日々の生活の中で疲れた時には、お風呂にゆっくり浸かってリラックスしたいですよね。そんな時、身体や心を癒すお風呂アイテムとして取り入れたいのが入浴剤です。最近は香りや剤形など、さまざまなタイプの入浴剤がありますが、入浴剤の正しい使い方は案外知らないもの。本記事では、入浴剤の正しい使用法や、目的別入浴剤の選び方を紹介します。
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疲労回復に入浴剤を用いる意味とは
心身の疲労回復には入浴剤を入れたお風呂にゆっくり浸かると良いとされていますが、そもそもお風呂に入浴剤を使用するとどのような効果があるのでしょうか。今まで何気なく、お風呂に入浴剤を入れていた人も多いかもしれません。ここでは、入浴剤を使用する基本的な目的を説明します。
成分ごとの効果を期待できる
入浴剤による効果は、含まれる成分や剤形によって異なります。 例えば血行を促進する炭酸ガスタイプの入浴剤は、肩こりや疲労回復などに効果を期待できます。また、セラミドやカモミールなどの保湿成分を含むタイプの入浴剤を選べば、肌の乾燥が気になる場合に役立つでしょう。
香りや色で相乗効果を期待できる
入浴剤には、さまざまな香りや色がついているものたくさんあります。例えば森をイメージしたグリーンに発色する入浴剤には、心を落ち着かせる作用があるようです。他にも、アロマテラピーなどでよく用いられるラベンダーの香りは、気分を安定させるリラックス効果が高いとされています。
自分の好きな香りや色の入浴剤を使うことで、本来の入浴剤の効果に加えて相乗効果を期待できるかもしれません。
疲労回復に効果的な入浴法と入浴剤の使い方
身体の疲れをお風呂でしっかりリセットするためには、正しい入浴方法を知って入浴剤の適切な使用方法を守ることが大切です。どんなことに気を付けてお風呂に入ればよいのか、ポイントを押さえながら説明していきます。
お湯の温度はぬるま湯程度
お風呂に入るときは、お湯の温度が大切です。疲労回復を目的として身体や心をリラックスさせたいなら、お湯の温度は38~40℃程度の少しぬるめに感じるぐらいがベストです。
ゆっくり時間をかけてぬるま湯に浸かることで、自律神経を整える効果も期待できます。特に就寝前に入浴すると、質の良い睡眠につながるようです。
お風呂は熱い方が好きという人も少なくありませんが、42℃以上の熱いお湯で入浴すると身体を休めるのとは逆の働きが起こってしまいます。熱いお風呂に入ると身体や脳などに刺激を与え、心臓を活発にすることになるので注意しましょう。
ただし、42℃程度のお湯を5~10分ほど浸かると、ぬるま湯にゆっくり浸かるよりも高い新陳代謝効果を得られると言われています。熱いお湯に入りたいときは、足からぬるめのシャワーをかけ、体温を上昇させてから5分ほど浸かるのがおすすめです。
疲労回復に効果的な時間は20分ほど
38~40℃程度の少しぬるめに感じる程度のお湯に、15~20分程かけてゆっくり入浴することで、身体をリラックスさせる副交感神経が優位になって疲労回復につながると言われています。
ただしお風呂にゆっくり入るからと言って、入浴中はスマホを見ないように気をつけましょう。スマホを見ると交感神経が優位になってしまい、せっかくリラックスしようとしていた自律神経が乱れてしまいます。
入浴中はストレッチやマッサージをしたり、フェイシャルのケアをしたりして、よりリラックスできる時間作りを心がけましょう。
効果的な入浴剤の用い方
続いては、正しい入浴剤の使い方について解説します。疲労回復に効果の高い炭酸ガス系の入浴剤を入浴しながら溶かしている人も多いようですが、炭酸ガス系の入浴剤の効果が一番得られやすいのは湯船に入れた入浴剤がすべて溶け切った状態です。
