈夫です。
ただし、赤ちゃんは生後4ヵ月くらいになってくると物をつかむようになります。万が一タオルをつかんでしまった場合、タオルが顔にかかって窒息してしまう可能性もあります。枕の代わりにタオルを使用する場合は十分に注意しましょう。
サイズを選ぶ
ベビーベッドにはレギュラーサイズとミニサイズがあるので、それに合わせてベビー布団のサイズも2種類あります。レギュラーサイズのベビー布団は、長さが120センチとかなり広々としているので、4歳ごろまで長く使うことができるのがメリット。
一方、ミニサイズのベビー布団は長さが90センチとコンパクトなので、1歳ぐらいまでが使用できる期間の目安となります。使用期間は短いですが、集合住宅などのスペースが限られたところでは便利なサイズです。
自分の生活スタイルやベビー布団を使う期間を考慮し、どちらのタイプが良いかを選ぶと良いでしょう。
素材を選ぶ
ベビー布団の素材選びも大切。先ほど述べたように、掛布団は重いものより軽い方が良いので、羽毛やポリエステル素材のものを選ぶと良いでしょう。
そして敷布団は硬めで、なるべく洗えるタイプのものがおすすめです。コットン素材であれば、吸水性にも通気性にも優れているので、赤ちゃんが快適に過ごせます。通気性だけでなく防ダニ性に優れた素材を使っている布団もあるので、どの素材が赤ちゃんに最適かを考えて選ぶと良いです。
シーツは頻繁に洗濯が必要で、赤ちゃんの肌に直接触れるものなので特に素材にはこだわりたいところ。肌に優しく、通気性・吸水性にも優れているコットンのシーツがおすすめです。
ベビー布団セットの季節に応じた使い方
赤ちゃんは大人に比べて皮膚の面積が大きく汗っかきなため、気温や湿度に応じて布団を調節する必要があります。ここでは、季節ごとのベビー布団の使い方について説明します。
春・秋
春と秋は昼と夜の寒暖の差が大きい季節なので、掛布団1枚では冷えてしまう場合があります。そのため、掛布団に綿毛布を足して温度調節するのがおすすめです。
夏
夏はエアコンを付けて寝ることも多いはず。そのため、エアコンの冷風でおなかが冷えないよう注意が必要です。スポーツタオルやガーゼケットなど、薄手で吸水性・通気性の良いものをおなかにかけてあげましょう。
また、おなかだけでなく体全体が冷えていないか、手足を触ってチェックすることも大切です。状況に応じてかけるものを調節すると良いです。
冬
冬は寒さ対策のために、掛布団の下に肌布団か毛布を足すのがおすすめ。また、いくら寒くても暖房のかけすぎには注意が必要です。赤ちゃんは体温が高く汗をかきやすいため、暖房によってかいた汗が冷えて、風邪を引いてしまう場合もあります。そのため暖房はゆるくかけ、赤ちゃんの衣類や掛布団で調整をしましょう。
ベビー布団セットを床に直敷きする時の注意点
ベビー布団を床に直接敷いて使いたいと考えている人もいるでしょう。そこで、床に布団を直敷きする時の注意点と対処法を説明します。
ホコリや湿気
床に布団セットを引く際にまず気を付けたいのが、ホコリと湿気です。パッと見た感じではきれいな部屋であっても、目にははっきりと見えないホコリが舞っていることが多いもの。特に床から30センチほどの位置に一番ホコリが溜まっていると言われています。そのため、床は常に清潔に保つようにしましょう。
また、布団と床の間には湿気が溜まりやすいです。湿気を逃がすためにも、布団を引きっぱなしにはせずこまめに布団を上げ、天気の良い日には外に干すと良いでしょう。洗濯可能な布団であれば、定期的に丸洗いするのもおすすめです。
振動や床の固さ
床に布団を直接置くと、人が床を歩く振動やドアの開け閉めの音なども伝わってしまいます。赤ちゃんは振動や音に敏感なので、睡眠が浅くなってしまう原因に。また、床がフローリングの場合は畳の場合と比べて床が固いので、布団を敷いていても体が痛くなってしまいます。
振動や固い床では赤ちゃんが快適に眠ることはできません。床に布団を直接敷くのではなく、間にマットやカーペットを敷いてあげると、振動や床の固さをカバーできます。
子どもやペット
上にお子さんがいる家庭の場合、床に直接布団を敷いてしまうと遊んでいるときに赤ちゃんを踏んで怪我をさせてしまう危険性があります。
また犬などのペットを飼っている場合も注意が必要です。犬と一緒に暮らすメリットももちろんあります。しかし、犬が赤ちゃんに噛みついて怪我をさせてしまったり、犬が持っている病気を赤ちゃんに移してしまったりなどの危険性もあります。
兄弟やペットがいる家庭の場合は、必ず目の届くところに赤ちゃんを寝かせておくことを徹底しましょう。
出産前にはベビー布団セットを用意しよう
赤ちゃんの健やかな成長のためにも、出産前にはベビー布団を用意しましょう。購入の際は、お手入れしやすいベビー布団セットを選ぶのがポイント。こまめに洗濯したり天日干ししたりして、布団を清潔に保ちましょう。