新年明けて心機一転。実は、年が明けると同時にお花屋さんには春がやってきます。
春のお花は種類がとても豊富で、どのお花を選べば良いのか迷うほど。
今回は、新しい一年をワクワクした気持ちでスタートできるようなお花を紹介します。
MOKUJI
1月に飾りたいお花Best5
1月の代表的な花といえば「チューリップ」「スイセン」「アネモネ」「梅」「桜」「カラー」「ストック」「ラナンキュラス」「シンビジウム」「雪柳」「スイートピー」「フリージア」「ヒヤシンス」などです。
その中でも特に一年の始まりにぴったりなお花を紹介します。
1:啓翁桜
入手しやすさ ★★★★✩
長持ち度 ★★★★✩
ドライ向き ★✩✩✩✩
新年最初におすすめ!背筋が伸びます
1月に桜?と思う方もいるかもしれませんが、切り花の桜の旬は1〜3月。
新たなスタートのワクワク感を感じさせてくれる桜は、新年の始まりにもぴったりです。
私も毎年、新年の一番初めのお花は啓翁桜と決めています。
美しい枝物を大胆に飾ることで、自然と背筋が伸びますよ。
お部屋で桜を楽しめる
何よりの魅力は、「家の中で桜の開花を楽しめる」ということ!
桜の花が毎日少しずつ開いていく様子を見ていると、とても嬉しい気持ちになります。なんだか勇気まで貰えちゃうんです。
気温の高さと開花の速さは比例するので、暖かい部屋だと3〜5日程度、寒い部屋だと1週間〜10日程度で満開になります。
楽しみたい速度に合わせて置き場所を変えてみてくださいね。
蕾が多い枝がおすすめ
お店では、桜がすでに咲いている状態のものも売っていますが、おすすめは蕾の状態で買うこと。
蕾が多い分、開花をより長く楽しむことができます。
2:ラナンキュラス
入手しやすさ ★★★★★
長持ち度 ★★✩✩✩
ドライ向き ★✩✩✩✩
薄く繊細な花びらが美しい、春のお花
まるであぶらとり紙のように薄く繊細な花びらが特徴のラナンキュラス。
花びらがふんわりと幾重にも重なった姿は、上品さとかわいらしさの両方を持ち合わせており、春にとても人気のお花です。
ラナンキュラスとバラとの見分け方
一見、バラによく間違われますが、分かりやすい見分け方は「茎」。
バラの茎にはトゲがありますが、ラナンキュラスには全くトゲがなく、薄くうぶ毛の生えたやわらかい茎が特徴です。
どちらも綺麗なお花ですが、ラナンキュラスの方が全体的に儚い印象です。
フリル、ラックス…品種も様々
花びらがフリル状でドレスのような形のものや、花びらがつるんとした光沢を持つラックスタイプなど、品種改良によって個性豊かな品種が数多く誕生しています。
ラナンキュラスの旬は1〜3月と少し長めなので、その間に色々な品種を楽しんでみてくださいね。
3:カラー
入手しやすさ ★★★★★
長持ち度 ★★★★✩
ドライ向き ★✩✩✩✩
シンプルで潔ぎよい、唯一無二の花姿
たった一枚の花びらをくるりとまとったシンプルな姿。
カラーほど潔く、凛とした花は他にないのではないかと思うほどです。
唯一無二の美しさに、根強いファンが多いお花です。
カラーの語源はギリシャ語の「カロス(美)」
「カラー」という花の名の語源は、ギリシャ語で「美」を意味する「カロス」から来ているとされています。
花言葉も「華麗なる美」「乙女のしとやかさ」「清浄」など、花のイメージにぴったりなものばかり。
その美しさから、ウェディングブーケでもとても人気です。
一輪挿しでも、複数本でも美しい
独特な形のカラーは、一輪で飾るだけでも凛とした姿がとても映えます。
複数本飾るときは、高低差をつけてみてください。綺麗に生けることができますよ。
4:ストック
入手しやすさ ★★★★★
長持ち度 ★★★✩✩
ドライ向き ★★★✩✩
ふわふわフリルなお花がかわいい!