また事前に入浴剤を溶かしておく場合でも、溶けてからあまり時間が経ちすぎていると効果が減ってしまう原因に。目安としては自分が湯船につかる10分程前に入浴剤を入れて、しっかり溶かしておくのがベストです。
粉末タイプの入浴剤を使用するなら、パッケージに記載されている用量を守りましょう。入浴剤は、多く入れるほど効果が得られるというものでもありません。
入浴剤を入れたお風呂に入浴した後は、最後にシャワーで身体についた入浴剤を洗い流さないようにすることも大切です。シャワーで流すとせっかくの入浴剤に含まれる保温成分や保湿成分が、お湯で洗い流されてしまうためです。
ただし中には最後に洗い流すタイプの入浴剤もあります。使用上の注意をよく読んでから使用するようにしましょう。
これで疲労回復!入浴剤の選び方
ドラッグストアやオンラインショップには、さまざまなタイプの入浴剤がありますが、入浴剤選びの時に大切なのは、自分の目的に応じた成分が含まれている入浴剤を選ぶことです。ここでは、疲労回復をメインに、目的別にどのような入浴剤を選ぶと良いのかを説明します。
疲労回復や肩こり改善には炭酸ガスタイプを選ぶ
TVCMなどでもよく炭酸ガスタイプの入浴剤は、しゅわしゅわとした発泡が特徴です。疲労回復や肩こり改善などの入浴剤の効果をしっかりと得るポイントは、炭酸ガスが完全に溶けた後に入浴するとことです。
時間をかけてじっくり入浴している間に、細かな泡が皮膚から血管を刺激して血液の巡りを良くしていきます。血行促進作用や新陳代謝が上がり、肩こり改善や疲労回復が期待できる入浴剤です。
疲労回復+乾燥対策には保湿成分入りを選ぶ
身体の疲れに加えて肌の乾燥が気になる人は、保湿成分入りの入浴剤を選ぶのがおすすめです。入浴剤に含まれる代表的な保湿成分としては、セラミドやホホバオイル、スクワランなどがあります。
保湿成分が入浴中に皮膚に密着し、入浴後の肌の乾燥を防いでくれます。ただし保湿成分入りの入浴剤は、最後にシャワーで洗いながしてしまわないように注意しましょう。
その他
その他、ランニングなどスポーツをした後に使用するために作られた入浴剤もあります。このタイプの入浴剤には、運動後の疲れた筋肉をいたわる成分が含まれているようです。ただし、運動時に負傷して筋肉が炎症を起こしている場合は、入浴などで患部を温めない方が良い場合もあるため、使用するときには十分注意してください。
また、入浴剤はちょっとした贈り物にぴったりなアイテム。ギフト用にするなら、入浴剤専門店や雑貨屋で販売している、おしゃれな入浴剤が喜ばれます。入浴剤専門店には、カラフルで可愛い形の入浴剤や、バスグッズのギフトセットも揃っていますよ。
自宅で作れるオリジナル入浴剤の作り方
入浴剤は、実は自宅にあるもので簡単に作ることができます。自分の好きな香りや色をチョイスして、オリジナルの入浴剤を作ってみませんか?ここでは入浴剤の作り方の例を紹介します。
①まず材料を揃えます。材料は、重曹大さじ4、クエン酸大さじ2、片栗粉大さじ2、好きな香りのエッセンシャルオイルで、霧吹きと好きな型、ラップを準備します。
②①の材料をボールにいれてよく混ぜ、霧吹きで水を10プッシュほど吹き付け、しっとりまとまるまで混ぜます。しっとり感が足りない場合は、再度霧吹きで水を追加してください。
③まとまってきたら、好きな香りのエッセンシャルオイルを8~10滴ほど加えて混ぜます。
④好きな型に入れて固めます。型がない場合は、ラップでくるんでもOKです。
自分で入浴剤を作ると、好きな色や形、香りのものを作ることができます。オリジナルギフトにも最適です。
疲労回復のために入浴剤は効果的に使用しよう
一日終わりのリラックスタイムとなるお風呂。上手に入浴剤を利用しながら、心も身体もしっかり疲れをとって、明日に備えたいですね。目的に合った成分の入っているものや好きな香り、色など自分好みの入浴剤を選んで、素敵なバスタイムにしましょう。