すっとのびた茎に、ボリュームたっぷりのふわふわのお花がとてもかわいいストック。
色も、白やパステルカラーなどやさしいものが多く、ふんわりかわいい雰囲気のお花が好き!という方にはイチ押しのお花です。
実は食べられる「エディブルフラワー」
ストックは食べられるお花「エディブルフラワー」の一種。
料理を美しく彩ってくれるエディブルフラワーは、いつもと違った花の楽しみ方ができます。
特にストックは、ふわふわなお花が料理をさらに華やかに見せてくれます。
食用のストックは、変わった食品を置いているスーパーマーケットや、ネット通販で手に入れることができます。気になった方はぜひお料理に活用してみてくださいね。
独特の香りにファンも多い
ストックのもうひとつの特徴は、独特の香り。
好みが分かれる香りですが、香りものが好きな方はぜひお店で嗅いでみてください。
好きな花の香りに包まれると幸せな気持ちになれますよ。
5:雪柳
入手しやすさ ★★★★✩
長持ち度 ★★★✩✩
ドライ向き ★★★✩✩
まるで雪が降ったような美しい枝物
秋までは、葉が紅葉した品種をおすすめしていましたが、冬から春にかけての雪柳は花が咲いている品種が出回ります。
小さい白いお花たちは、まるで柳に降り積もった雪のようです。
花が咲いた雪柳が出回るのは1〜3月の限られた期間だけ。
特に、冬の雰囲気を感じられる1月に楽しむのがおすすめです。
うねった形が動きを出してくれる
うねりがある形が特徴の雪柳。
特に冬の雪柳は葉っぱがない分、うねった枝ぶりが見えやすく、単体で飾ってもこなれた生け方をしているように見えます。
フローリストが考える自宅に飾る際のポイント
今月のお花は、1種類を大量に楽しむのがおすすめ
今月紹介したお花は、一種類を複数本飾ってボリュームで楽しむのがおすすめ。
週替わりで「今週はこのお花!」と決めて楽しむと、花に対しての愛着もさらに湧きます。
組み合わせるならこれがおすすめです。
①カラー(白)+雪柳
花姿がシンプルなカラーと動きのある雪柳は、相反するようで相性抜群。
雪柳の白い色に合わせて、カラーも白色にすると洗練された雰囲気になります。
②ストック+ラナンキュラス
こちらは①の組み合わせと打って変わって、ふんわりボリューミーなお花を楽しめる組み合わせ。
カラーバリエーションもさまざまなので、色合わせまで楽しんでみてくださいね。
1月のお花におすすめの花瓶
桜、雪柳、カラーには寸胴花器を
桜や雪柳のような枝物や、カラーのようにすっとしたお花には、寸胴の花器がおすすめ。
凛とした立ち姿を際立たせてくれます。
ストック、ラナンキュラスには下ぶくれの花器を
ストックやラナンキュラスのようなボリュームのあるお花は、花瓶もある程度ボリュームのあるものがおすすめ。安定感が増し、見た目のバランスが整います。
下ぶくれの形の花器は、口に対して底面積が広いので、花をふんわり広がるように生けることができます。
新年に花とともにチャレンジしたいこと
「心機一転、新しいことを始めたい!」という気持ちが高まる新年。今年は日常的に花を生ける習慣を作ってみませんか?1月からは花の品揃えもとても豊富なので、タイミングももってこい。習慣づくりのための3つのチャレンジをご紹介します。
花を生ける定位置を作ってみる
花を生ける場所を、ひとつ定位置として決めてしまいましょう。
そうすることで、毎回片付ける手間や置き場所に悩むことがなくなります。
お気に入りの棚や枕元、食卓やキッチンカウンターなど、花が目に入りやすい場所がおすすめです。
花屋に行く曜日を決めてみる
お花屋さんに行くことをルーティンに組み込んでみましょう。
曜日を決めておくことで、「今日はお花屋さんに行く日だ!」と、毎週楽しみができます。
お花屋さんの仕入れ日は月・水・金曜日なので、いずれかがおすすめ。
花に声かけしてみる
お花に声かけ、したことありますか?
実は、植物に声かけをすると寿命が長くもつという研究データも出ているんです。
「おはよう」「ただいま」などのあいさつや、「綺麗に咲いてくれてありがとう」など、ちょっとしたことから始めてみてください。お花への愛着も増して、やさしい気持ちになれますよ。
花を飾って、気分も運気もアップ!今年も良い一年になりますように。
いつもよりなんだか少し気持ちが背伸びする新年のスタート。
これからはじまる新しい日々に心をときめかせながらお花を選んでみてください。
きっとそのお花たちが、気分も運気も上げてくれるはずです。
2023年も、あなたにとって幸せな一年になりますように!
花と緑をこよなく愛するお花屋さん。 日々の暮らしがちょっぴりハッピーになるような、花や緑との関わり方をお届けします。
花屋WAKAflower(わかフラワー)